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お互い「だけを忘れた」2人の物語

#13

葵サイド ~真実を知る時…?~

「はぁ…。」

とにかくやる気が出ない。どうしよう…!
あと数日しか残されていないし、覚えてないとはいえ彼氏の事…
侮辱、された訳だし。
…いや、とりあえず連絡しよう…!


Pruuu…  Pruuu…。

咲希「ん?どしたの、葵」
葵「ごめん、咲希」
咲希「ごめんって、何のこと??」
葵「…一緒に遊びには、いけないかも」

そこから私は、咲希に事の経緯を説明し、謝罪をした。
あと数日しか居られないこと、彼氏を侮辱された事…
訳を問われると思ったが、咲希の反応は予想しないものだった。

[大文字]「…葵。もし彼を見つけられるのなら、今知っておきたいと思う?」[/大文字]

葵「出来るのなら、知りたいよ。…咲希は知っているの…?」
咲希「今聞いても、後悔しない?[下線]すぐ、離れちゃうんだよ[/下線]」
葵「…っ、」


…もし、知ったとして。一日程度しか一緒に過ごせないなんて、嫌。
だけど、忘れ去ったままなのは。思い出せないままなのは――


葵「…教えて、咲希」


[太字]それは、もっと嫌だから。[/太字]


咲希「わかった。じゃ、明日一番乗りで、教室で待ってるねっ!」
葵「え、いま教えてくれないの?」
咲希「だって、今聞いたら葵、きっと相手の家押し入っちゃいそうだし」
葵「そ、そんなことしないってば!」
咲希「ま、そういう事で!もう遅いから私寝るーっ!!」
葵「あ、ごめんね。おやすみ、咲希」
咲希「私の親友は謝ってばっかだなぁ、もう。おやすみ~」


――― 朝の教室 

「あれ、ちゃんと居る。よくこんな早くに来れたね」

「えー?失礼だなあ、もう」

そう言って目の前で頬を膨らませているのは、私の親友。
あの電話で、咲希は彼が誰なのかを教えてくれると言った。

咲希「でも、起きるのに苦労したのは事実だよ?」
葵「ふふ、なにそれ」
咲希「だって、いつもギリギリの私が早くに来たなんて、革命だよ!?」
葵「そんな大ごとじゃないってば、もう」

いつもの他愛ない話。結局、これが一番幸せな時間だったりする。

咲希「あ、そうそう。大ごとと言えば。彼氏くんだよね」
葵「…!本当に教えてくれるんだよね。誰なの?」
咲希「…碧井蒼汰は、ずっと近くにいたよ」
葵「…え?ずっと近くに?それってどういう…」
咲希「昨日会ってたよ!碧井蒼汰と…!」

会ってた?どういうこと。
昨日はクラブにいって、[下線]誰かとぶつかった事[/下線]くらいしか……

葵「…あ…。え…?本当に、昨日のあの人…?」
咲希「そうだよ。しかも幼馴染だから、すごく近所にいて!」
葵「近所…碧井さん…!」

咲希「葵!?待って!」


[大文字]気付けば、走り出していた。[/大文字]
もしかしたら、[下線]逢えるかもしれない[/下線]と期待を胸に。

作者メッセージ

~次回予告~


「君が、倉本葵…?」

「…え」

2025/09/15 01:19

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