問題、自由とは
#1
自由
「デデン!」「問題です。自由とは何でしょう。」
友達にクイズで出されたこの問題、確かに自由ってなんなんだろう。そう少し考えこんだ。そしてこう答えた。
「不自由の反対」
これは、正解であり間違いだと思う。友達は正解とも不正解とも言わずに、
「なるほどね。つまらない回答。」
と言った。確かにつまらない。もっと自由とは壮大で言葉で説明できないものだと私は思う。でも言葉で説明できないんだからつまらなくもなるよな。私は友達に答えを訪ねてみた。
「自由とは、何事にも阻まれず、のびのびとすることだ。」
と、答えた。なるほど。確かにそれも一理ある。いかにも簡潔に自由ということをまとめてある。というかなぜいきなり自由について聞いてきたのだろう。まあ、あらかた予想はついているが。とりあえずそのことを友達に聞いてみる。
「なんで今、自由について聞いてきたんだ?」
友達は答える。
「今この状況が、自由なのかなって。」
やっぱりそうか。私たちは今、名も知らぬ島にいる。
うっかりイカダ作りに精を出しすぎちゃって超本格的なものができたから、友達誘って海に浮かんだのが間違いだった。イカダにテンション上がって漕ぎ棄て、戻れなくなった時にはもう時すでに遅しだった。この時友達と顔を見合わせてこういったね。
「何やってんだ!お前ぇ!!」さながらワンピのルフィ並みに。もう大爆笑。遭難とか関係なしに大爆笑。なんで私らこんな余裕こいてたんだろ。高校生二人が乗ってもびくともせず流されていくイカダ。私、センスあるわ。体育座りで途方にくれ、何時間か流され島についた。ここで私は携帯というものを持っていないことを本当に憎んだ。ラノベとかでよくある「うっそ、圏外。」みたいなノリがやりたくてもできなかった。この島に意図せず遭難して一番に思ったのがこれだ。友達はしっかりと「うっそ、圏外。」を言っていた。羨ましい。そんなこんなで島につき、なんやかんやあってイカダを解体して拠点にした。そこそこ不良学生目指してたからライターがあった。もちろんタバコ用のね。吸わないけど、かっこつけ。そっからなんやかんやあって、たき火して、助けをひたすら待つことにした。
それが、今の状況に至るまでだね。どうやら友達は何事にも阻まれず、のびのびとできる今を、自由と捉えたらしい。私はこんな状況、自由だとも思わない。でも不自由でもない。私たちは学校で少し浮いていた。自分でいうのもなんだが、私たちは二人とも成績はいい。だが、高校デビューで不良になることを選んだのがいけなかった。不良っぽくしているのに、授業はしっかり受けるしテストの点もいい。それは浮くだろうよ。後から気づいたときには遅かった。私たちは愚かだった。学校での居場所がなくなりかけていた。そんなところに比べたら、まだここのほうが自由かもしれない。自由とは、人の心情や環境によって、見解が変わるということに気づいた。そして改めて答える、
「自由とは、不自由の中間にある。」
友達も答える、
「自由とは、自分の素を存分に出せることである。」
私たち、いや俺たちの回答は間違ってないはずだ。だってさ、自由ってのは人によってとらえ方が変わるんだから。
そっからまたなんやかんやあって、家に帰れた。親に叱られ、学校にも怒られた。でもいいんだ。俺には自由になれる場所がある。自由にさせてくれる友がいる。だからいいんだ。どんなことがあっても俺は自由だ。そう思うとすっごい楽になった。高校デビューはやめよう。しっかりとした格好でしっかり受けよう。あいつはどんな姿になっているんだろう。会いに行くのが楽しみだ。
友達にクイズで出されたこの問題、確かに自由ってなんなんだろう。そう少し考えこんだ。そしてこう答えた。
「不自由の反対」
これは、正解であり間違いだと思う。友達は正解とも不正解とも言わずに、
「なるほどね。つまらない回答。」
と言った。確かにつまらない。もっと自由とは壮大で言葉で説明できないものだと私は思う。でも言葉で説明できないんだからつまらなくもなるよな。私は友達に答えを訪ねてみた。
「自由とは、何事にも阻まれず、のびのびとすることだ。」
と、答えた。なるほど。確かにそれも一理ある。いかにも簡潔に自由ということをまとめてある。というかなぜいきなり自由について聞いてきたのだろう。まあ、あらかた予想はついているが。とりあえずそのことを友達に聞いてみる。
「なんで今、自由について聞いてきたんだ?」
友達は答える。
「今この状況が、自由なのかなって。」
やっぱりそうか。私たちは今、名も知らぬ島にいる。
うっかりイカダ作りに精を出しすぎちゃって超本格的なものができたから、友達誘って海に浮かんだのが間違いだった。イカダにテンション上がって漕ぎ棄て、戻れなくなった時にはもう時すでに遅しだった。この時友達と顔を見合わせてこういったね。
「何やってんだ!お前ぇ!!」さながらワンピのルフィ並みに。もう大爆笑。遭難とか関係なしに大爆笑。なんで私らこんな余裕こいてたんだろ。高校生二人が乗ってもびくともせず流されていくイカダ。私、センスあるわ。体育座りで途方にくれ、何時間か流され島についた。ここで私は携帯というものを持っていないことを本当に憎んだ。ラノベとかでよくある「うっそ、圏外。」みたいなノリがやりたくてもできなかった。この島に意図せず遭難して一番に思ったのがこれだ。友達はしっかりと「うっそ、圏外。」を言っていた。羨ましい。そんなこんなで島につき、なんやかんやあってイカダを解体して拠点にした。そこそこ不良学生目指してたからライターがあった。もちろんタバコ用のね。吸わないけど、かっこつけ。そっからなんやかんやあって、たき火して、助けをひたすら待つことにした。
それが、今の状況に至るまでだね。どうやら友達は何事にも阻まれず、のびのびとできる今を、自由と捉えたらしい。私はこんな状況、自由だとも思わない。でも不自由でもない。私たちは学校で少し浮いていた。自分でいうのもなんだが、私たちは二人とも成績はいい。だが、高校デビューで不良になることを選んだのがいけなかった。不良っぽくしているのに、授業はしっかり受けるしテストの点もいい。それは浮くだろうよ。後から気づいたときには遅かった。私たちは愚かだった。学校での居場所がなくなりかけていた。そんなところに比べたら、まだここのほうが自由かもしれない。自由とは、人の心情や環境によって、見解が変わるということに気づいた。そして改めて答える、
「自由とは、不自由の中間にある。」
友達も答える、
「自由とは、自分の素を存分に出せることである。」
私たち、いや俺たちの回答は間違ってないはずだ。だってさ、自由ってのは人によってとらえ方が変わるんだから。
そっからまたなんやかんやあって、家に帰れた。親に叱られ、学校にも怒られた。でもいいんだ。俺には自由になれる場所がある。自由にさせてくれる友がいる。だからいいんだ。どんなことがあっても俺は自由だ。そう思うとすっごい楽になった。高校デビューはやめよう。しっかりとした格好でしっかり受けよう。あいつはどんな姿になっているんだろう。会いに行くのが楽しみだ。
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