二次創作
霧が晴れるまで。
──── アレクサンドリア始まって以来の美姫、ガーネット姫…。
「 ガーネット…姫、様…? 」
「 え ? 」
「 ── ふぅ…、やっと観念してくれた様だな。 」
私の問い掛けに女の子が瞬きをしている間に、ジタンの声が聞こえた。
どうやら女の子を追いかけてきたようで、疲労は感じさせない迄も、
そのサラサラした金の髪がやや乱れていた。
「 ジタン、この子……。 」
「 貴方達…、もしかして、この劇場艇の方かしら ? 」
ジタンに状況を聞こうと口を開いたら、途中で女の子から発せられた声で私の声は、掻き消えた。
『 達 』という事は、私も含まれているのかな… ?
ジタンも目を合わせるとコクリと頷く。
すると、女の子は、どうやらホッとしたように私の背後から出てきた。
「 ご存知かも知れないのですけど…。 実は…。 [漢字]私[/漢字][ふりがな]わたくし[/ふりがな]は、アレクサンドリアの王女、
ガーネット = ティル = アレクサンドロス なのです。 貴方達を見込んでお願いがあります。
今すぐ、私を誘拐して下さらないかしら ? 」
……………… え ?
『 誘拐された 』んじゃ無いの ?
『 誘拐された 』からココにいるんじゃ…。
やっぱり私の理解した言葉は、間違っていたのだろうかと、
今までの会話内容をグルグルと思い出していたが、ジタンの戸惑う声で不安が消えた。
「 な、何だって ⁉︎ それじゃ、あべこべ………。 」
そう、盗賊団は姫を『 誘拐する 』筈が、姫は『 誘拐して 』とお願いしてきた。
一体、何があったんだろう…。
不思議そうに姫とジタンを交互に見ていると、更にまた別の声が聞こえて来る。
「 姫様〜っ、此方ですか〜っ⁉︎ 」
「 ハッ、追手が来たようです。 」
「 追手… ? 」
「 何だか、訳アリのようだな ? よしっ ‼︎ 此処はひとつ俺に任せな ! 」
「 ありがとう、恩に着ます。 」
状況が全く読めていない私を置いて、ジタンとお姫様は、トントンと話を進めて行く。
「 何モタモタしてるずら ! 早くコッチに来るずら ‼︎ 」
「 きゃっ ‼︎ / わぁっ‼︎ 」
混乱する私の後ろのドアからいきなりシナが現れて、思わずガーネット姫と一緒に悲鳴を上げてしまった。
「 ガーネット姫ならともかく、●●まで悲鳴を上げるなんてどういう事ずら ⁉︎ 」
「 仕方ないだろ、シナ。 そのツラじゃガーネット姫と●●も驚くのも無理ないぜ…。 」
「 なんだとっ ⁉︎ 失礼ずらよ ‼︎ 」
「 シナ、ごめん。 いきなりドア、開く、驚いた。 」
ガーネット姫にどうやらシナが仲間だと説明してるジタンの声を背後に、先に私はシナに謝った。
片言でもしっかり謝罪すると、シナは納得したようだった。
「 それは、すまなかったずら。 」
「 私も、驚いたりして大変申し訳ありませんでした。 」
私の謝罪に続いて、お姫様も頭を下げた。
するとシナは、ゴホンと咳払いをしてドアの横に立った。
「 兎に角、コッチずら ‼︎ 早く ‼︎ 」
先にお姫様が入ると、それに続いてジタンも追おうとした。
でも、状況が読めない私は、どうしたら良いのかわからずオロオロと立ち止まっていると、
ジタンが立ち止まり私の腕を引っ張った。
「 ほら‼︎ ●●も行くぞ ! 捕まっちまう ‼︎ 」
それを聞いて私は、慌てて走り出した。