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なんでもたんぺんしゅー

#11

「ある一言から始まったデイサービス」

[明朝体]このデイサービスは、だいたい先生の一言のせいだ[/明朝体]

教室
社会の授業にて!

田代先生
「お前らデイサービスやったらすごそうだな、」
なんでこの話になったんだろうか


中原
「デイサービスって老人…?」→一応将来の夢は介護士

りり
「私行ってたよ、デイサービス。子供にもあると思う」
中原
「はぇー」

田代先生
「でも勉強とか教えんだぞ」

墨野
「俺らがデイサービス?かぁ」
柴井
「勉強は無理だなぁ」
やすたち
「ボクよくもの落とすからやばいかも!」
 
田中
「ボクたちにできるかなぁ?」
柴井
「いやお前(田中)はデイされる側だろ笑」

久保
「わぁやばそぉ笑」

[水平線]


数年後、

[大文字]ドン!![/大文字]

[太字]【デイサービス10組!】(NPO法人)[/太字]
朝、日が差し込む教室
教室というほどだだっ広くない
でもそこにはものが整えられているのだが、
物の多さでごちゃついてる

中原先生
「おはよーう」
子どもたち
「おはよー!」
NPO法人代表、中原先生は名簿に目を通している

大翔
[大文字]「ねー[太字]田中先生[/太字]?!なんで床で転がってんの!」[/大文字]

聡太
[大文字]「[太字]やすたち先生[/太字]ー?!もの落としてる!ペンが!」[/大文字]

やすたち先生
「わぁ!ホントだぁ!ありがとう!あぁーぼくのペンがぁ~」
田中先生
「なんだなんだー、これは墨野先生にやられたんだよ!」
おかまいなしに床に寝っ転がる[太字]田中先生[/太字]と、
よく物を落とすからと、首にかけている筆箱からものを落としまくる[太字]やすたち先生[/太字]

墨野先生
「お前がちょっかいかけるからだろー」
久保先生
「もう最初っからちょっかいかけなければいいのにー」

なんか道具を持っている[太字]墨野先生[/太字]
このあとのレクで使うようだ、
[太字]久保先生[/太字]はピアノの練習をかかさない

りり先生
「なんで先生が子供に注意されてんのー!」
麻生先生
「どっちが子供だよ」
子供にひっつかれてる[太字]麻生先生[/太字]と[太字]りり先生[/太字]

[太字]柴井先生[/太字]は[太字]中原先生[/太字]の隣に立ち、
柴井先生
「朝から騒がしいなぁ!」
と文句を垂れる、
でもその横顔は呆れじゃなくて、
ほんの少し嬉しそう

それを見て微笑み、
中原先生
「これが俺らだろ」と誇らしく言う

やばそうだな、って言われたあの日
たぶん先生の予想は、半分だけ当たっている




そして、パンパンッと手を叩き、
中原先生
「これから、先生たちは打ち合わせするので、
座って読書か、勉強か、好きなことしててください!」と教室一体に聞こえるように言う

子供たち
「はーい」
子供たち、といっても10人ほどしかいない
年齢はまばらだ、中学生から小学生まで

先生たちは職員室に入っていく

中原先生
「よしっ!始めましょ!何か朝はありました?」

麻生先生
「あー」
「なんかちょっと子どもたちが喧嘩しそうだったよ」
「でも双方距離を離させた」
麻生はけだるそうに壁にもたれ、腕を組んでいる

その隣にりりはメモを見ながら喋る
りり「そして、まだその子達は別室にいます」

床に座り込み、レク用の道具を広げている
墨野先生
「だからあの二人いなかったのか」
墨野が顔を上げ、
「俺からは大丈夫です!」
「レクの準備ちょっと待ってほしいくらいかな…」


久保先生
「その二人以外は穏やかだったかな?」

柴井は軽くシャドーボクシング

柴井先生
「いや、元気だったよ。俺に喧嘩挑んできたからな」

田中は椅子に逆向きに座り、くるくる回転している

田中先生
[大文字]「ぼくは注意されたよ!」[/大文字]
「墨野先生にやられただけなのに!」

墨野先生
「邪魔したからだろー」

言いながら、田中の椅子をさらに回して仕返し


首から下げた筆箱をさすりながら、
やすたちが小さく手を挙げる
やすたち先生
[小文字]「ぼくも注意されちゃった……」[/小文字]
「あ、数学の丸付け終わってます」

一瞬、全員が止まる

柴井先生
「お前、有能と残念の差が激しすぎだろ」

麻生は壁に持たれるのをやめ、
「ほんとだよ!この理数系!」

やすたちはむっとして
「ぼくは数系だよ!てかあっちゃんでしょ理数系は!」と朝からベタベタくっつく二人

墨野先生
「どっちでもいいわっ」
墨野は田中をくるくる回している

田中先生
「目がー」

中原先生
「数系ってなんだよ、系って便利だな」

りり、パンッと手を叩く
りり先生
「よくわかんない言い合いしないでー」

久保先生
「今日も平和! 」

[水平線]

廊下をぞろぞろ移動

蒼が壁に軽く触れながら歩く

大翔はもう
「俺リーダーな」と宣言済み

聡太は最後尾でやる気ゼロの顔

レク部屋のドアが開く

段ボールの山
紙コップの袋
ガムテープが無造作に置かれている


墨野、パンッと両手を鳴らす

墨野先生
「今日は協力型!時間内にこの塔を作って!」



「えー無理!」
大翔
「俺リーダー!」
聡太
「やりたくない!」

墨野先生
「時間内であれば崩れても大丈夫っ!」
柴井先生
「崩さないのが一番だけどなぁ」
さらっとプレッシャーかける柴井

久保先生
「制限時間は3分!」[大文字]「はじめ!」[/大文字]



麻生先生
「優斗、そこ押さえろ」

優斗
「は?知らねぇし」
言いながら、ちゃんと角を押さえていて、
誰よりも安定させてる


りり先生
「ひな、それ持てそう?」
「美月もさすが」
ひなは少し迷ってから、小さくうなずく
でも持ち方はすごく丁寧だ

美月は素早いが安定している

墨野先生
「蒼!勝手に改造すんな!」
「それ俺が頑張って探したの!」



「改造じゃない、進化だ」
と髪をポリっと掻く

残り1分

塔がぐらっ

蒼の“進化型”が横に伸びる
大翔が
「触るな触るな触るな!」と叫ぶ

聡太はいつの間にか支えてる

ひなの手が少し震える
優斗が無言で下から補強

そして――

久保先生
「10秒!」

みんな一斉に静止

紙コップが微妙に揺れてる

3

誰かが息を止める

2

紙コップの縁が、かすかに震える

1

沈黙

レク部屋の空気が、ぴたりと凍る

――[斜体]ピピッ[/斜体]

久保先生のタイマー音

その瞬間

ぐらっ、と一段揺れる

大翔
「触るなって言っただろ!!」


「触ってない、重力だ」

聡太、無言で両手に力を込める

ひなの指先が白くなる
美月が素早く横に回り込み、底を押さえる

優斗は何も言わない
ただ、角を支える手が一ミリも動かない

中原先生
「よくやった!」
田中先生
「すごい!」
先生たちが小さく拍手をする


「やっぱ進化型のおかげ」

墨野先生
「一応俺の紙コップだぞそれ!!100均で買った!」

大翔
「俺がリーダーだったからな!」


ひなはそっと手を離す
美月が小さく親指を立てる

りり先生、柔らかく笑う
「ちゃんと支えられたね」

ひな、ほんの少しだけ誇らしそう

倒れなかった

墨野先生
「はい!これが今日のレクでしたー!」

――協力って、たぶんこういう形





片付け中

やすたち先生
「そういえばさ、ぼくらのこのデイサービスって、」
「あの一言からだよね」

[斜体][太字]【「お前らデイサービスやったらやばそうだな」】[/太字][/斜体]

墨野先生
「すげえよな、あんな一つの会話から、」
麻生先生
「こんなことになるなんてな」

りり先生
「やばいね、これ」

久保先生
「うん」

中原、静かに言う
「面白くなってきた」

その言葉は、誰に向けたものでもない
子どもたちか、先生たちか、それともこれからか

柴井先生
「でも本当に良かったのかよ…夢」
中原先生
「…いい、これで」

廊下の向こうで、子どもたちの声
笑い合っているのだろうか

これを見れるなら夢なんて

日常は続く


2026/03/16 20:42

かのん ID:≫ 1.9m6zyG3vt12
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