枯れゆく国
[中央寄せ][太字]指導される側からする側へ[/太字][/中央寄せ]
悠はこのまま彼についていっていいのだろうかと疑問に思ったことを先生に話した。
「ばか、この旅の終わりをソ連で終えるわけがないだろう。終えたくないよな?ウラジーミルさんの機嫌を損ねないようにして、慎重に教科書を探すんだろ。」先生が言葉を連ねる。そこへウラジーミルさんが入ってきたから仰天した。会話を聞かれていたらまずい。
「我々の党は人民委員会議(内閣のようなもの)を設立した。私も人民の一人だったから、議長職を薦められたときは猛烈に断ったんだが...。レフを推薦したが結局私が議長を務めることになった」あぶね~…聞かれてなかった。
[中央寄せ][太字]議会をぶっ壊す![/太字][/中央寄せ]
2日が経過した。第2回ソビエト大会が開催され、新政府が樹立されたとウラジーミルさんは宣言した。
「ボリシェヴィキによる権力奪取は違法である。ロシアに内戦を[漢字]齎[/漢字][ふりがな]もたら[/ふりがな]し、本来目指していた共産主義の理想とは程遠いものとなるだろう!」誰かが言った。ウラジーミルさん、大丈夫なんですか?
「ヨーロッパの中で一番といっていいほど遅れていたロシアで革命が起きたんだ;どこの国でも革命は起きるさ。」
[中央寄せ]******[/中央寄せ]
それから、ウラジーミルさんは議会(つまりソビエトであるが、この議会というのは憲法制定のための議会で、国のことを決定するソビエトとは少し違う)を作るための暫定政権としてボリシェヴィキ政権があると悠に説明した。ただ、悲観的なのかボリシェヴィキが議会の選挙で勝つことはないだろうと考えたらしく、実施の延期を提案していたらしい。しかし、委員会議はそれを飲まず、結局選挙に敗れた。ウラジーミルさんは議会に出席して当然怒った。
「議会はソビエトから権力を奪おうとしている。メンシェヴィキも、社会革命党もその尻馬に乗っている。そうだろう!!」かくして議会は成り立たなくなり、強制的に解散させられた。
[太字][中央寄せ]表裏一体[/中央寄せ][/太字]
悠はウラジーミルさんは何がロシア帝国から変わったのか、しばらくの間分からなかった。ウラジーミルさんの具体的な思いを聞くまでは。
「ウラジーミルさんはこれから何をしていくんですか?」
「交戦国への布告だ。現在もこの国は停戦していない。戦争からロシアが離脱し、国内の動乱を鎮めたいと考えている。また、今交戦している国に対しては、いかなる土地も併合せず、賠償金も求めないという内容にしたい。」そこへ、先生が気まずそうに入ってきた。
「その布告はほぼ聞き入れられません。帝国だろうと民主主義国家だろうとソビエトには一貫して強硬な姿勢をとっています。そして――」そして?ウラジーミルさんは興味深そうに尋ねた。
「無併合と言いながらテロを拡大させてウクライナとポーランドと白ロシア(ベラルーシ)、その他の国に侵攻し、併合しました。動乱は拡大し、無関係な多くの人々が粛清されます。」ウラジーミルさんは汗を拭いた。
「なぜ...民衆はボリシェヴィキを望まないのだろうか?」
「旧帝国領に侵攻するということは、帝国が復活したも同然、何も変わらないだろうという考えでしょう。ウラジーミルさんが先ほど言った言葉をあなた本人、そしてのちの指導者が守れば別ですが」ウラジーミルさんはその言葉を噛みしめていた。
[太字][中央寄せ]今につながること[/中央寄せ][/太字]
ウラジーミルさんは様々な改革を行った。口分田のように農地を分配したことや、労働時間を8時間以内にしたこと、普通教育を子供に受けさせること、政教分離を進めることなど、今につながる制度を整えていった。[漢字]勿論[/漢字][ふりがな]もちろん[/ふりがな]、言論統制や「裁判では法ではなく正義感に従う」といった考えられないような改革も行っている。
「体制批判をしたら消されるなんて…」と悠はついこぼした。
「我々が楽園を創る。我々を選んだのは人民だ。我々にも人民について決める権利はある」権力を握ると、人はは大きく違ってみえる。
「良かれ悪かれ、この改革は歴史に残るだろう。男女同権も認めた。中絶も認めた(アメリカよりも早い)。人民が我々に何を望むか、我々が人民に何を望むか、それは言葉[漢字]或[/漢字][ふりがな]ある[/ふりがな]いは暴力で決まる。それだけだ。前言っただろう、相互に与える政治が望ましいと。次は何が起こるか、興味が次々と湧いてくる」
[明朝体][中央寄せ]続[/中央寄せ][/明朝体]
悠はこのまま彼についていっていいのだろうかと疑問に思ったことを先生に話した。
「ばか、この旅の終わりをソ連で終えるわけがないだろう。終えたくないよな?ウラジーミルさんの機嫌を損ねないようにして、慎重に教科書を探すんだろ。」先生が言葉を連ねる。そこへウラジーミルさんが入ってきたから仰天した。会話を聞かれていたらまずい。
「我々の党は人民委員会議(内閣のようなもの)を設立した。私も人民の一人だったから、議長職を薦められたときは猛烈に断ったんだが...。レフを推薦したが結局私が議長を務めることになった」あぶね~…聞かれてなかった。
[中央寄せ][太字]議会をぶっ壊す![/太字][/中央寄せ]
2日が経過した。第2回ソビエト大会が開催され、新政府が樹立されたとウラジーミルさんは宣言した。
「ボリシェヴィキによる権力奪取は違法である。ロシアに内戦を[漢字]齎[/漢字][ふりがな]もたら[/ふりがな]し、本来目指していた共産主義の理想とは程遠いものとなるだろう!」誰かが言った。ウラジーミルさん、大丈夫なんですか?
「ヨーロッパの中で一番といっていいほど遅れていたロシアで革命が起きたんだ;どこの国でも革命は起きるさ。」
[中央寄せ]******[/中央寄せ]
それから、ウラジーミルさんは議会(つまりソビエトであるが、この議会というのは憲法制定のための議会で、国のことを決定するソビエトとは少し違う)を作るための暫定政権としてボリシェヴィキ政権があると悠に説明した。ただ、悲観的なのかボリシェヴィキが議会の選挙で勝つことはないだろうと考えたらしく、実施の延期を提案していたらしい。しかし、委員会議はそれを飲まず、結局選挙に敗れた。ウラジーミルさんは議会に出席して当然怒った。
「議会はソビエトから権力を奪おうとしている。メンシェヴィキも、社会革命党もその尻馬に乗っている。そうだろう!!」かくして議会は成り立たなくなり、強制的に解散させられた。
[太字][中央寄せ]表裏一体[/中央寄せ][/太字]
悠はウラジーミルさんは何がロシア帝国から変わったのか、しばらくの間分からなかった。ウラジーミルさんの具体的な思いを聞くまでは。
「ウラジーミルさんはこれから何をしていくんですか?」
「交戦国への布告だ。現在もこの国は停戦していない。戦争からロシアが離脱し、国内の動乱を鎮めたいと考えている。また、今交戦している国に対しては、いかなる土地も併合せず、賠償金も求めないという内容にしたい。」そこへ、先生が気まずそうに入ってきた。
「その布告はほぼ聞き入れられません。帝国だろうと民主主義国家だろうとソビエトには一貫して強硬な姿勢をとっています。そして――」そして?ウラジーミルさんは興味深そうに尋ねた。
「無併合と言いながらテロを拡大させてウクライナとポーランドと白ロシア(ベラルーシ)、その他の国に侵攻し、併合しました。動乱は拡大し、無関係な多くの人々が粛清されます。」ウラジーミルさんは汗を拭いた。
「なぜ...民衆はボリシェヴィキを望まないのだろうか?」
「旧帝国領に侵攻するということは、帝国が復活したも同然、何も変わらないだろうという考えでしょう。ウラジーミルさんが先ほど言った言葉をあなた本人、そしてのちの指導者が守れば別ですが」ウラジーミルさんはその言葉を噛みしめていた。
[太字][中央寄せ]今につながること[/中央寄せ][/太字]
ウラジーミルさんは様々な改革を行った。口分田のように農地を分配したことや、労働時間を8時間以内にしたこと、普通教育を子供に受けさせること、政教分離を進めることなど、今につながる制度を整えていった。[漢字]勿論[/漢字][ふりがな]もちろん[/ふりがな]、言論統制や「裁判では法ではなく正義感に従う」といった考えられないような改革も行っている。
「体制批判をしたら消されるなんて…」と悠はついこぼした。
「我々が楽園を創る。我々を選んだのは人民だ。我々にも人民について決める権利はある」権力を握ると、人はは大きく違ってみえる。
「良かれ悪かれ、この改革は歴史に残るだろう。男女同権も認めた。中絶も認めた(アメリカよりも早い)。人民が我々に何を望むか、我々が人民に何を望むか、それは言葉[漢字]或[/漢字][ふりがな]ある[/ふりがな]いは暴力で決まる。それだけだ。前言っただろう、相互に与える政治が望ましいと。次は何が起こるか、興味が次々と湧いてくる」
[明朝体][中央寄せ]続[/中央寄せ][/明朝体]