変わり者のフルーツたちに溺愛されてます。
一通り話がまとまって、私たちは部屋に戻った。
セシスさんはソファーに座っている。
寝ていてって言ったのに...。でもまあ、人の家で、しかも仕事に来たのに、呑気にソファーに寝転んだりなんてできないよね。
私が無言でセシスさんの向かいに座ったせいか、セシスさんはびくりと体を跳ねさせた。
少し申し訳なく思いながら、私は口を開いた。
「セ、セシスさん」
「...ああ」
失礼かな。でもこれを聞かないと始まらない。
「セシスさんって............こ、恋人とか好きな人いますか?ご結婚されてますか?」
声が上ずってしまった。
セシスさんはぽかんとしている。
そうだよね。そうだよね。
普通に嫌だしキモいよね......。
「い、いや。今のところは、いない、が...」
「そ、そうですか。それなら、あの...」
ええ?これ、プロポーズみたいになる?ううん、違う違う。
平常心...でも、セシスさんの顔は見れないよっ。
「もう少し、私と、あの、夫婦でいませんか!?」
ああもう、やけくそだ!!
きっとリオンとレビは、私の後ろで額に手を当てていることだろう。
セシスさんは私の言葉を正しく認識するのに時間がかかりそうだ。
しばらく沈黙が続いた。
「......つまり.........」
セシスさんが口を開いた。
私は次の言葉を待つ。
「......離婚は、しないでいてくれるのかい?」
「は、はい」
「俺は、ヒナの夫ということ?」
「...は、はい」
セシスさんは戸惑ったように私を見つめた。
「......それはすごく嬉しいけれど、本当にいいのかい?俺は、その...種族が」
「そんなことは関係ありません!」
思わず私は立ち上がった。
「そんなこと関係ありません。セシスさんは何も悪くないし、アボカドだって何も悪くありません。大切なのは中身です」
そうだ。果物が果物の国に住んで何が悪い。
セシスさんと関わった時間は1日もないけれど、きっといい人だと思う。
「.......」
セシスさんは小さな声で言った。
「.........ありがとう」
私の心が一気に明るくなる。
「こちらこそ!」
セシスさんの手を取って、上下に振る。
「?」
「よろしくお願いします、って意味です!」
私の行動の意味が分からずに不思議そうにしていたセシスさんに説明をすると、納得したように手を握り返された。
照れ臭さを隠すように、私たちは微笑みあう。
そこで、私の両肩がいきなり重くなった。
リオンとレビが私の肩に顎を乗せてきたからだ。
「ちょっとヒナ」
「俺たちもいるってこと...」
「「忘れないでね」」
両耳の近くで、しかもそんなイケボで、おまけにイケメンが、そんなこと囁かないで!!
私は真っ赤になって、何とか返事をした。
「は、はい......」
セシスさんはソファーに座っている。
寝ていてって言ったのに...。でもまあ、人の家で、しかも仕事に来たのに、呑気にソファーに寝転んだりなんてできないよね。
私が無言でセシスさんの向かいに座ったせいか、セシスさんはびくりと体を跳ねさせた。
少し申し訳なく思いながら、私は口を開いた。
「セ、セシスさん」
「...ああ」
失礼かな。でもこれを聞かないと始まらない。
「セシスさんって............こ、恋人とか好きな人いますか?ご結婚されてますか?」
声が上ずってしまった。
セシスさんはぽかんとしている。
そうだよね。そうだよね。
普通に嫌だしキモいよね......。
「い、いや。今のところは、いない、が...」
「そ、そうですか。それなら、あの...」
ええ?これ、プロポーズみたいになる?ううん、違う違う。
平常心...でも、セシスさんの顔は見れないよっ。
「もう少し、私と、あの、夫婦でいませんか!?」
ああもう、やけくそだ!!
きっとリオンとレビは、私の後ろで額に手を当てていることだろう。
セシスさんは私の言葉を正しく認識するのに時間がかかりそうだ。
しばらく沈黙が続いた。
「......つまり.........」
セシスさんが口を開いた。
私は次の言葉を待つ。
「......離婚は、しないでいてくれるのかい?」
「は、はい」
「俺は、ヒナの夫ということ?」
「...は、はい」
セシスさんは戸惑ったように私を見つめた。
「......それはすごく嬉しいけれど、本当にいいのかい?俺は、その...種族が」
「そんなことは関係ありません!」
思わず私は立ち上がった。
「そんなこと関係ありません。セシスさんは何も悪くないし、アボカドだって何も悪くありません。大切なのは中身です」
そうだ。果物が果物の国に住んで何が悪い。
セシスさんと関わった時間は1日もないけれど、きっといい人だと思う。
「.......」
セシスさんは小さな声で言った。
「.........ありがとう」
私の心が一気に明るくなる。
「こちらこそ!」
セシスさんの手を取って、上下に振る。
「?」
「よろしくお願いします、って意味です!」
私の行動の意味が分からずに不思議そうにしていたセシスさんに説明をすると、納得したように手を握り返された。
照れ臭さを隠すように、私たちは微笑みあう。
そこで、私の両肩がいきなり重くなった。
リオンとレビが私の肩に顎を乗せてきたからだ。
「ちょっとヒナ」
「俺たちもいるってこと...」
「「忘れないでね」」
両耳の近くで、しかもそんなイケボで、おまけにイケメンが、そんなこと囁かないで!!
私は真っ赤になって、何とか返事をした。
「は、はい......」