少女たちの地獄
『…自分を責めても、最早何も感じなくなった。
一番辛い日というのがどんどん更新されていった。
それで、自分は、もう生きている意味がないのではないかと考えるようになった。』
「…何これ。痛…」
甘屋ひなは眉を顰めて呟いた。彼女の先祖にあたる、小島かろりという女性作家の本を読んだのである。彼女は女性蔑視の時代に生き、その嘆きを率直に書き出したことで、当時の女性たちに大層人気だったらしい。しかし、ひなの視点から見ると、痛々しい日記のようにしか見えない。
「小島かろりって、変な人だったんだなぁ」
ベッドに寝転がってひなはまた呟いた。小島かろりはどんな人だったんだろう。あたしに似て美人かな。ひなは決して口にはしないけれど、微かな驕りがあるのだった。
ひなの頭には、気の強そうな瞳をした、艶やかな黒髪の女性が何となく浮かんでいた。自分の先祖で、こういう文を書く女性というと、そんな印象だった。
「…この人の中にも、いるのかな」
「いる」というのは、ひなの心の中に住む女の子のことである。ひなは大抵の女性は心に可憐な女の子を飼っていると信じていた。
「…別に、興味あるとかじゃないけど」
誰に言うともなく言い訳しながら、ひなは携帯を取り、『小島かろり』と検索していた。
一番辛い日というのがどんどん更新されていった。
それで、自分は、もう生きている意味がないのではないかと考えるようになった。』
「…何これ。痛…」
甘屋ひなは眉を顰めて呟いた。彼女の先祖にあたる、小島かろりという女性作家の本を読んだのである。彼女は女性蔑視の時代に生き、その嘆きを率直に書き出したことで、当時の女性たちに大層人気だったらしい。しかし、ひなの視点から見ると、痛々しい日記のようにしか見えない。
「小島かろりって、変な人だったんだなぁ」
ベッドに寝転がってひなはまた呟いた。小島かろりはどんな人だったんだろう。あたしに似て美人かな。ひなは決して口にはしないけれど、微かな驕りがあるのだった。
ひなの頭には、気の強そうな瞳をした、艶やかな黒髪の女性が何となく浮かんでいた。自分の先祖で、こういう文を書く女性というと、そんな印象だった。
「…この人の中にも、いるのかな」
「いる」というのは、ひなの心の中に住む女の子のことである。ひなは大抵の女性は心に可憐な女の子を飼っていると信じていた。
「…別に、興味あるとかじゃないけど」
誰に言うともなく言い訳しながら、ひなは携帯を取り、『小島かろり』と検索していた。