変わり者のフルーツたちに溺愛されてます。
「ヒナ?そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」
「だってぇ...」
レビに頭をぽんぽんされる。
今からなんと、魔術団の副団長さんがやって来るらしい。
ぜひ私の魔術適性を見てみたいそうだ。
ところがどうやら団長さんは女性...特に異世界人...が嫌いらしく、どうしても私のところには来たくないとのことで、副団長さんが代わりに来てくれるみたい。
どうもすみません...
何でも他の異世界人...ええと、イトさん...には魔術の才能があったらしく、異世界人には魔術適正があるのでは?という仮説(ウワサ)があって、それを確かめたいみたい。
う~ん、プレッシャー。笑
でもそっか、異世界人は嫌いかぁ...。
「...異世界人は、あんまりいい印象を持たれていないのかな?」
「そんなことない!」
ぽつりと呟くと、地獄耳のレビが急いで否定してくれた。
「確かに人によっては苦手意識がある人もいるかもしれないけれど、それは歴代の異世界人に対してだけだ!ヒナのこと嫌いな奴なんてこの世界にいないよ!」
「う、うん...」
凄い熱量だ。嬉しいけど。
いつの間にやら背後にいたリオンがぼそりと言った。
「ま、いたとしてもすぐに消すさ」
「え?」
気のせいかな?気のせいだよね?
「ああでも、ヒナのことを好きな奴も消さないといけないかもしれないな...だがそんなことをしていたら世界の人口のほとんどがいなくなってしまう」
おかしいな。冷や汗が止まらないかも。
え?空耳かな?疲れてるのかな?
そんな私を見て、レビが無言で私の口にクッキーをつめてきた。
私がちょっとむせていると、ノックの音が聞こえた。
「はい、どうぞ」
リオンがドアを開けて、副団長さんが部屋に入ってきた...
「......ええ!?セ、セシスさん!?」
これはびっくりだ。
セシスさんは苦笑いをしている。
「すみません、黙っていて」
「い、いえ。ちょっとびっくりしただけで」
「ヒナ?どこでどうやって知り合ったの?」
ばっと隣を見ると、冷たい目で笑うレビ。
しまった。そう思ってももう遅い。
「あの、その、パーティーの日にちょっと...」
「パーティー?っち、リオンのせいじゃないか!」
レビがリオンをにらむ。リオンも負けじと声をあげた。
「はあ?レビが自分の仕事をしないからだろ!」
「いや、リオンが他の女にデレデレしてたからだろ!」
「やめろ、そんなことしていない!ヒナに誤解されるだろ!」
「はん、何が誤解だ!満更でもない顔してたくせに!離婚されちまえ!」
「何だと!?そもそもヒナにお前を勧めてやったのは俺だぞ!」
「だから何だよ!」
「ああん!?」
「ああん!?」
...もう嫌...恥ずかしいからやめてよ......
ちらりとセシスさんを伺う。
目があうと、にっこりと微笑まれた。
「すみません...うちの夫が」
「いえ、大丈夫です」
「もう、前に言ったこと忘れちゃったんですか?敬語はいりませんって」
「ですが...」
「私が頼んだって言えばいいんです!ね?」
「......分かった」
「ケンカ、しばらく終わらなさそうなので、もう始めてもらっていいですか?」
「分かった。でも、そんなに時間がかかるものではないよ」
水晶のようなものに手を置いて、目をつぶる。
その上に大きな手が覆い被さってきた。
セシスさんかな?暖かいなあ...
思わずうとうとしかけたところで、パンパカパーンという大きな音が響き渡った。
えっ、と目を開くと、酷く驚いた様子のセシスさんが目に入った。
その後、信じられない音声が陽気な音楽と共に流れる。
『おめでとうございまーす!無事に結婚できましたよー』
......ん?
「だってぇ...」
レビに頭をぽんぽんされる。
今からなんと、魔術団の副団長さんがやって来るらしい。
ぜひ私の魔術適性を見てみたいそうだ。
ところがどうやら団長さんは女性...特に異世界人...が嫌いらしく、どうしても私のところには来たくないとのことで、副団長さんが代わりに来てくれるみたい。
どうもすみません...
何でも他の異世界人...ええと、イトさん...には魔術の才能があったらしく、異世界人には魔術適正があるのでは?という仮説(ウワサ)があって、それを確かめたいみたい。
う~ん、プレッシャー。笑
でもそっか、異世界人は嫌いかぁ...。
「...異世界人は、あんまりいい印象を持たれていないのかな?」
「そんなことない!」
ぽつりと呟くと、地獄耳のレビが急いで否定してくれた。
「確かに人によっては苦手意識がある人もいるかもしれないけれど、それは歴代の異世界人に対してだけだ!ヒナのこと嫌いな奴なんてこの世界にいないよ!」
「う、うん...」
凄い熱量だ。嬉しいけど。
いつの間にやら背後にいたリオンがぼそりと言った。
「ま、いたとしてもすぐに消すさ」
「え?」
気のせいかな?気のせいだよね?
「ああでも、ヒナのことを好きな奴も消さないといけないかもしれないな...だがそんなことをしていたら世界の人口のほとんどがいなくなってしまう」
おかしいな。冷や汗が止まらないかも。
え?空耳かな?疲れてるのかな?
そんな私を見て、レビが無言で私の口にクッキーをつめてきた。
私がちょっとむせていると、ノックの音が聞こえた。
「はい、どうぞ」
リオンがドアを開けて、副団長さんが部屋に入ってきた...
「......ええ!?セ、セシスさん!?」
これはびっくりだ。
セシスさんは苦笑いをしている。
「すみません、黙っていて」
「い、いえ。ちょっとびっくりしただけで」
「ヒナ?どこでどうやって知り合ったの?」
ばっと隣を見ると、冷たい目で笑うレビ。
しまった。そう思ってももう遅い。
「あの、その、パーティーの日にちょっと...」
「パーティー?っち、リオンのせいじゃないか!」
レビがリオンをにらむ。リオンも負けじと声をあげた。
「はあ?レビが自分の仕事をしないからだろ!」
「いや、リオンが他の女にデレデレしてたからだろ!」
「やめろ、そんなことしていない!ヒナに誤解されるだろ!」
「はん、何が誤解だ!満更でもない顔してたくせに!離婚されちまえ!」
「何だと!?そもそもヒナにお前を勧めてやったのは俺だぞ!」
「だから何だよ!」
「ああん!?」
「ああん!?」
...もう嫌...恥ずかしいからやめてよ......
ちらりとセシスさんを伺う。
目があうと、にっこりと微笑まれた。
「すみません...うちの夫が」
「いえ、大丈夫です」
「もう、前に言ったこと忘れちゃったんですか?敬語はいりませんって」
「ですが...」
「私が頼んだって言えばいいんです!ね?」
「......分かった」
「ケンカ、しばらく終わらなさそうなので、もう始めてもらっていいですか?」
「分かった。でも、そんなに時間がかかるものではないよ」
水晶のようなものに手を置いて、目をつぶる。
その上に大きな手が覆い被さってきた。
セシスさんかな?暖かいなあ...
思わずうとうとしかけたところで、パンパカパーンという大きな音が響き渡った。
えっ、と目を開くと、酷く驚いた様子のセシスさんが目に入った。
その後、信じられない音声が陽気な音楽と共に流れる。
『おめでとうございまーす!無事に結婚できましたよー』
......ん?