旧校舎の主人公
今日はいつもどうり別世界にきてムーンとお話しようと思っていたのに、
「誰?」
そこには真っ白なロリドレスを着た少女が一人、とムーンとよく似た白猫。
おかしくないか?
この別世界は俺とムーンしか入れないってことじゃなかったのか?
いろいろと悩んでいるとムーンが耳元でささやいた。
「柊生。落ち着いて。前に言ったでしょう」
[太字]この世界は主に都合のいいように作られている[/太字]
「つまり、この出会いは柊生にとっていいことなんだよ」
それに向こうも困惑しているみたいだし、と付け加えた。
ムーンの説明には納得した。
だけど一番怖いのはあの少女が人を扱うことに慣れていそうだ、ということ。
俺みたいな弱い人間は間違いなく負けるから。
「えっと、ララ、まずは自己紹介だよね?」
「うん、いつもの挨拶でいいと思うよ」
なにやら白猫とこそこそしだしたようだ。
[太字]「ねえ、そこの君。琥珀っていうの。仲良くできたら嬉しいなあ」[/太字]
少女がしゃべると心の中のなにかが動いた気がした。
これが”一目惚れ”なのだろうか。
俺には、これから仲良くできたらいいなという感情より
こんな俺にもまだこんな感情があったんだ、
というほうが勝っていた。
「誰?」
そこには真っ白なロリドレスを着た少女が一人、とムーンとよく似た白猫。
おかしくないか?
この別世界は俺とムーンしか入れないってことじゃなかったのか?
いろいろと悩んでいるとムーンが耳元でささやいた。
「柊生。落ち着いて。前に言ったでしょう」
[太字]この世界は主に都合のいいように作られている[/太字]
「つまり、この出会いは柊生にとっていいことなんだよ」
それに向こうも困惑しているみたいだし、と付け加えた。
ムーンの説明には納得した。
だけど一番怖いのはあの少女が人を扱うことに慣れていそうだ、ということ。
俺みたいな弱い人間は間違いなく負けるから。
「えっと、ララ、まずは自己紹介だよね?」
「うん、いつもの挨拶でいいと思うよ」
なにやら白猫とこそこそしだしたようだ。
[太字]「ねえ、そこの君。琥珀っていうの。仲良くできたら嬉しいなあ」[/太字]
少女がしゃべると心の中のなにかが動いた気がした。
これが”一目惚れ”なのだろうか。
俺には、これから仲良くできたらいいなという感情より
こんな俺にもまだこんな感情があったんだ、
というほうが勝っていた。