二次創作
njsj 短編
10 剣持刀也 ⚔️ 約1100文字
「僕も好き、死ぬまで一緒にいてほしい」
”繰り返した先で君と”剣持刀也
・・・
4月1日が来なければ良い。
僕と彼女だけ、3月31日に
閉じ込めてくれて構わないから。
だから、一生分の夢を見たい。
・・・
時計が23時45分を指す。
それを確認した彼女は
時計からゆっくり目線を外し
僕の目をまっすぐ見据えた。
『今から言うことよく聞いてください。忘れたら駄目です』
忘れるのはお前だろ、と
言ってやるつもりが
しゃくりあげる情けない喉のせいで
ただの泣き声になり
代わりに眉をひそめる。
君はそんな僕をじっと見つめて
噛みしめるように言った。
『...剣持くんが好きです』
『周りの人が思うよりずっと寂しがりで、私のことが大好きで』
『強がりが得意で、泣き虫な剣持くんが好きです』
ひゅ、と呼吸が細くなる。
それは僕が焦がれた言葉。
でも今欲しいわけじゃない、
佐藤さんだって分かってるはず。
だってそれじゃあ。
そんなの、最期の言葉みたいじゃん。
「まって、..っ嫌だって、やめてってば、!」
どうして
『やめないです、私だって言いたいことあるんです』
なんで、
「でも、それでも、!置いていかれる僕の気持ちはどうなるんだよ!」
なんで、そんな無責任なこと
ばっかり言うんだよ。
「...覚えてませんとか言われたら、僕耐えれないよ..」
小さく呟いて、俯いた。
それまで強かった語尾も
どんどんすぼんで小さくなって。
聞こえないように、って注意したのに
君は変に耳がいいから。
『...忘れるわけないじゃないですか』
「.....は、ぇ?な、どういう」
本当に意味がわからなくて
でも、
僕の涙を拭ってくれる手が
離れていかないように
精一杯掴んで君を見つめ返した。
『告白の返事です。高校3年生になったら教えてください』
『つまり...4月1日になったら付き合おうってことです』
僕を真っ直ぐ見つめるその目が
あまりにもいつも通りで、
けれど相当な覚悟を決めていて。
どうにでもなれ、と
気が付けば頷いていた。
でも、あと10分もすれば僕を忘れて
そのままはじめましてをするとか。
あり得ないことじゃないんだ。
元々別れは別れと割り切れる
さっぱりした性格だと
自覚してるつもりだった。
実際今まではこんなので
泣くことなんてなかった。
それなのに、君との別れは
いつもとはひどく違う。
『...不安ですか』
「不安じゃない、けど、...こわい」
カチ、カチ、と時計が僅かに音を立てる。
止まってしまえ、と思うのと同時に
隣の君と、成長を遂げたい想いがあふれる。
残り5分
君は本当に、僕を覚えていてくれる?
『じゃあ手でも繋いでおきましょう』
「ばか、幼稚園児じゃねえんだぞ」
『ならやめておきますか』
「...嫌だとは言ってないじゃん」
僕らがループするまで、あと1分
「僕も好き、死ぬまで一緒にいてほしい」
”繰り返した先で君と”剣持刀也
・・・
4月1日が来なければ良い。
僕と彼女だけ、3月31日に
閉じ込めてくれて構わないから。
だから、一生分の夢を見たい。
・・・
時計が23時45分を指す。
それを確認した彼女は
時計からゆっくり目線を外し
僕の目をまっすぐ見据えた。
『今から言うことよく聞いてください。忘れたら駄目です』
忘れるのはお前だろ、と
言ってやるつもりが
しゃくりあげる情けない喉のせいで
ただの泣き声になり
代わりに眉をひそめる。
君はそんな僕をじっと見つめて
噛みしめるように言った。
『...剣持くんが好きです』
『周りの人が思うよりずっと寂しがりで、私のことが大好きで』
『強がりが得意で、泣き虫な剣持くんが好きです』
ひゅ、と呼吸が細くなる。
それは僕が焦がれた言葉。
でも今欲しいわけじゃない、
佐藤さんだって分かってるはず。
だってそれじゃあ。
そんなの、最期の言葉みたいじゃん。
「まって、..っ嫌だって、やめてってば、!」
どうして
『やめないです、私だって言いたいことあるんです』
なんで、
「でも、それでも、!置いていかれる僕の気持ちはどうなるんだよ!」
なんで、そんな無責任なこと
ばっかり言うんだよ。
「...覚えてませんとか言われたら、僕耐えれないよ..」
小さく呟いて、俯いた。
それまで強かった語尾も
どんどんすぼんで小さくなって。
聞こえないように、って注意したのに
君は変に耳がいいから。
『...忘れるわけないじゃないですか』
「.....は、ぇ?な、どういう」
本当に意味がわからなくて
でも、
僕の涙を拭ってくれる手が
離れていかないように
精一杯掴んで君を見つめ返した。
『告白の返事です。高校3年生になったら教えてください』
『つまり...4月1日になったら付き合おうってことです』
僕を真っ直ぐ見つめるその目が
あまりにもいつも通りで、
けれど相当な覚悟を決めていて。
どうにでもなれ、と
気が付けば頷いていた。
でも、あと10分もすれば僕を忘れて
そのままはじめましてをするとか。
あり得ないことじゃないんだ。
元々別れは別れと割り切れる
さっぱりした性格だと
自覚してるつもりだった。
実際今まではこんなので
泣くことなんてなかった。
それなのに、君との別れは
いつもとはひどく違う。
『...不安ですか』
「不安じゃない、けど、...こわい」
カチ、カチ、と時計が僅かに音を立てる。
止まってしまえ、と思うのと同時に
隣の君と、成長を遂げたい想いがあふれる。
残り5分
君は本当に、僕を覚えていてくれる?
『じゃあ手でも繋いでおきましょう』
「ばか、幼稚園児じゃねえんだぞ」
『ならやめておきますか』
「...嫌だとは言ってないじゃん」
僕らがループするまで、あと1分