二次創作
霧が晴れるまで。
[太字][中央寄せ]【 ジタン Side 】[/中央寄せ][/太字]
「 んっ…、 いっ…てて… 」
ふと目を覚ませば、其処は深い森だった。
やや霧が掛かってはいるが、見えないまででも無い。
俺は、痛む身体を起こそうとすると隣には、●●が横たわっていた…。
「 ッ……… ! 」
コイツ、オレを助けようとして、それで一緒に堕ち… っ !
「 そうだ、俺達船から落ちて… ! 」
状況を思い出したオレは、再び辺りを見回した。
近くで何か明るい光を放ってる様に見える…。
もしかしたら、落ちたプリマビスタかも知れない。
[小文字]※ 『 ミニver. 説明しよう ‼︎ 』プリマビスタは、劇場艇の名前です。[/小文字]
仲間達の安否も気になるが、今は目の前の●●だ。
ゴブリンを見て怯えて気を失うぐらいビビりなのに、
俺を助けようとして必死にオレの腕を掴んでた…。
こんな細い腕で男1人の体重を支えてたんだ。
全く…、大した女の子だよ…。
「 …ん…、ジタ…ン…。 」
目を覚ました●●は、掠れた声でオレの名を呼んだ。
「 大丈夫か ? 」
「 うん…、何処も痛くない…けど… ────ッ ⁉︎ え、アレっ ⁉︎
何で私生きてるの ⁉︎ ココは、天国 ⁉︎ 」
慌てて起き上がった●●は、キョロキョロと周りを見渡し、
混乱しているのか早口で問い掛ける。
あの高さから落ちて無事だったんだ、そりゃ驚きもするか…。
「 俺も●●も悪運が強かったって事だな。 」
「 な…、なるほど………悪運…………ん ? 」
「 どうした ? 」
不意に何かに気付いたのか、●●はまじまじとオレを見てくる。
髪の奥に隠される様に輝く、[漢字]天弓[/漢字][ふりがな]天弓[/ふりがな]の瞳に、思わず背を逸らしていると、
●●は、声を震わせた。
「 ジタン…、何で私の言葉…話せるの ? 」
「 は ? イヤ、それはコッチの…ん ?
…そう言えば、●●…いきなり滑らかに話せるようになってないか ? 」
俺が気付いたのは舞台の上。
●●がレア王ことボスに、舞台女優のように話した時だ。
その時、目の色が変わっているのにも気づいたが、…それは今も変わらない。
「 ち…、違うよ… ! 私はジタンが私の言葉を話している様に聞こえる ‼︎ 」
「 それに、真っ黒だった目の色まで変わっちまった…。 」
俺の言葉に更に●●が目を見開いた。
流石に鏡も無い此処では、確認しようが無い。
宝石で例えるなら、『 天使のクリスタル 』とも言われる エンジェルオーラクォーツ。
角度によって色が変わる、七色の瞳に見られてると、心の奥まで透かされそうで視線を合わせずらい。
●●が自分の顔をペタペタ触ってるのを見ながら、俺は立ち上がった。
「 もしかしたら トランス ってヤツかもしれないな ? 」
「 …トランス… ? 」
「 そうそう、感情が高ぶると体に力が湧いてきて、全く違う姿に変わっちまうヤツも居るらしい。 」
「 へ…へぇ…。 」
自分自身にもまだ起きた事ないトランス能力。
聞き齧りではあるが●●の身に起きた事を説明するにはこれしか無いだろう…。
納得しているのか、していないのか…、
微妙な表情をしてる●●の手を軽く引っ張り立たせると俺は森の奥を指した。
「 兎に角、それは後だ。 船は多分アッチに落ちた。 」
「 オレ達が大丈夫だったんだ。 アイツらもピンピンしてるって。 」
心配する●●を元気付けて、オレ達は船が落ちただろう場所へと急いだ。
[水平線]
魔の森にやっと入った…。( お前が文ズラズラ書くから…。
ゲームでは、魔の森が初のダンジョン場所です。