変わり者のフルーツたちに溺愛されてます。
「頑張れー!!!」
私は今、騎士団の大会に訪れている。
声を張り上げてリオンを応援する。
リオンは中々強いようで、今は3連覇中だ。
「あっ、勝った!」
軽くバンザイをしていると、隣から声が聞こえた。
「よかったわね」
ラズさんだ。綺麗な蒼黒をした髪の毛を細い指でくるくるといじっている。
じと目でラズさんを見つめた。
「ラズさん、思ってませんよね」
「あら、そんなことないわ」
「今戦っていたのが誰か知ってます?」
「ええ?見てな...ゴホン、忘れちゃったわ」
「......」
私が応援に来ることになったけど、リオンもレビもこの大会に出るから、一緒に来てくれる夫がいなかった。
一人で大丈夫だと言ったのに聞いてくれず、結局ラズさんに付き合ってもらうことになった。
はあ、やっぱり夫が二人じゃ少ないのかな。
「次の試合が始まるわよ」
「あれ、またリオン?」
どうやら2試合連続で出るようだ。
相手は...
「ニアさん!」
なんとニアさん。
そういえばリオンの上司なんだっけ。
二人が腰を落として睨み合う。
「ようい...始め!」
一気に飛び出したのはニアさんだ。
予想していなかったのか、リオンが一瞬怯む。
だがすぐに木刀で攻撃を受け止めた。
激しい打ち合いが続く。
ややニアさんが優勢かもしれない。
疲れてきたのか、リオンの反応が少し遅れて、ニアさんに木刀を突きつけられた。
大きな拍手を送る。
ニアさんって強かったんだ。
そういえば変な人から助けてもらったこともあったっけ。
レビも良い結果を残し、そろそろ帰ろうかと話していたときだった。
試合が始まるアナウンスが流れてしまったので、この試合だけ見てから帰ることにした。
.........?何だかスタジアムの雰囲気がおかしい。
皆ざわざわしていて、一向に試合が始まらない。
スタッフの人が出場者に何やら話しているようだった。
だが、次の瞬間、観客から悲鳴が上がった。
恐怖の悲鳴だ。
私は思わず、出場者の方を見てしまった。
「見るな!!!!」
ラズさんの怒鳴り声がして、ぐいっと首の向きを変えられる。
そのまま顔をラズさんの胸に押し付けられた。
「!?!?」
私は何だか混乱していた。
ラズさんの制止は間に合わず、私はほんの少しだけ見てしまった。
スタッフの人が、出場者の人にお腹を切られるのを。
しかもあれは木刀ではなく本物の剣だった。
お腹から血が吹き出したところまで見た。
スタジアムのざわめきがさらに大きくなる。
私の体はかたかたと震えた。
そのせいか、ラズさんにさらに強く抱き締められる。
女の人とは違う、少し硬い胸。
何だかドキドキして恥ずかしくなってきてしまった。
ダメダメ、私にはもう夫がいるし、ラズさんはそういうつもりでやったんじゃない。
そうこうしているうちに、暴れた人は捕まったみたいだ。
私は今、騎士団の大会に訪れている。
声を張り上げてリオンを応援する。
リオンは中々強いようで、今は3連覇中だ。
「あっ、勝った!」
軽くバンザイをしていると、隣から声が聞こえた。
「よかったわね」
ラズさんだ。綺麗な蒼黒をした髪の毛を細い指でくるくるといじっている。
じと目でラズさんを見つめた。
「ラズさん、思ってませんよね」
「あら、そんなことないわ」
「今戦っていたのが誰か知ってます?」
「ええ?見てな...ゴホン、忘れちゃったわ」
「......」
私が応援に来ることになったけど、リオンもレビもこの大会に出るから、一緒に来てくれる夫がいなかった。
一人で大丈夫だと言ったのに聞いてくれず、結局ラズさんに付き合ってもらうことになった。
はあ、やっぱり夫が二人じゃ少ないのかな。
「次の試合が始まるわよ」
「あれ、またリオン?」
どうやら2試合連続で出るようだ。
相手は...
「ニアさん!」
なんとニアさん。
そういえばリオンの上司なんだっけ。
二人が腰を落として睨み合う。
「ようい...始め!」
一気に飛び出したのはニアさんだ。
予想していなかったのか、リオンが一瞬怯む。
だがすぐに木刀で攻撃を受け止めた。
激しい打ち合いが続く。
ややニアさんが優勢かもしれない。
疲れてきたのか、リオンの反応が少し遅れて、ニアさんに木刀を突きつけられた。
大きな拍手を送る。
ニアさんって強かったんだ。
そういえば変な人から助けてもらったこともあったっけ。
レビも良い結果を残し、そろそろ帰ろうかと話していたときだった。
試合が始まるアナウンスが流れてしまったので、この試合だけ見てから帰ることにした。
.........?何だかスタジアムの雰囲気がおかしい。
皆ざわざわしていて、一向に試合が始まらない。
スタッフの人が出場者に何やら話しているようだった。
だが、次の瞬間、観客から悲鳴が上がった。
恐怖の悲鳴だ。
私は思わず、出場者の方を見てしまった。
「見るな!!!!」
ラズさんの怒鳴り声がして、ぐいっと首の向きを変えられる。
そのまま顔をラズさんの胸に押し付けられた。
「!?!?」
私は何だか混乱していた。
ラズさんの制止は間に合わず、私はほんの少しだけ見てしまった。
スタッフの人が、出場者の人にお腹を切られるのを。
しかもあれは木刀ではなく本物の剣だった。
お腹から血が吹き出したところまで見た。
スタジアムのざわめきがさらに大きくなる。
私の体はかたかたと震えた。
そのせいか、ラズさんにさらに強く抱き締められる。
女の人とは違う、少し硬い胸。
何だかドキドキして恥ずかしくなってきてしまった。
ダメダメ、私にはもう夫がいるし、ラズさんはそういうつもりでやったんじゃない。
そうこうしているうちに、暴れた人は捕まったみたいだ。