魔法学校の強者たち
バキッ!
ジュッ……
魔法が私の肩を掠る。
それと同時、肩が焼かれているような痛みに包まれた。
暁の魔法は一発が重く強力で、心臓部分に少し当たっただけでも致命傷だ。
しかも暁だけじゃない、他の生徒も居るからさらに傷が増える。
早く終わらせたいが、大変なのは殺せない事。
人そのものに取り憑いているから、怪魔相手のように殺せない。
犬神さんか帳か、乃伊が居ないと…
私が使える魔法は殺傷性が高い魔法ばかりで、何故あまり傷付けない魔法を覚えなかったんだろう。
圧力魔法は自分の魔力をぶつけるから、使いすぎると魔力切れを起こす。
そもそもこの状況で解析することは不可能だ。このままだと魔力切れが起こって死ぬな。
こんなのキリがない。応援要請を、とスマホを取り出そうとしたその時、暁の魔法が迫ってきていた。
やばい、構えてない…!
スマホを落とし、杖を持ち防御壁を展開しようとするが間に合わない。
死を覚悟した時、迫ってきた魔法を何者かの防御魔法が防いだ。
「ごめん、夢羅!遅れてしもた」
夢羅「乃伊!来てくれたか……!」
やはり乃伊は来てくれた…!
夢羅「ありがとう乃伊。…………帳は?」
乃伊「帳も対応しとる。……が、帳もこんくらいになっとると思うな。はよ終わらせんと死ぬで」
帳も対応してくれてる。…けど、必ず限界が来る。
犬神さんは誘導しているし、教頭先生だって避難させているはずだから応援を呼べない。
乃伊が来てくれたのはいいものの、取り憑かれている人を何らかの方法で助けなければ、楽になっただけで取り憑かれている人にはなんの変わりもない。
犬神さんが呪いを解く魔法を使えるが、この魔法に対応できるかどうか…………。
とりあえず、解析を進める他ない。
夢羅「そうか………。――乃伊、解析をしてる間、攻撃を捌いてくれないか?こっちもこっちで対応するから」
乃伊「了解、任せとき!」
乃伊の安心する声が耳に入る。
大丈夫、きっと連携は取れる。
焦るな、解析だけに集中しろ―――!
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
犬神「よし…避難は終わった。夢羅と帳と乃伊が心配だけど、まずは札幌の人に言わないと…」
??「お仕事沢山ですね、手伝いましょうか?」
犬神「教頭先生、手伝うよりも帳のところに行ってください。あの子1人じゃ到底対処できない量に達しているはずです」
??「分かりました。札幌の[太字][漢字]操り人形[/漢字][ふりがな]マリオネット[/ふりがな][/太字]は任せましたよ」
犬神「……はい。」
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
プププ、プププ、プ、
「はい、札幌第三魔法学校です。」
犬神「…青、久しぶり」
青「犬神か、なんの用だ?」
犬神「100年に1度の操り魔法が来てしまったんだよね」
青「……そうか。私は協力しない。それではな。」
犬神「け、決断早!待って青!頼みたい事があるんだけど…」
青「楽なら受け付ける。」
犬神「エットー…狐梨亀屋の秘書が遺した聖書を探して欲しいデス。」
青「無理じゃ。却下。」
犬神「ですよねー。無理な理由は?」
青「狐梨の聖書を探せ?無理難題じゃな。現に、そいつの聖書はこの世で2つしかない。しかも、偽物が100個以上あるという話をよく聞く。偽聖書を見つけては騒ぎになり、偽物とわかった時は炎上。私たちが仮に本物を見つけたとしても、偽物が見つかりすぎて信用してもらえん。諦めた方が早いと思うのが、何故犬神はそこまで調べようとする?」
犬神「狐梨亀屋が魔王を倒そうと歴代の最強魔法使いを集め怪魔の迷宮に入った。魔王は強すぎて狐梨側近の秘書だけ残った。その秘書が書き留めたのが聖書。手がかりがあるはずでしょ絶対。」
青「馬鹿馬鹿しい。じゃが、本当に手がかりが必要なら他の魔法学校を当たれ。うちにはない。とにかく無理難題じゃ。犬神、我にも限界がある。………ガラッド、代われ。」
ガラッド「―――申し訳ありません、青が……」
犬神「全然大丈夫。青って前からこんな感じだしさ」
ガラッド「本当に申し訳ない。私は青の側近、ニミュエ・ガラッド。」
犬神「ガラッドさん……ね、了解」
ガラッド「呼び捨てで構いません。」
犬神「呼び捨ては緊急時って決めているので。」
ガラッド「そうですか。聖書の情報なら九州第四魔法学校が有力候補です。私も協力します。連絡が取れ次第行きましょう」
犬神「九州第四魔法学校、情報の密輸人が居るとこか。ガラッドさんもありがとう。助かります」
ガラッド「…いえ、これも小さな積み重ねの一つですので。………ついでに、操り魔法のことも探してくれませんか?」
犬神「OKだよ。けどなんで?」
ガラッド「犬神さん。分かってますよね、青のこと。」
ジュッ……
魔法が私の肩を掠る。
それと同時、肩が焼かれているような痛みに包まれた。
暁の魔法は一発が重く強力で、心臓部分に少し当たっただけでも致命傷だ。
しかも暁だけじゃない、他の生徒も居るからさらに傷が増える。
早く終わらせたいが、大変なのは殺せない事。
人そのものに取り憑いているから、怪魔相手のように殺せない。
犬神さんか帳か、乃伊が居ないと…
私が使える魔法は殺傷性が高い魔法ばかりで、何故あまり傷付けない魔法を覚えなかったんだろう。
圧力魔法は自分の魔力をぶつけるから、使いすぎると魔力切れを起こす。
そもそもこの状況で解析することは不可能だ。このままだと魔力切れが起こって死ぬな。
こんなのキリがない。応援要請を、とスマホを取り出そうとしたその時、暁の魔法が迫ってきていた。
やばい、構えてない…!
スマホを落とし、杖を持ち防御壁を展開しようとするが間に合わない。
死を覚悟した時、迫ってきた魔法を何者かの防御魔法が防いだ。
「ごめん、夢羅!遅れてしもた」
夢羅「乃伊!来てくれたか……!」
やはり乃伊は来てくれた…!
夢羅「ありがとう乃伊。…………帳は?」
乃伊「帳も対応しとる。……が、帳もこんくらいになっとると思うな。はよ終わらせんと死ぬで」
帳も対応してくれてる。…けど、必ず限界が来る。
犬神さんは誘導しているし、教頭先生だって避難させているはずだから応援を呼べない。
乃伊が来てくれたのはいいものの、取り憑かれている人を何らかの方法で助けなければ、楽になっただけで取り憑かれている人にはなんの変わりもない。
犬神さんが呪いを解く魔法を使えるが、この魔法に対応できるかどうか…………。
とりあえず、解析を進める他ない。
夢羅「そうか………。――乃伊、解析をしてる間、攻撃を捌いてくれないか?こっちもこっちで対応するから」
乃伊「了解、任せとき!」
乃伊の安心する声が耳に入る。
大丈夫、きっと連携は取れる。
焦るな、解析だけに集中しろ―――!
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
犬神「よし…避難は終わった。夢羅と帳と乃伊が心配だけど、まずは札幌の人に言わないと…」
??「お仕事沢山ですね、手伝いましょうか?」
犬神「教頭先生、手伝うよりも帳のところに行ってください。あの子1人じゃ到底対処できない量に達しているはずです」
??「分かりました。札幌の[太字][漢字]操り人形[/漢字][ふりがな]マリオネット[/ふりがな][/太字]は任せましたよ」
犬神「……はい。」
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
プププ、プププ、プ、
「はい、札幌第三魔法学校です。」
犬神「…青、久しぶり」
青「犬神か、なんの用だ?」
犬神「100年に1度の操り魔法が来てしまったんだよね」
青「……そうか。私は協力しない。それではな。」
犬神「け、決断早!待って青!頼みたい事があるんだけど…」
青「楽なら受け付ける。」
犬神「エットー…狐梨亀屋の秘書が遺した聖書を探して欲しいデス。」
青「無理じゃ。却下。」
犬神「ですよねー。無理な理由は?」
青「狐梨の聖書を探せ?無理難題じゃな。現に、そいつの聖書はこの世で2つしかない。しかも、偽物が100個以上あるという話をよく聞く。偽聖書を見つけては騒ぎになり、偽物とわかった時は炎上。私たちが仮に本物を見つけたとしても、偽物が見つかりすぎて信用してもらえん。諦めた方が早いと思うのが、何故犬神はそこまで調べようとする?」
犬神「狐梨亀屋が魔王を倒そうと歴代の最強魔法使いを集め怪魔の迷宮に入った。魔王は強すぎて狐梨側近の秘書だけ残った。その秘書が書き留めたのが聖書。手がかりがあるはずでしょ絶対。」
青「馬鹿馬鹿しい。じゃが、本当に手がかりが必要なら他の魔法学校を当たれ。うちにはない。とにかく無理難題じゃ。犬神、我にも限界がある。………ガラッド、代われ。」
ガラッド「―――申し訳ありません、青が……」
犬神「全然大丈夫。青って前からこんな感じだしさ」
ガラッド「本当に申し訳ない。私は青の側近、ニミュエ・ガラッド。」
犬神「ガラッドさん……ね、了解」
ガラッド「呼び捨てで構いません。」
犬神「呼び捨ては緊急時って決めているので。」
ガラッド「そうですか。聖書の情報なら九州第四魔法学校が有力候補です。私も協力します。連絡が取れ次第行きましょう」
犬神「九州第四魔法学校、情報の密輸人が居るとこか。ガラッドさんもありがとう。助かります」
ガラッド「…いえ、これも小さな積み重ねの一つですので。………ついでに、操り魔法のことも探してくれませんか?」
犬神「OKだよ。けどなんで?」
ガラッド「犬神さん。分かってますよね、青のこと。」