永遠の絆と変わる世界
レイル視点
神威「…俺、初めてだよ。電車にもっと早くして、って思うの」
ちらちらと頼りない明りがあるのみの、暗い電車に三人だけが座る。
シエル「…うん、あたしも。」
レイル「急かさなくても、ちゃんと着くわ。…それにしても、運転手さんはすごいわよね。
私たち以外しか乗客がいないのに。」
[水平線]
レイル「着いたわよ」
シエル「うん。…お姉ちゃん、早く行こう」
「お待ちください」
神威「!」
「ご乗車ありがとうございます。こんな夜更けに走る電車に乗ってくれる人は久方ぶりでございます」
運転席から穏やかな雰囲気のおじいさんが出てくる。
シエル「もしかして…運転手さん?」
「はい。今日をもちましてこの電車の運転をやめさせてもらうので、ただの爺ですがね」
「最後に乗ってくれたのが貴方がたでよかった」
神威「え、それは…?」
「…変な客でなくてよかったということ。
私はただ静かに感謝を持って乗ってくれる客が一番大好きでございますので」
「お急ぎのところすみません、さようなら。よい夜を」
おじいさんは片手にランタンを持って、遠くの闇に消えていった。
神威「…ごめんおじいさん、遅いとか言って((」
シエル「あはは…じゃ、行こうか」
[水平線]
レイル「この先の建物に黄夏ちゃんがいる」
シエル「急ごう!」
神威「はい!」
たどり着いた建物は、やたらと古びていた。
窓は小さいものが数個。そのすべてに太めの格子が嵌めてあった。
レイル「いた…ツバメ!」
私の飛び立たせたツバメは、その格子の隙間に顔を覗かせ、奥の様子をじっと見ている。
シエル「この中に黄夏さんが…!」
神威「くっ…コンクリート製の建物は壊せないんだよなぁ、、、」
レイル「大丈夫、私に任せて!」
レイル「メモリー・ストーリー!「金太郎」!」
自分の腕力にバフをかける、使いやすい能力。
クマも投げ飛ばせる金太郎なんだから、コンクリートだって割れるわよ!
レイル「でりゃあああ!!」
ドゴォン!と大きな音を立て、壁が崩れる。
シエル「黄夏さん!」
煙が晴れて見えたその暗闇には、
____妙な機械を頭に付けられ、うつろな目をした黄夏ちゃんが、ただそこにへたりこんで座っていた。