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二次創作
シャルシラの初夜 完結編

#3


「その…一緒にいた彼のことは良かったのか」
「ん?ああローランか。いいんだ、特に用事があった訳でもないし」
シミュレーターからの帰り道だったんだ、とニコニコ微笑む彼の左手は俺の右手に繋がれている。周りに誰もいないからいいだろと言い倉庫から部屋に帰るまでずっと手は繋がれたままだった。シャルルマーニュは俺を安心させるためにそうしているんだろうが、いくらサーヴァントがあまり通らない廊下とはいえ共有スペースでの恋人でもない彼とこうやってスキンシップを行うのは邪な気持ちがしてならない。
「部屋…ここだ」


そういうわけで自室にシャルルマーニュを招いてしまった。静かすぎて空調の音しか聞こえない部屋の中心で彼は口を開いた。
「それじゃあ、聞かせてもらおうか」
まるで尋問でも始まるんじゃないかという話しぶりだ。もう逃げられないと分かっているのに思い通りの言葉が出てこない。
「…じゃあもう言うぞ!正直に!」
肺いっぱいに酸素を吸い込んで部屋の外でも聞こえるほど大声で言い返した。
「俺は、君を…俺の生前の恋人と重ねてしまっている。でも、そんなの…君にとっては気持ちが悪いだろ…?だから、避けてたんだ。君と顔を合わせなくなったらそういうことも考えなくなるだろうと思って…だから…」
最初の方は勢いで喋っていたが後半になると段々と恥ずかしくなってきてどんどん小声になってしまった。影でしかない俺の顔はちゃんと見えていたならきっと真っ赤だっただろう。
「う…うぅ…嫌われたくなかったんだ…君との関係を壊したくなかった…また捨てられるのが、一人になるのが怖くて…」
影から溢れ出る透明な涙。体は全身真っ黒なのに涙は透明なんだなと的外れなことを考えているどこか落ち着いている俺もいた。
「…そうだったのか」
沈黙を破ったシャルルマーニュが呟いたかと思うと突然俺の体を抱きしめた。一瞬、その行動に思考が追いつかなくて一拍置いた後ようやく理解が及ぶ。
「え」
次の瞬間、昨日のように部屋に悲鳴が響いた。




そうして俺が叫んだその後、俺を宥めたシャルルマーニュとよく話をした結果……
付き合うことになった。
「そんなうまい話あってたまるかーーーーっっ!!」
「今日はいつにも増してうるさいな」
「いやいや、本当にいいのか?男同士だぞ?影しかないおっさんだぞ?俺の素顔知らないから簡単に言えるんだろうが、素顔見たら絶対無理だって言うぞ!」
「どういう顔かは知らないけど、別に気にしないと思うけどなぁ」
「ぐぬぬ…」
どうにもこうにも埒が明かない。いや胸中を明かしたのは俺の方なんだが!
「なら、君は俺を抱けるのか?!付き合うってことはそういうことだってすることになるんだぞ!!」
「?アンタ抱かれる側なのか」
「あ」
墓穴掘った。

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2024/03/17 22:43

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