[太字]あべこべ[/太字]

この人が不意に嫌になる日がある
この人のここが嫌だな　急に心の中が真っ黒く染まるの
好きなのに　嫌って思うのが嫌なのに
貴方をちゃんと愛したい　でも嫌なんだ
怖いくらいに貴方が嫌いになってしまう

この人が不意に良いって思う日がある
この人はここが良いんだな　急なこの気持ちには応えられない
嫌だったのに　嫌いって思ってた自分が馬鹿だ
貴方が普通に好き　普通だから嫌なんだ
大嫌いとは言えないこの感情にもう身を任せて無くなってしまいたい

昨日は嫌いだったのに
今日好きになったのに

"この人"って何者？って思った日があった
この人はここが嫌なんだな　この人はここが良いんだな
そんなことさえ判ればもうなんでもいいんじゃない
嫌だったら　好きだったら　この人と交じり合えるのか
貴方を見て　貴方が診て
この自分の深い傷にはもう飽き飽きだ
嫌になるくらい楽になりたい
好きになるくらい恐怖に勝ちたい

急に嫌になる　それが怖くて今日も今日を逃げ出す
結局この人とは交じり合えずに　人生が尽きてしまう
ねぇ　本当にこの人のことが好きだったの？　嫌いだったの？
そんなこと判ってどうする　確かに自分はこの人と貴方には何にも感情は湧かなかった
でも隠し通すしかないだろう　好きとか嫌いとか
もうやめてくれ

自分でさえも嫌いと好きの区別もつかないから
人と関係を積んだってどうせ意味無いと思うけどな
自分は自由に生きたいんだ　もう忘れてくれ

永遠の感情なんて　儚く脆いものだよ
と僕は小言で言うが誰も耳を傾けてはくれなかった