少女たちの地獄
ひなはうきうきと歩いていた。行きつけの雑貨屋の隣に新しくできたお菓子屋さん。そこに売っていた商品に一目惚れして、彼女にしては珍しく、衝動に駆られるまま財布を開いていた。
彼女が手に入れたのは、瓶詰めのお菓子セットだった。透明なガラスの瓶の中に、金平糖、琥珀糖、ゼリー、飴、落雁、きらきらと輝く色とりどりのお菓子が詰められている。蓋に結ばれたピンクと水色のリボンも可愛らしかった。
ひなは普段、あまりこういう露骨な可愛らしさを手に入れたいと思わない。けれども、心のどこかには確かに、古典的な乙女が住んでいるのだった。手足の小さい、ヴィヴィッドなワンピースを着た、目のまん丸い女の子。赤い靴を履いた足を揃えてお澄ましに座っている女の子。ひなはその様子を想像しながら、瓶を陽に透かしてうっとりと眺めた。
家に帰ると、ひなは自分の部屋で瓶を開けた。一番上に入っている琥珀糖をひとつ摘み、口に入れる。しゃりしゃりと軽い食感と共に、舌に媚びる甘ったるさが広がった。
ひなは琥珀糖を噛み潰して嚥下すると、瓶をゆっくり閉めた。リボンを元通りに結びなおし、机にそっと立てる。そして、引き出しからトンカチを取り出した。小さな鈍器を振り上げ、振り下ろす。瓶は派手な音を立てて割れた。理名は手を止めない。瓶が跡形もなく粉々になるまで振り上げ、振り下ろし続けた。
それを終えると、ひなは満足げに床に座り込んだ。ひなには破壊衝動があった。気に入ったものほど邪険に扱いたい趣味があった。ひなの心の中の乙女も、満足そうに笑っている。足を揃えて、お澄ましに座りながら。
彼女が手に入れたのは、瓶詰めのお菓子セットだった。透明なガラスの瓶の中に、金平糖、琥珀糖、ゼリー、飴、落雁、きらきらと輝く色とりどりのお菓子が詰められている。蓋に結ばれたピンクと水色のリボンも可愛らしかった。
ひなは普段、あまりこういう露骨な可愛らしさを手に入れたいと思わない。けれども、心のどこかには確かに、古典的な乙女が住んでいるのだった。手足の小さい、ヴィヴィッドなワンピースを着た、目のまん丸い女の子。赤い靴を履いた足を揃えてお澄ましに座っている女の子。ひなはその様子を想像しながら、瓶を陽に透かしてうっとりと眺めた。
家に帰ると、ひなは自分の部屋で瓶を開けた。一番上に入っている琥珀糖をひとつ摘み、口に入れる。しゃりしゃりと軽い食感と共に、舌に媚びる甘ったるさが広がった。
ひなは琥珀糖を噛み潰して嚥下すると、瓶をゆっくり閉めた。リボンを元通りに結びなおし、机にそっと立てる。そして、引き出しからトンカチを取り出した。小さな鈍器を振り上げ、振り下ろす。瓶は派手な音を立てて割れた。理名は手を止めない。瓶が跡形もなく粉々になるまで振り上げ、振り下ろし続けた。
それを終えると、ひなは満足げに床に座り込んだ。ひなには破壊衝動があった。気に入ったものほど邪険に扱いたい趣味があった。ひなの心の中の乙女も、満足そうに笑っている。足を揃えて、お澄ましに座りながら。