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化けの花

#1

1 愛が咲かせた奇跡



静かな村の片隅に、


誰も近づかない古びた屋敷があった。

屋敷の庭には、夜になるとひっそりと一輪の花が咲く。

その花は、
昼間はただの普通の花のように見えるが、夜になると、

まるで何かに変わるかのように輝きだす。


しかし、村の人々はその花を恐れ、決して近寄ろうとはしなかった。

[漢字]未来[/漢字][ふりがな]みく[/ふりがな]は小さな頃から、その屋敷と花が気になっていた。

ある晩、月明かりに照らされた花があまりにも美しく、未来は思わず屋敷の門をくぐってしまった。

[小文字]ギィィィ…[/小文字]

長い間使われていない扉がきしむ音を立て、未来は少し怖くなったが、

それでも花が呼んでいるような気がして、足を進めた。

庭にたどり着くと、その花が待っているように静かに咲いていた。


見たことのない色合いで、柔らかな光を放っている。未来はその花をじっと見つめた。

すると、ふと一枚の花びらが落ち、地面に触れると、その花の周りの空気が少し変わったように感じた。

「あなた、誰?」

未来は思わず口にしてしまった。

声は風に溶けて消えていくが、未来はその花がただの植物ではないことを直感した。

その夜から、
未来は毎晩その花を見に行くようになった。

いつしかその花に対して、
恐れや不安はなくなり、
代わりに深い安らぎを感じるようになった。

花の光が彼女を包み込むように優しく、心が落ち着くのだった。

ある日、
未来は村の古老からその花の話を聞くことができた。


昔、この屋敷に住んでいた老夫婦がいた。夫婦はとても仲が良く、
特に夫は妻を深く愛していた。

ところが、妻が病に倒れ、
夫はその悲しみをどうしても乗り越えられなかった。


その時、彼が見つけたのが、この花だった。


花には、人の心を映す力があり、愛する人を永遠に守ることができるという言い伝えがあった。

夫はその力を信じ、花を育て続けた。

しかし、時が経つにつれ、花が持つ力は強くなり、老夫婦はどんどん年老いても、決して死ぬことができなくなってしまった。

花が彼らの命を繋ぎ続けたのだ。

その後、夫婦は亡くなることなく、永遠に生き続けることとなったが、花もまた力を失い、静かに咲くことなく枯れてしまった。

屋敷はその後、誰にも触れられずに放置されていた。

未来はその話を聞いて、花がただの植物ではなく、老夫婦の深い愛情と共に生きていたことを理解した。

そして、彼女はもう一度、花を見つめながら、そっとつぶやいた。

「あなたの花、すごくきれい。ありがとう。」

その瞬間、花が微かに光り輝き、優しく風が吹いた。未来の目に涙が浮かんだ。

何も言わず、ただその瞬間を感じ取るしかなかった。


花の力が静かに解き放たれ、老夫婦はついに安らかに眠りについた。

翌朝、花はすっかり枯れ、屋敷も静寂に包まれていた。

しかし、未来はその光景に怖さを感じなかった。むしろ、その静けさの中に深い安らぎを感じ、
心の中で何かが変わったことを実感していた。

彼女は花を見つめながら、心の中で決心した。

[太字]今度は私が、この場所に新しい未来をもたらす番だ。[/太字]

屋敷の庭には、未来がその花を大切に育てる決意を固めた瞬間から、新しい命が芽吹き始めた。

以前は恐れられ、誰も近づかなかったその場所に、新たな希望が芽生え、未来を導くように光が射し込んだ。

その日から、
屋敷の庭には新しい花が咲き始め、村に春が訪れた。


そして、未来は自分の未来を信じて、一歩を踏み出した。

その花が咲き続ける限り、彼女はその場所を守り、
次の世代へと愛を繋いでいくと心に誓った。

作者メッセージ

この物語は、愛と希望、そして時間の流れが織り成す温かな奇跡を描いたお話でした。未来が花を通してゆっくりと育まれ、過去の悲しみを優しく受け入れながら、新しい未来へと繋がっていく様子をお伝えしたかったのです。花の力は確かに強いものですが、最終的にそれを育てるのは、私たち一人ひとりの心の中の決意と小さな行動なのだと感じています。
未来の物語は、まだまだ続きます。この静かな屋敷と庭には、きっともっと多くの謎や奇跡が隠れていることでしょう。次回は、未来がどんなふうにその場所を守り、愛を紡いでいくのか、どうぞお楽しみに。

2025/03/22 12:58

てぃあらのかんむり ID:≫ 2hy.dI7IVOANI
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