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聞こえなくなった声を辿って【our fantasy】

#21

理解

えりか視点







最近、ヒノさんの様子がおかしくなった。








理由はわかってます。この間のお墓参りのとき、来た[太字]リュンヌ[/太字]って人のせいだと思う。







…けど、








_____[太字]…だめ。言えない。[/太字]








ヒノさんが何も言ってくれなかった。








我ながら重苦しいとは思うけど、気になって仕方ない。








…だって、何もかも私には教えてくれてたんだもん。








えりか「………」







鏡に映る、自分の[漢字]笑顔[/漢字][ふりがな]醜い化粧[/ふりがな]が嫌い。








鏡に映る、あの人と同じ錆浅葱色のインナーカラーが嫌い。








鏡に映る、








ガンッ!!







えりか「………」






鏡に映る、自分を殴る。その自分はまるでそちらが私を殴ったような、すました無表情を浮かべる。







…当たり前なのに、どうしてかな。








「うお、お前何してんだよ」








えりか「…[太字]天楼さん[/太字]」







天楼「おはよう。……えりかは起きるの、マジで早いよな。」







あくびしたり頭を掻いたり、そんな他愛もないことを私の隣で行う貴女。








天楼「…[太字]なぁ、あんたに伝えたいことがあるんだよ[/太字]」







えりか「…私に、ですか?」








天楼「うん。いずれは楽にぃとか真人にも言うけど。」








天楼「[太字]あんたが一応、私達の音無のお母さんだし。[/太字]」








えりか「……恐縮です」







天楼「うん。…それでさ。私が言いたいのは…」







天楼「[太字]いままでのことと、これからのこと。[/太字]」








顔を水でざっと流してから、彼女は話し始めた。








天楼「私の父さんと母さんは、今どっちもこの世にいない。」








天楼「母さんは自殺。父さんは………[太字]毒盛られて他殺。[/太字]」







えりか「……」







天楼「そんで。…うちの父さんって、自警団のリーダーだったんだよ。」







天楼「[太字]「偽善の警鐘「カナリア」の一羽、天宮雄一郎」。そこらじゃ有名な謡い文句。[/太字]」







えりか「…へぇ、」








[水平線]







[太字][小文字]「髫企聞!カナリア縺ョ繧?▽繧峨′隘イ撃してき縺セ縺励◆!!」[/小文字][/太字]






[太字][小文字]「………いいで縺吶°縲∵?縺吶k逧よ。險ェ繧後◆謨オ縺ッ諱先?悶?蟇セ雎。縺ォ縺吶i縺ェ繧翫∪縺帙s縲ゅ←繧薙↑縺ォ蟋第?縺ェ謇九〒繧ゅ>縺??りイエ譁ケ縺溘■縺ョ蠑キ縺輔r証明す繧九?縺ァ縺。」[/小文字][/太字]





[水平線]







えりか「……」






今、何か…






天楼「それで。…父さんは、[太字]「胡蝶組」ってやつらに殺された。[/太字]
…卑劣にも……スープに毒なんか盛って……」







えりか「…それは、酷いですね…」






[水平線]





[太字]「髫企聞!繧ォ繝リアの隊長繧呈ッ呈ョコ縺?◆縺励∪縺励◆!」[/太字]






[太字]「縺輔☆縺梧?繧峨′胡蝶組縺ョ髫企聞、「追憶の花」蜀?アア縺医j縺様!」[/太字]




[水平線]







えりか「……っ……」






何か、





思い出したほうがいいことを、







思い出したら苦しくなることを、







思い出しそうな気がする……







天楼「…私、これまでずっと、警察に復讐することしか考えてなかった。」








天楼「でも、ちゃんとこうして私、過去と向き合って…」








天楼「本当に向かうべき道が見えた。…私は…」








天楼「[太字]私はいつか絶対、胡蝶組のトップをぶっ殺す[/太字]」








えりか「……」







[水平線]







[太字]「隊長!カナリアの奴らが襲撃してきました!!」[/太字]




[太字]「………いいですか、私の愛する皆よ。訪れた敵は恐怖の対象にすらなりません。どんなに姑息な手でもいい。貴方達の強さを見せるのです。」[/太字]





[太字]「隊長!カナリアの隊長を毒殺してきました!!」[/太字]





[太字][大文字]「さすが我らが胡蝶組の隊長、「追憶の花」円山えりか様!」[/大文字][/太字]





[水平線]







えりか「ぁ」








分かった








全部 思い出した







えりか「……」






天楼「…どうした、えりか」






[漢字]その目をやめて[/漢字][ふりがな]ごめんなさい[/ふりがな]








[漢字]理解できないのに見ないで[/漢字][ふりがな]全部私のせいです[/ふりがな]







[漢字]いなくなれ[/漢字][ふりがな]そばにいて[/ふりがな]








[漢字]みんなみんな[/漢字][ふりがな]こんな自分は[/ふりがな]いなくなれ








えりか「[大文字]消えろ!!!!![/大文字]」








天楼「っ!?」







えりか「……………ごめんなさい、」







えりか「[太字]少し頭を冷やしてきます。[/太字]」







…鏡に映る、自分の生まれた罰が嫌い。

作者メッセージ

このシーンが書きたくてこの小説書いたようなもんです。超楽しかった。

2025/09/17 00:27

おとうふ ID:≫ 3e8L8XnSmESu.
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