聞こえなくなった声を辿って【our fantasy】
楽座視点
音無「…………」
天楼「…スゥーー…これより!!!」
天楼「音無の身にまとう布を片っ端から買うの会を始める!!!!!」
楽座「言い方ぁ!!」
…えー、もとい「音無の服を買いに行く」会です。
音無「ねえ…人がいっぱいいるよ…?」
本人はやっぱりこういう人の多いショッピングモールは初らしく、えらい緊張して俺の背後で震えてる。
天楼「あー、だいじょうぶだいじょぶ、みんな私たちにはキョーミないから」
楽座「それよりもっとええ服買いに行こ!いつまでも天楼のおさがりってのもあれやろし…」
音無「…うん」
俯いてる、やっぱり不安そうやな…
楽座「安心せぇ!ここが楽しいとこやって、今日いっぱい俺たちで教えたるからな!」
[水平線]
天楼視点
…と、言ってもだ。
私は服はよくわからん。
数セットだけある私服は楽にぃと真人セレクトだし…
普段着も制服改造した激かっこいいヒーローコスチュームだからな。
あのセンスをなぜか楽にぃが許さねぇんだよな…ぜってー似合う…いや力づくで似合わせる…のに。
楽座「ほら、これとか似合うやん~、試着とかしてみ」
音無「試着…」
天楼「こっちで試着すんだよ、ついてこい」
うん偉い私、早めに采配しとかないとここで脱ぐ可能性あったから。
…介護か?
音無「ど、どうかな…」
楽座「ほらやっぱ似合うやん!どう思うよ天楼?」
天楼「私にはよくわからねぇけど…まぁよく見る女って感じ」
楽座「あんさん結構頭よかったよな?語彙どこ行ったんや」
天楼「頭の良さと服の感想はかんけーねーでーす」
音無「これ…ほしい」
そういって音無が持ってきたのはうさぎ耳モチーフの帽子だった。
楽座「お!かわいいな~」
天楼「うさぎか…いんじゃね、似合うし」
楽座「お前結構動物は好きだよな」
天楼「まぁ…な」
ふと視界に入る、音無が帽子をとったあたりの棚。
天楼「…」
楽座「?どしたんや、お前もなんかほしいんやったら買うたるで?……容赦してほしいけど」
天楼「…じゃあ、あの帽子」
楽座「あれ?…お、パンダやん」
音無「…パンダさん、好きなの?」
天楼「…そう、だな。」
天楼「[太字]白黒はっきりしてて、かっこいいから好きだ[/太字]」
…白黒はっきり。
それは、本当は…
楽座「…パンダはかっこいいよりかわいいの方やないか?」
天楼「でもあれで肉食動物だからな、クマだからな。」
天楼「がおーだぞ、がおー!」
音無「ひゃあ!?」
楽座「あー、びびらせたー!」
天楼「ふんっ!」
…そんな平和な談笑の時間、私は結構好きかもしれない。
[水平線]
楽座視点
楽座「んでぇ…」
楽座「なーーんでお前らおるん!?」
えりか「それはこちらのセリフですよ、びっくりしましたもん」
日ノ丸「…そのちっちゃい子、誰?」
二人でショッピングか…仲ええなほんま…
音無「…音無、です」
えりか「音無さんですね、こんにちは。円山えりかと申します」
ふんわり柔らかく笑う。小さい子の扱いに慣れている…!
日ノ丸「…櫂野日ノ丸」
…こいつは慣れてへんやつやな((
天楼「私たちはここで買い物。こいつの服とか買ってたんだよ。お前らは?」
えりか「あぁ、それは((日ノ丸「デート。」
楽座「えっ((」
えりか「…違いますっ、もぉ…この人が服全然持ってないので、ユニ〇ロかどこかで買いそろえようかと」
音無「…ねぇ、デートって何?」
楽座「あー知らんでいい知らんでいい。」
天楼「服…意識して持たないと無ぇよな…わかるぞ日ノ丸…((」
楽座「女子力のかけらもねぇな」
えりか「私たちは用事も済んだのでもう帰る予定なんですが…」
楽座「昼ごはんどないするん、もういい時間やしここで食べたりせんの?」
えりか「あー…それは盲点でしたね、どうします?」
日ノ丸「…えりさんの手料理…」
えりか「やっぱり昼飯まで居ようかなと思いますね((」
楽座「かわいそすぎw」
日ノ丸(´・ω・`)
天楼「めっちゃへこんでる…というか何?仲良すぎだろ、カップルなのか?」
えりか「違います!!!((」
音無「…ねぇねぇ、あれ何?」
楽座「おー…?」
音無が指さしたのは喫茶店の食品サンプル、どうやらパフェのようだ。
楽座「あれはパフェやな、確かにうまそうやな…」
天楼「昼飯でパフェぇ?!ギャルかよ」
楽座「黙ろか」
えりか「あの…私たちもお昼、ご一緒してもいいですか?」
楽座「おー、ええよ」
音無「パフェ…✨」
天楼「はー…私はせめて二品は頼むからな」
[水平線]
「お待たせしました、フルーツパフェです」
楽座「お、ちょうどいいサイズ」
音無「たべてもいい?」
目がきらきらしている、きっとこんなもん食べるのも初めてなんやろな…
音無「!」
音無「おいしい!」
楽座「そーかそーかよかったなー!まだあるから食え、な」
俺たちは長めのソファのある角の席に詰めて座って、各々頼んだものを食べる。
天楼「あああ…なんかじぇーけーみたいな休日過ごしちまってる…血が足りねぇ…バールと生身のぶつかり合いが足りねぇ…!!」
楽座「こっっわ」
パンケーキ食べて暴走し出したやん…
えりか「あなたまだそんなことやってたんですか?!もぉほんとやめたほうがいいですよ…!?」
天楼「るせーっ、喧嘩したいんだよー!」
音無「…これ…さくらんぼ」
楽座「さくらんぼおいしいよなぁ、俺もすきやで」
音無「…さくらんぼは、二つに分けて…」
音無「[太字]仲良くなりたい人といっしょに食べられる、幸せの果物なんだって。[/太字]」
そう言って音無は俺の手のそばにさくらんぼを一房置いた。
楽座「……お前めちゃくちゃいいやつやん…」
楽座「でもそんなこと誰から教わったん?やっぱお母さんとか?」
音無「…これは…」
音無「…あれ?……[太字]誰だっけ[/太字]」
天楼「…え」
キャーー!!!!
えりか「!?」
日ノ丸「今、悲鳴が…」
楽座「何があったんや…?」
音無「!」
ぎゅっ…
楽座「!…せやな、怖いよな。」
楽座「[太字]大丈夫、俺がいる[/太字]」
音無「…………」
天楼「…スゥーー…これより!!!」
天楼「音無の身にまとう布を片っ端から買うの会を始める!!!!!」
楽座「言い方ぁ!!」
…えー、もとい「音無の服を買いに行く」会です。
音無「ねえ…人がいっぱいいるよ…?」
本人はやっぱりこういう人の多いショッピングモールは初らしく、えらい緊張して俺の背後で震えてる。
天楼「あー、だいじょうぶだいじょぶ、みんな私たちにはキョーミないから」
楽座「それよりもっとええ服買いに行こ!いつまでも天楼のおさがりってのもあれやろし…」
音無「…うん」
俯いてる、やっぱり不安そうやな…
楽座「安心せぇ!ここが楽しいとこやって、今日いっぱい俺たちで教えたるからな!」
[水平線]
天楼視点
…と、言ってもだ。
私は服はよくわからん。
数セットだけある私服は楽にぃと真人セレクトだし…
普段着も制服改造した激かっこいいヒーローコスチュームだからな。
あのセンスをなぜか楽にぃが許さねぇんだよな…ぜってー似合う…いや力づくで似合わせる…のに。
楽座「ほら、これとか似合うやん~、試着とかしてみ」
音無「試着…」
天楼「こっちで試着すんだよ、ついてこい」
うん偉い私、早めに采配しとかないとここで脱ぐ可能性あったから。
…介護か?
音無「ど、どうかな…」
楽座「ほらやっぱ似合うやん!どう思うよ天楼?」
天楼「私にはよくわからねぇけど…まぁよく見る女って感じ」
楽座「あんさん結構頭よかったよな?語彙どこ行ったんや」
天楼「頭の良さと服の感想はかんけーねーでーす」
音無「これ…ほしい」
そういって音無が持ってきたのはうさぎ耳モチーフの帽子だった。
楽座「お!かわいいな~」
天楼「うさぎか…いんじゃね、似合うし」
楽座「お前結構動物は好きだよな」
天楼「まぁ…な」
ふと視界に入る、音無が帽子をとったあたりの棚。
天楼「…」
楽座「?どしたんや、お前もなんかほしいんやったら買うたるで?……容赦してほしいけど」
天楼「…じゃあ、あの帽子」
楽座「あれ?…お、パンダやん」
音無「…パンダさん、好きなの?」
天楼「…そう、だな。」
天楼「[太字]白黒はっきりしてて、かっこいいから好きだ[/太字]」
…白黒はっきり。
それは、本当は…
楽座「…パンダはかっこいいよりかわいいの方やないか?」
天楼「でもあれで肉食動物だからな、クマだからな。」
天楼「がおーだぞ、がおー!」
音無「ひゃあ!?」
楽座「あー、びびらせたー!」
天楼「ふんっ!」
…そんな平和な談笑の時間、私は結構好きかもしれない。
[水平線]
楽座視点
楽座「んでぇ…」
楽座「なーーんでお前らおるん!?」
えりか「それはこちらのセリフですよ、びっくりしましたもん」
日ノ丸「…そのちっちゃい子、誰?」
二人でショッピングか…仲ええなほんま…
音無「…音無、です」
えりか「音無さんですね、こんにちは。円山えりかと申します」
ふんわり柔らかく笑う。小さい子の扱いに慣れている…!
日ノ丸「…櫂野日ノ丸」
…こいつは慣れてへんやつやな((
天楼「私たちはここで買い物。こいつの服とか買ってたんだよ。お前らは?」
えりか「あぁ、それは((日ノ丸「デート。」
楽座「えっ((」
えりか「…違いますっ、もぉ…この人が服全然持ってないので、ユニ〇ロかどこかで買いそろえようかと」
音無「…ねぇ、デートって何?」
楽座「あー知らんでいい知らんでいい。」
天楼「服…意識して持たないと無ぇよな…わかるぞ日ノ丸…((」
楽座「女子力のかけらもねぇな」
えりか「私たちは用事も済んだのでもう帰る予定なんですが…」
楽座「昼ごはんどないするん、もういい時間やしここで食べたりせんの?」
えりか「あー…それは盲点でしたね、どうします?」
日ノ丸「…えりさんの手料理…」
えりか「やっぱり昼飯まで居ようかなと思いますね((」
楽座「かわいそすぎw」
日ノ丸(´・ω・`)
天楼「めっちゃへこんでる…というか何?仲良すぎだろ、カップルなのか?」
えりか「違います!!!((」
音無「…ねぇねぇ、あれ何?」
楽座「おー…?」
音無が指さしたのは喫茶店の食品サンプル、どうやらパフェのようだ。
楽座「あれはパフェやな、確かにうまそうやな…」
天楼「昼飯でパフェぇ?!ギャルかよ」
楽座「黙ろか」
えりか「あの…私たちもお昼、ご一緒してもいいですか?」
楽座「おー、ええよ」
音無「パフェ…✨」
天楼「はー…私はせめて二品は頼むからな」
[水平線]
「お待たせしました、フルーツパフェです」
楽座「お、ちょうどいいサイズ」
音無「たべてもいい?」
目がきらきらしている、きっとこんなもん食べるのも初めてなんやろな…
音無「!」
音無「おいしい!」
楽座「そーかそーかよかったなー!まだあるから食え、な」
俺たちは長めのソファのある角の席に詰めて座って、各々頼んだものを食べる。
天楼「あああ…なんかじぇーけーみたいな休日過ごしちまってる…血が足りねぇ…バールと生身のぶつかり合いが足りねぇ…!!」
楽座「こっっわ」
パンケーキ食べて暴走し出したやん…
えりか「あなたまだそんなことやってたんですか?!もぉほんとやめたほうがいいですよ…!?」
天楼「るせーっ、喧嘩したいんだよー!」
音無「…これ…さくらんぼ」
楽座「さくらんぼおいしいよなぁ、俺もすきやで」
音無「…さくらんぼは、二つに分けて…」
音無「[太字]仲良くなりたい人といっしょに食べられる、幸せの果物なんだって。[/太字]」
そう言って音無は俺の手のそばにさくらんぼを一房置いた。
楽座「……お前めちゃくちゃいいやつやん…」
楽座「でもそんなこと誰から教わったん?やっぱお母さんとか?」
音無「…これは…」
音無「…あれ?……[太字]誰だっけ[/太字]」
天楼「…え」
キャーー!!!!
えりか「!?」
日ノ丸「今、悲鳴が…」
楽座「何があったんや…?」
音無「!」
ぎゅっ…
楽座「!…せやな、怖いよな。」
楽座「[太字]大丈夫、俺がいる[/太字]」