永遠の絆と変わる世界
シエル視点
シエル「どうしよう、お姉ちゃん!!!」
カフェの机に姉妹向かい合い、あたしはそう言う。
レイル「一体どうしたっていうのよ…」
目の前でカフェオレ片手にこちらを見るのがお姉ちゃん。
目に眼帯付けて、髪の毛を後ろで結んでる。
シエル「あたし…あたし…!」
シエル「[太字]恋しちゃった!!![/太字]」
レイル「…」
レイル「ええええええええええええええ!??!?!?!?」
シエル「あの子のことを思うだけで居ても立っても居られなくって」
レイル「えっ、えっ、現実?夢じゃないわよね?シエルが恋?は?」
シエル「昼夜問わずずーっとあの子と見つめあって一緒に居たいの…」
レイル「噓でしょ?え?」
シエル「聞いてるお姉ちゃん?」
レイル「え?え、あ、あ、、うん。おう。Yes。ぐーてんもるいぇん」
シエル「テンパりすぎでしょ?!」
レイル「んで…その相手って…聞いていいやつ?」
シエル「よくぞ聞いてくれた!!今から紹介するよ!」
レイル「あー、写真とかある感じの______
シエル「じゃーーーん![太字]新型フラスコちゃん!!!!![/太字]」
レイル(・・)
レイル「え」
シエル「も~~~この子買ってから発明が楽しくて楽しくって…!
毎日見ていたい…!大好きフラスコちゃん…!!」
レイル「…………え、気になってる男子とかは」
シエル「?いないよ」
レイル「……はぁ…なんか安心した」
シエル「えへへ~」
レイル「安心はしたけど騒ぎすぎて疲れたからちょっと一発殴っていいかな」
シエル「なんでーーーっ!?!?」
なんかフラスコちゃんへの愛を語ってたら殴られそうなんですが。
…でも、よかった。
こうして姉妹で笑いあったりふざけあったりできる日が、
まだ一生分つづくんだもんね。
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ソプラノ視点
アルト「お疲れ」
ソプラノ「ん、お疲れ様、アルト」
私たちは公園での演奏を終え、しばしの休憩に入る。
帽子にはたくさんのチップ。ここ最近は少し有名になってきたようで、チップの量も増えてきた。
アルト「お前、今日の歌好評だったな」
ソプラノ「そうだね。それもこれもアルトのおかげさ」
アルト「俺は作詞して作曲しただけだっつの」
ソプラノ「それがすごいんだよ」
アルト「大したことねーよ」
そんな他愛もない会話をしていた、その時だった。
「あのっ!!」
アルト「…?」
「あ…アルトさんと、ソプラノさんですよね…俺、大ファンです!!」
私たちはお互い目をぱちぱちさせる。何事か。
アルト「あ…ありがとう、ございます…?」
「はぁ…!推しに反応もらえた…幸せ……あっ、俺[太字]マコト[/太字]って言います!」
アルト「マコトさんですか…」
マコト「はぁ~~~!!呼んでくれたぁあぁあ~~~!!尊い!!死ぬ!!!!」
ソプラノ「よし、司法解剖に回す。黙祷」
アルト「おい」
マコト「あ、それだけです!さよなら!!またいい曲作ってください、俺ずーっと応援します!!」
そういって去っていく背中を、私は茫然と見る。
アルト「……」
ソプラノ「ファンができてしまったな。アイドルみたいだ」
アルト「今の…[太字]マカロン?[/太字]」
ソプラノ「どうした、アルト」
アルト「あ、いや…なんでもねぇ、大丈夫だ」
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神威視点
神威「バイトが終わった後の空気っておいしいよね___」
大学終わりにバイトして、その帰り道。
クエスト・セクステットでの冒険が終わってから、俺の日常が変わったかというとそうではない。
ただ、一つ夢ができたというか、夢が確信になったというか。
そんな感じで今は頑張ってます。
俺の夢が知りたい?
それは_____
神威「って…あっ!?せんせーっ!?!?」
「え…お前、神威?!」
神威「えーーーー!久しぶりですねー[太字]夕凪せんせー[/太字]!元気でした!?」
夕凪「そんな久しぶりじゃねぇと思うけど…同窓会とかあったろ」
神威「あっ、そうでした。てへ」
夕凪「まったくなぁ…」
神威「こんなとこで何してるんですか?」
夕凪「いや、わさび[小文字][小文字]※先生の飼い猫[/小文字][/小文字]のおやつ買いに来ただけ」
神威「あっ、そっか~わさびちゃん元気ですか?」
夕凪「かなりな」
神威「えー、見たーい」
夕凪「だめだ、家知らねーだろお前」
神威「(´・ω・`)ウン」
神威「…あっ、そうだせんせー。俺、進路決めたんですよ」
夕凪「えっまともに決めずに大学行ってたのかよある意味そっちのほうが心配だぞ俺((」
神威「いや別に進路としては高校卒業からずっとその道に
向かってましたけど、決意が固まったっていうか?ケツイがみなぎったっていうか」
夕凪「ア〇ダー〇ールじゃねぇか((」
神威「…[太字]俺、国語の教師になる[/太字]」
夕凪「…なんだよ、恩師と同じ道へってか?」
神威「うん、そのつもりです」
夕凪「ま、まっすぐ返すなよ…照れるだろ…」
神威「せんせーに伝えれてよかった。俺、せんせーのおかげで在るようなものだからさ」
神威「何度目か知らないけど改めて!ありがとう、せんせー!!」
初夏の夕方の空、
俺の大好きなオレンジ色で、いっぱいの空だ。
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[中央寄せ][明朝体]our fantasy 第一期[/明朝体][/中央寄せ]
[中央寄せ][明朝体][太字]クエスト・セクステット[/太字][/明朝体][/中央寄せ]
[明朝体][太字][中央寄せ]fin[/中央寄せ][/太字][/明朝体]
作者: 千神・メーティス・シィア
また一つ、物語が終わった。
まさか、私たちまで揺るがす壮大なストーリーになるとはね。
ねぇ、そう思うだろう、兄さん?
…さて、新刊も入ったことだし、今夜も開店するとしよう。
…おっと。そこで見ている君は、お客様かな?
まぁ入りなよ。いい物語があるんだ。読んでいきな。
新たな物語が始まるまで、ここで楽しんでくれよ。