変わり者のフルーツたちに溺愛されてます。
「私が行きます!」
ここぞとばかりに手を上げた。
侍女さんたちは困ったような顔をしているけど、ファンはにこにこして嬉しそうだ。
何でも、今日は騎士団でお仕事のレビがお昼ご飯を持って行き忘れたらしい。
一度行ってみたかったんだよね、騎士団。
騎士団はお城のすぐ隣だから、行ってもいいよって言われた。
張り切っておしゃれをする。
「あんまり派手でもよくないよね。でもレビが恥をかいてもいけないし...」
あーだこーだ言っていたら、見かねたファンがお洋服を見繕ってくれた。
とても可愛い。さすがファン。
レビは三番隊所属だから、三番隊のところに行かないといけない。
教えてもらった情報を思い出しながら歩く。
「えーっと、ここを右に曲がるんだっけ?」
「あれ、もしかして...異世界人様?」
声が聞こえて振り返る。
誰だろう?異世界人様って私のことだよね。
立っていたのは、赤紫色の髪の毛の男の人だった。
「こんにちは」
「ああ、こんにちは。異世界人様はどうしてここに?」
「えっと、あの...だ、旦那さんがお昼を忘れて行っちゃったので、届けに」
「わざわざ?」
「会いたかったんです」
「...で、誰?夫は」
「えーと、レビです」
「レビ?」
そう言って驚かれる。
「あの有名な...ドリアンの?」
「それは知りませんけど...どこにいるか分かりますか?」
「......ここ、二番隊だよ...三番隊はあっち」
男の人が逆方向を指した。
えっ。知らなかった。危ない。
「そうですか。ありがとうございました」
私が頭を下げて去ろうとすると、止められた。
「ちょっと待ちなよ。異世界人様、また迷子になるんじゃないの?」
「.........」
ぐぬぬ。何も言えない。
悔しげな顔をしたら笑われた。ふん。
「私、雛です」
「ご丁寧にどうも。俺はニア」
「他の旦那はどうなの?」
「他?ああ、リオンもすっごく優しいです!」
「ふうん」
「リオンもレビも格好よくて!」
「その二人がお気に入り?」
「お気に入り?...っていうか、だ、旦那さんのこと...二人とも大好きですけど」
「え?二人?」
世の中の女の人はもっとたくさんの夫がいるんだって。
へえー。
たくさん話を聞いてくれるから、私は普段言えないリオンとレビの惚気を話しまくった。
そうこうしているうちに、ニアさんが足を止める。
「たぶんここの体育館にいる。俺、ここの隊長と仲悪いから行くな」
「はい!ありがとうございました!」
ニアさんと別れて、体育館の扉に手をかける。
扉が開いた瞬間、甲高い歓声が響いた。
これは頭にくる。思わずしゃがみこんでしまった。
「ヒナ!」
この声は...
「レビ!よかった、会えた!」
ほっとしてレビに抱きつく。
さすがレビ、いきなりだったのによろめきもしない。
見た目はこんなに華奢なのに...じゃなくて!
「はい、これ。お昼ご飯」
「あっ、忘れてた。ごめんね...」
「ううん、気にしないで...」
「おい!そこ、何をしている!」
声を上げたのは、オレンジの髪の毛のイケメン。
オレンジイケメンは、つかつかとこっちに歩いてきた。
そして何とレビを蹴り上げた!
「ぐはっ!」
「レビ!!!」
ここぞとばかりに手を上げた。
侍女さんたちは困ったような顔をしているけど、ファンはにこにこして嬉しそうだ。
何でも、今日は騎士団でお仕事のレビがお昼ご飯を持って行き忘れたらしい。
一度行ってみたかったんだよね、騎士団。
騎士団はお城のすぐ隣だから、行ってもいいよって言われた。
張り切っておしゃれをする。
「あんまり派手でもよくないよね。でもレビが恥をかいてもいけないし...」
あーだこーだ言っていたら、見かねたファンがお洋服を見繕ってくれた。
とても可愛い。さすがファン。
レビは三番隊所属だから、三番隊のところに行かないといけない。
教えてもらった情報を思い出しながら歩く。
「えーっと、ここを右に曲がるんだっけ?」
「あれ、もしかして...異世界人様?」
声が聞こえて振り返る。
誰だろう?異世界人様って私のことだよね。
立っていたのは、赤紫色の髪の毛の男の人だった。
「こんにちは」
「ああ、こんにちは。異世界人様はどうしてここに?」
「えっと、あの...だ、旦那さんがお昼を忘れて行っちゃったので、届けに」
「わざわざ?」
「会いたかったんです」
「...で、誰?夫は」
「えーと、レビです」
「レビ?」
そう言って驚かれる。
「あの有名な...ドリアンの?」
「それは知りませんけど...どこにいるか分かりますか?」
「......ここ、二番隊だよ...三番隊はあっち」
男の人が逆方向を指した。
えっ。知らなかった。危ない。
「そうですか。ありがとうございました」
私が頭を下げて去ろうとすると、止められた。
「ちょっと待ちなよ。異世界人様、また迷子になるんじゃないの?」
「.........」
ぐぬぬ。何も言えない。
悔しげな顔をしたら笑われた。ふん。
「私、雛です」
「ご丁寧にどうも。俺はニア」
「他の旦那はどうなの?」
「他?ああ、リオンもすっごく優しいです!」
「ふうん」
「リオンもレビも格好よくて!」
「その二人がお気に入り?」
「お気に入り?...っていうか、だ、旦那さんのこと...二人とも大好きですけど」
「え?二人?」
世の中の女の人はもっとたくさんの夫がいるんだって。
へえー。
たくさん話を聞いてくれるから、私は普段言えないリオンとレビの惚気を話しまくった。
そうこうしているうちに、ニアさんが足を止める。
「たぶんここの体育館にいる。俺、ここの隊長と仲悪いから行くな」
「はい!ありがとうございました!」
ニアさんと別れて、体育館の扉に手をかける。
扉が開いた瞬間、甲高い歓声が響いた。
これは頭にくる。思わずしゃがみこんでしまった。
「ヒナ!」
この声は...
「レビ!よかった、会えた!」
ほっとしてレビに抱きつく。
さすがレビ、いきなりだったのによろめきもしない。
見た目はこんなに華奢なのに...じゃなくて!
「はい、これ。お昼ご飯」
「あっ、忘れてた。ごめんね...」
「ううん、気にしないで...」
「おい!そこ、何をしている!」
声を上げたのは、オレンジの髪の毛のイケメン。
オレンジイケメンは、つかつかとこっちに歩いてきた。
そして何とレビを蹴り上げた!
「ぐはっ!」
「レビ!!!」