二次創作
霧が晴れるまで。
『 明日ぐらいに投稿するかな…。 』って前の章で言ってた自分を殴りたい。
ハイ、ごめんね…。 許してね。( 許さん
その分 今日のお話 長いです☆
それでは、本編をどうぞ…。 ⬇︎
[太字]本編[/太字]
[水平線]
[太字][中央寄せ]【 ●● Side 】[/中央寄せ][/太字]
痛い………。
何だろ…。
体が動かない…。
それに、、、苦しい…。
「 … ん…… 。 」
声を漏らし、重い[漢字]瞼[/漢字][ふりがな]まぶた[/ふりがな]を開ける。
指先を動かそうとするが、身体が思うように言う事を動かない。
視界には、植物の蔦の様なモノが敷き詰められているのが見える。
これって、 …もしかして捕まってるってヤツ… ?
そこで記憶を探ろうとまだボヤつく視界の中、頭をフル回転させた。
そうか…、確かジタン達を助けようと…魔物との間に入って…、
で、太い蔦に薙ぎ払われて………。
うん、アレは痛かった。
未だに腹部に鈍い痛みが走っているのは、きっとそのせいだろう…。
そして、あともう1匹の魔物が吐いた謎の煙を吸った事で、意識が落ちた事を思い出した。
あぁ…。 、もう本当に情け無い…。
ジタン達を助けようと思って飛び出したのも…、本当に考え直しだ…。
私が間に入ったからって、状況が変わる訳でも無いのに…。
でも、如何してもジッとしている事が出来なかった。
下手をすれば、こうなっていたのは自分では無く、ジタン達だったかもしれない…。
そう考えるだけで、無謀な行為じゃ無かったのだと自分に言い聞かせてみる。
命の恩人が無事ならそれで良い、と勝手に自己犠牲に思っていると、音が微かに聞こえて来た。
顔を上げれば、蔦の中心部にいる赤い花を咲かせた魔物と誰かが戦っていた。
魔物は弱り、ヨロリと此方へと蔦を伸ばし始める。
その蔦を恐る恐る目で追えば、どうやら蔦が向かう先は私では無く、
同じく私と意識を失ったガーネット姫様だった…。
「 っ ⁉︎ ガーネット姫様…っ !
同じく此処に連れて来られたのだろうか。
名を呼ぶが、返事は無い。
蔦がお姫様に触れると、先程の様に体力を奪って行く。
このままじゃ…お姫様が…死んじゃう…っ ‼︎
どうしたら良いのか必死に考えていると、声が聞こえた。
「 ●● ⁉︎ 目を覚ましたのか ‼︎ 」
懐かしい、ついそう感じでしまったジタンの声。
顔を上げて目を凝らせば、ジタンが赤い花と戦いながらも心配そうにコッチを見ていた。
「 ( また …助けに来てくれたの… ? ) 」
ハッと我に帰って頭を横に振った。
それどころじゃ無い。
「 ガーネット姫様が…っ ! 早く…、何とかしないと… ‼︎ 」
「 姫様がっ ⁉︎ 姫様は無事なのか ⁉︎ 」
「 今はまだ息をしてる…、でも…。 」
「 姫様〜 っ ! 今お助けしますぞ〜っ ‼︎ 」
スタイナーさんが傷だらけの身体を起こし、剣を振るい上げたその時だった。
赤い花の周りに光が集まった直後、スタイナーさん目掛けて大きな雷が降り落ちて来た。
「 ぐあぁっ ! 」
「 オッサン ‼︎ 」
「 おじちゃんっ ‼︎ 」
スタイナーの悲鳴にジタンとビビがそれぞれ悲鳴を上げる。
「 チッ、魔法も使えるのかよ ‼︎ 」
ブランクが地を蹴り赤い花の本体だろう幹の部分に近付いたが、
赤い花の触手がブランクよりも先に攻撃を仕掛けた。
間一髪で避けるが、ブランクの疲労も半端ない。
人質を取られ、更に自分達が魔物に傷を付ければ反対に人質である私達の体力が奪われていく。
絶体絶命の状況。
「 ………っ 、なんとか……なんとかしなきゃ……。 」
見てるなんて出来無い。
私達が脱出 出来れば、お姫様さえ無事であれば…ジタン達は心配が事無くなる。
ギュッと拳を握り締め、体に巻き付いた蔦を外す為に体を揺らす。
肌に木々が磨れて、血が滲み出すがそんな事気にしてはいられない。
ジタン達の方が痛い思いをしてるんだから。
お願い…っ ! 外れて…、外れて…っ ‼︎
「 お願いだから…、外れて…っ ‼︎ 」
ジタバタと体を動かして、念じる様に声を出す。
すると、左腕に付けていたお母さんの肩身のブレスレットが淡く光った気がした…。
「 うわあぁっ ‼︎ 」
「 ビビっ ‼︎ ─── っ …クソっ、このヤロっ ‼︎! 」
とんがり帽子の男の子が、蔦に振り払われて吹っ飛ぶのをジタンが受け止め、すぐその場に寝かせる。
満身創痍の状態に、ジタンも舌打ちを零してダガーを振るった。
だが、その間に蔦がお姫様へと伸ばされて行く。
また回復するつもりだ…っ !
「 駄目……っ 。 」
蔦がお姫様へと触れ掛けた瞬間、カッと身体の中の熱が一気に上がった。
「 ── ─ …っ ⁉︎⁉︎⁉︎ 」
腕輪に付いていた宝石が同時に光る。
私のズボンのポケットから、いきなり赤い光が飛び出した。
光は、宙で大きく二対の翼を作り出す。
羽を広げ現れたのは、炎を纏った複数の尾を持つ赤い鳥だった…。
「 あれは…、何だ … ? 」
「 召喚獣…であるか ? 」
ジタンとスタイナーさんが鳥を見上げて唖然と呟く。
だが、鳥はそんな問いに答えず、地にいる魔物を鋭い瞳で睨み付けると、炎を吐いた。
火と植物。
勝つのは明白。
赤い花に付いた火が一気に燃え広がり、そのまま断末魔の悲鳴を上げて燃えて行った…。