【連載版】無電「ワレノセイシュンサンゴカイ二アリ」
一九四一年 十二月二十四日 呉。
全艦が、呉に帰投した。呉は、想像を絶するほど歓喜に包まれていた。そして、俺たちは、初の実戦だった為に、疲れていた。
「なあ、休暇もらったらどうする?」
急に山中に聞かれた。
「故郷に帰ろうかな。でも、補給などが済んだらすぐ南方行きだろ。」
「そりゃぁそうだが・・・。」
「この翔鶴が被弾でもしない限り休暇なんて無いな。」
「ひぃ・・・。」
「月火水木金金金だ。頑張れぇ。」
「家に帰りたい・・・。」
「我慢しろ。」
急に山中が顔色を変えた。今から何かいい話をするのだろうか。こいつはすぐ気持ちが顔に出る。
「なあ、二航戦の連中は、ウエーキ島(ウェーク島)を空爆して結構な戦果だしたらしいぞ。ああ、暴れてぇ。」
「死んだ奴もいるから、少し不謹慎だろ・・・。まあ、暴れたいのは同意だ。」
「南方に空母いたりしねぇかな。」
「二五番爆弾で大穴開けてやるよ。」
「頑張れよ。」
「機銃で一回も撃墜したことない癖に。」
「ウ・・・まぁ、お互い頑張りましょうね。」
そう言われながら、少しきしむ赤レンガの建物の木製の床を歩いた。
全艦が、呉に帰投した。呉は、想像を絶するほど歓喜に包まれていた。そして、俺たちは、初の実戦だった為に、疲れていた。
「なあ、休暇もらったらどうする?」
急に山中に聞かれた。
「故郷に帰ろうかな。でも、補給などが済んだらすぐ南方行きだろ。」
「そりゃぁそうだが・・・。」
「この翔鶴が被弾でもしない限り休暇なんて無いな。」
「ひぃ・・・。」
「月火水木金金金だ。頑張れぇ。」
「家に帰りたい・・・。」
「我慢しろ。」
急に山中が顔色を変えた。今から何かいい話をするのだろうか。こいつはすぐ気持ちが顔に出る。
「なあ、二航戦の連中は、ウエーキ島(ウェーク島)を空爆して結構な戦果だしたらしいぞ。ああ、暴れてぇ。」
「死んだ奴もいるから、少し不謹慎だろ・・・。まあ、暴れたいのは同意だ。」
「南方に空母いたりしねぇかな。」
「二五番爆弾で大穴開けてやるよ。」
「頑張れよ。」
「機銃で一回も撃墜したことない癖に。」
「ウ・・・まぁ、お互い頑張りましょうね。」
そう言われながら、少しきしむ赤レンガの建物の木製の床を歩いた。