カーテンが隅に寄せられた窓から、明るい光が差し込んでいる。
チュンチュン、チチチ……
鋭いすずめの声が一層に響き渡り、夜が明けた。
ひろと「………ん～…もう朝……？もっくん、起きてえ！」
もとき「…っひろくん！おはよう～！」

【戦慄の純愛サイコホラー】彼の恋は、甘くて痛い。
第4話　夜明けと行ってきます

もとき「ごめんね～、起きるの遅くなっちゃって。今から朝ご飯作るから、ちょっとまっててね。」
ひろと「は～い！」
そして、もときは朝食の準備を始めた。
もときは今日、高校があるので、一日中ひろとと居られる訳では無い。
もとき「…ひろくん、今日ね……僕、高校があるんだ。夕方まで、家で待っていられる？」
ひろと「大丈夫っ！俺、ちゃんともっくんが帰ってくるまで待ってるから！」



もとき「はい！今日の朝ご飯は、ひろくんの大好きなイチゴがデザートにしてみたの！どう？」
ひろと「わ～！美味しそ～！いただきま～す！」
カチャカチャ……モグモグ。
ひろと「ん～！美味しい！」
もとき「そ、嬉しい！」



ひろと「あ、そうだ！もっくん、見て見て！」
そして、ひろとは玄関の棚からカメラを持ってきた。
ひろとが愛用するカメラのようで、最近流行しているブランドのカメラのようだ。
もとき「うわぁ～！最近話題の〇〇〇のカメラ？そんな豪華なカメラ、どこから持ってきたの？」
ひろと「りょーちゃんに貰ったカメラなんだ～！」
自慢気に、ひろとはもときにカメラを見せた。
もとき「………りょー……ちゃん？」
ひろと「そう！りょーちゃんはね～、俺のいとこなんだ～！」
もとき「…ふ～ん、そうなんだね！凄いね～！」



そして、もときは制服に着替え、座って靴を履く。
(※もときが着ている制服は、ライラックのＭＶで着てる制服と同じものっていう設定)
もとき「じゃあね～！行ってきます！」
ひろと「もっくん、バイバーイ！」
バタン。
ひろと「…………もっくんが居なくなっちゃったから、寂しいよ～……」
悲し気に俯き込みながら、ひろとはそう言った。
ひろと「…そうだ！もっくんの為に、なんかお仕事しよ～っと！」