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聞こえなくなった声を辿って【our fantasy】

#22

正面衝突

えりか視点




えりか「……私は、なんてことを……」




いつの間にか記憶に蓋をしていた。



思い出したら、苦しくなるから。



今まで壊してきた命の花が、こちらを見ているから。



逃れていたかったから。




私は、[太字]胡蝶組[/太字]という反社会組織の隊長だった。




たくさんの人を、殺した。




…そんなくせして、今は人畜無害を装っている。




えりか「そうして装ってできた仲間の、傷を作ったのも私なのにね」





そんなくせして、私が音無さんの母?





えりか「…そんなもの、私には背負えないですよ…」





部屋に帰った。ヒノさんはいなかった。






枕が二つ並んでいた。シーツはぐしゃぐしゃだった。





私に要るのは、私の身だけ。






それすら今から捨てに行く。





えりか「さよなら」





灯りを消した。落ちたパーカーは踏みつけた。





拾って畳む気力はなかった。





[水平線]





天楼視点





天楼「…アイツ、どうしたんだろう」





私の話、そんなに嫌だったかな。





…まあ、あいつ博愛主義というかだし、「殺す」なんて聞きたくはなかったのかも。





天楼「…それでも、」





天楼「[太字]変わんないんだもん、仕方ないじゃん[/太字]」




これが私の指針。




もう迷ったり、逃げたりしない。





絶対、絶対に許さない…。






天楼「って」





天楼「日ノ丸?」





日ノ丸「あ、おはよう。」






天楼「お前珍しくね?楽にぃまだ起きてないぞ。
日ノ丸といえばえりかに叩き起こされるだし
えりかに叩き起こされるといえば日ノ丸じゃん。病気か?」






日ノ丸「酷っ。まあ否定はしないけど…((」





天楼「えーじゃ何。今日平日だし。仕事は?」





日ノ丸「ああいや、今日は休むつもり。」





日ノ丸「[太字]会いに行かなきゃいけない人がいるから[/太字]」






天楼「…ふーん、あっそ。」






なんだよ、今日は二人しておかしいな。



[水平線]





日ノ丸視点





俺はもう一度アイツに会わなきゃいけない。





今まで俺が異常だったぶんの落とし前をつけなきゃいけない。





日ノ丸「リュンヌなんて変な名前つけやがって。そういうところが嫌いなんだよ」





曲解してないで、ちゃんと今の俺を見てよ。






俺はお前が嫌いだけど、今のお前はもっと嫌い。






日ノ丸「…俺がお前なしでも生きれるって、
…異常だって言われない世界があるって、…言っておかなきゃ」




部屋の灯りは消えていた。






中を確認する気力はなかった。


作者メッセージ

マ~ジで筆が重い。

2025/10/16 21:38

おとうふ ID:≫ 3e8L8XnSmESu.
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