「離れて！」

その声がしたとき、僕は吹き飛ばされた。

一体何が...



「あ！」



出久の方に目を向けたとき、そこには出久ともう一人の男が立っていた。

「死柄木...」

え、こいつが死柄木？大丈夫なの？あの敵(ヴィラン)の

「飛山君！そこから離れて！」

この声、麗日さん。でも離れられない、どうやって離れるの...

ヒュー

「飛山君！離れろといっただろ！」

ホ、ホークス...
助けてくれたのか。感謝しないと...。あ！そういえば出久は？

「一旦終了～！」

誰かの合図と共にみんなはぞろぞろと集まってきて、僕の方を見つめてきた。

「ごめんね、びっくりしたよね。説明してなかったからびっくりしたと思うけど、これは本物の死柄木じゃないんだよ。」

え？どういうこと

「え！これ本物じゃないんすか？」

ホークスも戸惑っている。ホークスも分からないほどリアル再現をしているのか？

「これはね、機械科のみんなが作ってくれた練習用の死柄木だよ。ほら、こんな風に個性も再現しているし！」

「な、なるほど」

「というわけで今日の授業はこれで終わりとしよう。部屋に戻りなさい。」

「よっしゃ～終わった！なぁ飛山よろしく！」

「よ、よろしくお願いします！ところで、お名前は...？」

「あぁ、俺は切島 鋭児郎だ！好きな名前で呼んでくれ！」

「じゃ、じゃぁ鋭児郎で。」

「よろしくな！」

はぁ、やっぱりみんないい人だ。それに対してあの人は...

「おい、出久！とっとと部屋帰んぞ！」

「わかった、かっちゃん今行く！」

すごいなぁ出久は。あんなグイグイ系の人にあんな話せるなんて。

「おい、飛山。いいか！俺様のことは爆豪様と呼べ！呼ばなかったらわかってるだろうな...？」

「はっ、はい。爆豪様」

「爆豪君！脅しはだめだよ。」

「オールマイト...」

す、すごい！オールマイトが一瞬で黙らせた。

「あ、あのありがとうございます！」

「なに、大したことだよ！」

すごいな。オールマイトみたいなヒーローになりたい！

「飛山君！練習しないと！」

「なんの練習？」

「なにってこの練習用の死柄木と戦うんだよ。」

え、こんな強そうな相手と勝負するの？絶対勝てないじゃん。
ってか僕個性ないし。

「あ、あのどうやって戦えば...で、僕無個性ですし。」

「あぁその点は心配しないで！避ければいいだけだから！」

避ける？？だってあんな早いのにあたったら〇んじゃうよ？

「飛山君、避けるコツは死柄木の動きを読んで素早く動くんだ！じゃぁ僕がお手本を見せるから！あ、それで本物の死柄木に触れたら即アウトだけど、練習用の死柄木は触れてもアラーム音が鳴るだけだから安心して！」

なんか出久もグイグイ？来るな...
まぁそんなことは気にせず、お手本を見せてもらわないと！

ビュンビュン

え、

あんな早い速度僕には無理だ...
ど、どうなってるの？どっちが死柄木？

「デトロイトスマ――ッシュ」

おぉ！これがワンフォーオールの個性...すごいなぁ

「飛山君、君もやってみるんだ！」

「で、でも僕...」

「大丈夫！君はヒーローになれる。」

や、優しすぎる...出久みたいな優しいヒーローになりたいな。
よし！

「出久、僕頑張る！オールマイトやホークスみたいなヒーローになる！」

「うん！頑張って！」



次回UA高校に危機が＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿！？