魔法学校の強者たち
ピピピ ピピピ
私、松星夢羅はスマホの着信音で目が覚めた。
急いで起き上がりスマホを手に取ると、相手は暁だった。
朝早くからなんの用だ…と思いつつ、電話に出ると、
暁「ちゃすちゃす、暁だよー。こんな朝早くからごめんね〜。理由は、操られている人を何人か見たって生徒さんが言ってたから電話したんだよねー」
「取り憑かれている人」と聞き、身体が少し震える。
……収まるはずないよね。
昨日のことで一杯一杯なのに、また操りか…。
昨日のことは全校生徒に伝えているけど、操り魔法を解ける魔法なんて知らないし、魔力にも関係してくる。
早く行かないと、と制服に着替えようとした時、スマホ越しに戦っているような音が微かに聞こえた。
夢羅「暁、戦ってるのか?」
暁「ですでーす。数も増えてきてるから早めに来てほしい」
夢羅「了解。すぐ行く」
プツッ……。
数も増えてきてるからってことは、どんどん魔法をかけてるってことだよね。
私はささっと制服に着替えると、杖を握り廊下を駆け抜けた。
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
私が暁に指定された図書室に行くと、それはそれは酷かった。
数人だけじゃない、軽く20人は超えてる人達が操られてる…!
しかも、その人の魔力から想定出来ないほどの魔法が放たれてる……
夢羅「暁、これ多すぎないか?」
暁「多すぎるというか、元々こんな人数居たわけじゃないんだよね。報告した通りだけど増えてきてる。俺が着いた時にはこんなんじゃなかったけど、生徒が集まってきてこうなった。……ま、魔力が少ない人はそうなるか。」
夢羅「ふーん。…まぁ魔力は関係してくるからね。うお、あぶね……って、重…!?」
いつも通り防ごうと防御壁を展開したがすぐ罅が入った。
――攻撃の一つ一つが重い。なんでこんなに重いんだ……!?
新たな怪魔攻撃か!?
暁「重いねー。これじゃ魔力切れも時間の問題だ。」
夢羅「暁も重いと感じているのか。それより、生徒の避難は大丈夫なのか?」
そう、唯一心配なのが生徒の避難だ。
無差別魔法攻撃で死んでしまったとか、そういう話が耳に入る。もちろん、怪魔からの攻撃で死ぬ人も居る。
暁「あー、それは心配無いかもー。犬神さんに言っといたし、生徒の避難は済ませてあるよ。」
夢羅「やれる時はやれるやつだなお前」
暁「やれる時はやれるやつってなんだよ!!??」
まぁとりあえず、圧力魔法を軽めにやっとけばいいでしょ。
放とうとした瞬間、誰かの肩がぶつかった。
後ろで、防御魔法と見られるものがパリッと割れるような音がした。
魔法は少し感知出来たが、まさか音もなく飛でくるとはね……
暁「増援なんて聞いてねーって。これ、分裂か複製だ。怪魔はこんな速度で生み出せない。しかも魔法がさっきより軽い。多分分裂だろうな。」
夢羅「だろうな。生徒がこんな集まることは無いだろうし。それよりも暁、助かったけど怪我は大丈夫か?」
暁「こんくらい大丈夫。かすっただけだか、……え?」
暁が呆然とする。
私は不快感を覚え、暁の怪我を見た。
夢羅「怪我の範囲が広がってる……!?暁、早く回復―――、」
夢羅「暁!?」
目の前で暁が倒れた。何故か黒いものが纏われている。
もしかして、取り憑かれた?
夢羅「……お前、耐性あんだろ…?」
暁は取り憑かれない耐性シールドを張っている。まさか、貫通された……!?
…強すぎる。暁のシールドを貫通する魔法なんて……
よろめきながら倒れていた暁が起き上がった。雰囲気が全然違う。
ゆっくりとこちらを向く。目に光がない。虚ろな目だ。
そして、その虚ろな目で私の事を睨み付けた。
夢羅「………どうすればいいんだよ、クソが」
ギリッと奥歯を噛み締め、魔法を放った。
私、松星夢羅はスマホの着信音で目が覚めた。
急いで起き上がりスマホを手に取ると、相手は暁だった。
朝早くからなんの用だ…と思いつつ、電話に出ると、
暁「ちゃすちゃす、暁だよー。こんな朝早くからごめんね〜。理由は、操られている人を何人か見たって生徒さんが言ってたから電話したんだよねー」
「取り憑かれている人」と聞き、身体が少し震える。
……収まるはずないよね。
昨日のことで一杯一杯なのに、また操りか…。
昨日のことは全校生徒に伝えているけど、操り魔法を解ける魔法なんて知らないし、魔力にも関係してくる。
早く行かないと、と制服に着替えようとした時、スマホ越しに戦っているような音が微かに聞こえた。
夢羅「暁、戦ってるのか?」
暁「ですでーす。数も増えてきてるから早めに来てほしい」
夢羅「了解。すぐ行く」
プツッ……。
数も増えてきてるからってことは、どんどん魔法をかけてるってことだよね。
私はささっと制服に着替えると、杖を握り廊下を駆け抜けた。
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
私が暁に指定された図書室に行くと、それはそれは酷かった。
数人だけじゃない、軽く20人は超えてる人達が操られてる…!
しかも、その人の魔力から想定出来ないほどの魔法が放たれてる……
夢羅「暁、これ多すぎないか?」
暁「多すぎるというか、元々こんな人数居たわけじゃないんだよね。報告した通りだけど増えてきてる。俺が着いた時にはこんなんじゃなかったけど、生徒が集まってきてこうなった。……ま、魔力が少ない人はそうなるか。」
夢羅「ふーん。…まぁ魔力は関係してくるからね。うお、あぶね……って、重…!?」
いつも通り防ごうと防御壁を展開したがすぐ罅が入った。
――攻撃の一つ一つが重い。なんでこんなに重いんだ……!?
新たな怪魔攻撃か!?
暁「重いねー。これじゃ魔力切れも時間の問題だ。」
夢羅「暁も重いと感じているのか。それより、生徒の避難は大丈夫なのか?」
そう、唯一心配なのが生徒の避難だ。
無差別魔法攻撃で死んでしまったとか、そういう話が耳に入る。もちろん、怪魔からの攻撃で死ぬ人も居る。
暁「あー、それは心配無いかもー。犬神さんに言っといたし、生徒の避難は済ませてあるよ。」
夢羅「やれる時はやれるやつだなお前」
暁「やれる時はやれるやつってなんだよ!!??」
まぁとりあえず、圧力魔法を軽めにやっとけばいいでしょ。
放とうとした瞬間、誰かの肩がぶつかった。
後ろで、防御魔法と見られるものがパリッと割れるような音がした。
魔法は少し感知出来たが、まさか音もなく飛でくるとはね……
暁「増援なんて聞いてねーって。これ、分裂か複製だ。怪魔はこんな速度で生み出せない。しかも魔法がさっきより軽い。多分分裂だろうな。」
夢羅「だろうな。生徒がこんな集まることは無いだろうし。それよりも暁、助かったけど怪我は大丈夫か?」
暁「こんくらい大丈夫。かすっただけだか、……え?」
暁が呆然とする。
私は不快感を覚え、暁の怪我を見た。
夢羅「怪我の範囲が広がってる……!?暁、早く回復―――、」
夢羅「暁!?」
目の前で暁が倒れた。何故か黒いものが纏われている。
もしかして、取り憑かれた?
夢羅「……お前、耐性あんだろ…?」
暁は取り憑かれない耐性シールドを張っている。まさか、貫通された……!?
…強すぎる。暁のシールドを貫通する魔法なんて……
よろめきながら倒れていた暁が起き上がった。雰囲気が全然違う。
ゆっくりとこちらを向く。目に光がない。虚ろな目だ。
そして、その虚ろな目で私の事を睨み付けた。
夢羅「………どうすればいいんだよ、クソが」
ギリッと奥歯を噛み締め、魔法を放った。