魔法学校の強者たち
ブンッ!カランッ…
??「角度を調整しろ。そうしたらお前は木刀でこれを斬ることが出来る。」
帳は懐かしい音と声で目が覚めた。
帳「…ぁあ…?」
帳は目を擦りながら起き上がる。
よたよたと歩きながら外に出ようとする。
それを、誰かが止めた。
??「何故外に出ようとする?お前は試練を突破出来ていない」
帳はその声にハッとして顔を上げる。
帳はえ、と声を漏らす。
ようやく、ここが[太字]鬼谷家[/太字]だということが分かった。
そして、帳に声を掛けたのは―――
帳「[太字]父……上…[/太字]」
帳の父、鬼谷翔が居た。
怪魔だと思い、腰に付いている刀を手にしようとしたが、無い。
帳はここが過去であることを理解した。
戻ることは諦め、地道に刀を貰うまで頑張ることしか出来なかった。
何故かこの時の帳は潔かった。
帳「…稽古してくる。」
翔「分かった」
[水平線]
帳「翡翠冥境・螺旋斬」
ザンッ!ボトッ
翔「……何故その技が出来る?木刀では出来ないはずだろう…。」
帳「一刀両断・雷電発火」
翔「…なるほどな。稽古は終わりだ。そろそろ休め。」
翔は息が上がっていた帳を見て、強制的にやめさせた。
しかも倒れるほど技を連発していた。
しかしそれは“一般人”の能力に過ぎない。
なんせここはただの過去。
帳はこれくらいどうってこと無かった。
[水平線]
寝静まった家。
帳はただ一人、布団の中でぼーっとしていた。
やることもなく寝転がっているだけ。
その時間がつまらなくて、毎晩縁側に座っている。
早く戻りたいという思いを抱いて。
綺麗に輝く星を、ただ呆然と眺めて――
ヒュンッ!
帳「敵襲!?」
帳は腰に付いている刀を手に取ろうとしたがまだ刀なんて無い。
慌てて木刀を取りに行こうとした時、声を掛けられた。
??「…すみません、怪魔なのでそりゃ逃げられますよね……」
帳「怪魔…?」
帳は振り返る。
そこには怪魔が二人居た。
??「[太字]俺等は人間になるために来た怪魔だ[/太字]。刀を使っている家はここか?」
帳は目を見開いた。
だって、助けた[太字][漢字]怪魔[/漢字][ふりがな]デュベル[/ふりがな][/太字]が居たから。
帳「そう…だけど――、」
デュベル「やはりそうですか。やりましたよヘート。流石です」
帳はここは何年前なのかと記憶を巡らせる。
だが、よくわからなくて諦めた。
デュベル「来て早々悪いのですが…ここの刀はあと数分で壊れます」
帳「は…?」
帳は何がなんだかわからなくてデュベルを見る。
デュベルは話を続けようとしたその時。
パキッ…
帳「…え、刀が割れて―」
デュベル「日付が変わりましたからね。ですが、この魔法を使えば復活出来ます。ですがこの魔法にかかった物は必ず[漢字]危険[/漢字][ふりがな]リスキー[/ふりがな]なことが起こります。稀に、その程度じゃ済まないことも。」
帳「復活出来るのか!?でも、リスキーって…」
ヘート「刀を復活出来る代わりの代償だ。」
帳「…僕が決めていい…のか?」
デュベル「はい。あなたは選ばれし者ですから。」
帳「……お願い…します……!」
[太字][漢字]へールレーフェン[/漢字][ふりがな]復活する魔法[/ふりがな][/太字]
デュベルは手に纏った魔法を放つ。
そして、デュベルはこう言った。
デュベル「私達はこのためだけに来たので。では、ありがとうございました。」
帳は返事も出来ず、ただ見つめるだけだった。
帳「まさか……じゃああの呪われた刀は…」
[太字]救われ助けた人から貰った物…[/太字]
帳「しかもここは過去と現在が交わされた世界…」
[太字][大文字][中央寄せ]帳&暁「どうしたら、この世界から出られるのか?」[/中央寄せ][/大文字][/太字]
その頃、暁は母親の写真を眺めて居た。
[太字]写真に伸ばした手は、透けている。[/太字]
??「角度を調整しろ。そうしたらお前は木刀でこれを斬ることが出来る。」
帳は懐かしい音と声で目が覚めた。
帳「…ぁあ…?」
帳は目を擦りながら起き上がる。
よたよたと歩きながら外に出ようとする。
それを、誰かが止めた。
??「何故外に出ようとする?お前は試練を突破出来ていない」
帳はその声にハッとして顔を上げる。
帳はえ、と声を漏らす。
ようやく、ここが[太字]鬼谷家[/太字]だということが分かった。
そして、帳に声を掛けたのは―――
帳「[太字]父……上…[/太字]」
帳の父、鬼谷翔が居た。
怪魔だと思い、腰に付いている刀を手にしようとしたが、無い。
帳はここが過去であることを理解した。
戻ることは諦め、地道に刀を貰うまで頑張ることしか出来なかった。
何故かこの時の帳は潔かった。
帳「…稽古してくる。」
翔「分かった」
[水平線]
帳「翡翠冥境・螺旋斬」
ザンッ!ボトッ
翔「……何故その技が出来る?木刀では出来ないはずだろう…。」
帳「一刀両断・雷電発火」
翔「…なるほどな。稽古は終わりだ。そろそろ休め。」
翔は息が上がっていた帳を見て、強制的にやめさせた。
しかも倒れるほど技を連発していた。
しかしそれは“一般人”の能力に過ぎない。
なんせここはただの過去。
帳はこれくらいどうってこと無かった。
[水平線]
寝静まった家。
帳はただ一人、布団の中でぼーっとしていた。
やることもなく寝転がっているだけ。
その時間がつまらなくて、毎晩縁側に座っている。
早く戻りたいという思いを抱いて。
綺麗に輝く星を、ただ呆然と眺めて――
ヒュンッ!
帳「敵襲!?」
帳は腰に付いている刀を手に取ろうとしたがまだ刀なんて無い。
慌てて木刀を取りに行こうとした時、声を掛けられた。
??「…すみません、怪魔なのでそりゃ逃げられますよね……」
帳「怪魔…?」
帳は振り返る。
そこには怪魔が二人居た。
??「[太字]俺等は人間になるために来た怪魔だ[/太字]。刀を使っている家はここか?」
帳は目を見開いた。
だって、助けた[太字][漢字]怪魔[/漢字][ふりがな]デュベル[/ふりがな][/太字]が居たから。
帳「そう…だけど――、」
デュベル「やはりそうですか。やりましたよヘート。流石です」
帳はここは何年前なのかと記憶を巡らせる。
だが、よくわからなくて諦めた。
デュベル「来て早々悪いのですが…ここの刀はあと数分で壊れます」
帳「は…?」
帳は何がなんだかわからなくてデュベルを見る。
デュベルは話を続けようとしたその時。
パキッ…
帳「…え、刀が割れて―」
デュベル「日付が変わりましたからね。ですが、この魔法を使えば復活出来ます。ですがこの魔法にかかった物は必ず[漢字]危険[/漢字][ふりがな]リスキー[/ふりがな]なことが起こります。稀に、その程度じゃ済まないことも。」
帳「復活出来るのか!?でも、リスキーって…」
ヘート「刀を復活出来る代わりの代償だ。」
帳「…僕が決めていい…のか?」
デュベル「はい。あなたは選ばれし者ですから。」
帳「……お願い…します……!」
[太字][漢字]へールレーフェン[/漢字][ふりがな]復活する魔法[/ふりがな][/太字]
デュベルは手に纏った魔法を放つ。
そして、デュベルはこう言った。
デュベル「私達はこのためだけに来たので。では、ありがとうございました。」
帳は返事も出来ず、ただ見つめるだけだった。
帳「まさか……じゃああの呪われた刀は…」
[太字]救われ助けた人から貰った物…[/太字]
帳「しかもここは過去と現在が交わされた世界…」
[太字][大文字][中央寄せ]帳&暁「どうしたら、この世界から出られるのか?」[/中央寄せ][/大文字][/太字]
その頃、暁は母親の写真を眺めて居た。
[太字]写真に伸ばした手は、透けている。[/太字]