雨音「テラン。もう目の前に現れるなと言った。何故またここに来る？」
雨音さんがテランのことをキッと睨み付ける。
その眼には、殺意が籠もっている。
テランはそんな雨音さんに向かって手を伸ばす。
その時、直感的に危険だと脳が働いた。
だって、見たことねぇくらい殺意の籠もった眼を見せているのに、手を伸ばすってことは相当危険だ。
俺はテランに向かって魔法を撃つ。
つもりだった。
ｻｯ……ｻﾞﾝｯ！
俺が撃つ前に誰かがテランの手首を[太字]斬り落とす。[/太字]
俺は帳が斬ったと思った。でも。
この魔法って帳が使う[太字]妖刀魔法じゃない。[/太字]なら―――。
野村「怪魔が人間に触らないでください。もし次に触る素振りを見せたら殺します。」
野村…！？
野村ってこんな人だったか？
しかもさっきの魔法、俺てっきり乃伊か夢羅だと思ってたんだが？
野村、こんな魔法も使えんのかよ……！？
なら、俺も負けてらんねぇな！
連発重攻撃・[漢字]ウィンドブラッド[/漢字][ふりがな]風の刃を出す魔法[/ふりがな]
ｻﾞｰ、
ｷﾞｭﾝｯ！
俺が魔法を撃つと同時、誰かの魔法が俺の横スレスレを通った。
暁「うぉい！？危ねぇな！？」
俺は魔法が撃たれたと思われる方へ身体を向ける。
乃伊「あ、ごめん」
そこにはてへ♪と笑う乃伊の姿が。
ﾋﾟｷｯ……
俺は無意識に拳を握る。
そして、乃伊に向かって走り出し―――
帳「あ、あああ、暁！？やめてぇぇぇ！？」
あともうちょいのところで帳が阻止。
でも俺は止めた帳を押し退けて…
夢羅「……[太字][明朝体]さっさとやれや[/明朝体][/太字]」
暁「…さーせん。」
怖い！怖い！！怖い怖い怖い！！！
夢羅の一言で一瞬で凍りつく俺達。
だってよぉ、夢羅の顔鬼くらい怖かったけ、
ｷﾞｭｷﾞｭｷﾞｭｷﾞｭｯ
！？攻撃！
連発重攻撃・雷電聖火・[漢字]雷落[/漢字][ふりがな]かみなりおとし[/ふりがな]
ﾊﾞﾁﾊﾞﾁ……
からの――
防御壁魔法・攻撃吸収！
暁「うし！」
俺は手応えを感じてきていた。
やっぱり、過去を思い出したことによって力が付いてる！
……つーことは…
実質、神殿行ったのと一緒(んな訳あるか！！)
さぁ、出せる分の魔法は出した。
次はお前だ、帳！




鬼谷帳、行っくぜー…！
妖刀魔法・蝶舞鉢針
……ﾌﾞﾝｯ！
うっそ、この状況から撃ってくんの？
なら……
複製刀魔法・水月鏡花
で――、
日本槍術・[漢字]霊槍牙王閃[/漢字][ふりがな]れいそうがおうせん[/ふりがな]
ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｯ！
帳「っしゃ！」
なんか僕、成長出来ている気がする……！
やっぱり、過去を思い出したから…！
……てことは…
実質、神殿行ったのと一緒(んな訳ねーよ！！)
よし、結構攻撃出来てる。
絆いでくれ、乃伊！