珠奈視点



私は[漢字]白猫　珠奈[/漢字][ふりがな]はくびょう　しゅな[/ふりがな]…簡単に言うと…



容姿端麗、一笑千金、紅口白牙…



[太字]そう！！つまり！！[/太字]私は誰もが認める美少女！！



私の笑顔は数千万の価値があり、私を泣かせた奴は死刑に値する…



…え？どうしてそんなに強気なのか？



私の能力を知らないの？「[漢字]愛縛呪[/漢字][ふりがな]あいばくじゅ[/ふりがな]」…男女共に強制的に私に惚れさせることができる！



[大文字]そう！！つまり！！[/大文字](本日2回目)



私はこの人生勝ち組ってやつよ！！









朝、私が教室の扉を開けると…



女生徒「珠奈ちゃん！おはよ！」



女生徒「今日もかわいいね～！」



２人の女子生徒が私に近寄ってきた



…まるで餌に群がる魚ね



仕方ない…私が餌を与えてあげないと…



珠奈「おはよう！君達もかわいいよ！」　



そう満面の笑みを浮かべながら言うと女生徒は嬉しそうに頬を赤らめて言った



女生徒「えへへ～嬉しいな！」



…何その顔…褒められ慣れてない奴の気持ちは分からないわ～！



私って昔からチヤホヤされてきたからなぁ～…



そんな時、また教室の扉が開いた



女生徒「あ！[漢字]和雨寺[/漢字][ふりがな]おうじ[/ふりがな]君おはよう！」



…和雨寺？…そんな奴いたっけ…



和雨寺「おはよ～！今日もかわいいね！」



…え、何こいつチャラ…



女生徒「えぇ！嬉しい～♪和雨寺君もかっこいいよ！」



…何こいつ…おうじだかおんじだか知らないけど…調子乗って…



まぁいいか…こいつも惚れさせればいいだけの話…



私の能力の発動条件は[大文字]相手の目を見ること[/大文字]



珠奈「…あ、和雨寺君？おはよ！」



私は和雨寺君にさっきと同じかわいい笑みを浮かべてみせた



和雨寺「うん、おはよ…えっと…白猫さんだっけ？」



…あれ？



珠奈「そうそう！覚えててくれたんだね！」



和雨寺「うん。[大文字]目立ってた[/大文字]し！」



…え、なんで…



[大文字]なんでこいつ私に惚れてないの！？[/大文字]



…おかしい…私に惚れてるはずなら猫のようにすり寄ってくるはず…



[大文字]…こいつおかしい！！！[/大文字]



…なんかムカつく…どうして私に惚れないの…？



私は去っていく和雨寺の背中を見つめながらこう誓った



[大文字]和雨寺！！！私は絶対あなたを惚れさせる！！！[/大文字]