本音に蓋をして、口角を上げた。
慌ただしく人が出入りする中、1人真っ白なベットの上で目を覚さない子がいた。
145cmくらいと華奢で、中性的とまではいかないが、クールな顔つきをした女の子だ。
さらっとした黒髪は短く切り揃えられていて、太陽の光をあまり浴びていない肌の色と対照的である。
友達に揶揄われた時のままの小さな手。
身長の割に大きく平たい足。
全てが、私とそっくりだった。
彼女と同じサイズの手を握り、爪を立てる。
時間が無い。
記憶を、集めないと。
そう思い、使い古されたパイプ椅子から勢いよく立ち上がる。
大きな音を立てて倒れたそれを無視し、白で埋め尽くされた場所から出た。
目線の先は、彼女が通っていた学校に変わっていた。
最初の記憶を、辿っていこうか。
そう呟き、慣れないゴム底の上靴を履いた。