文字サイズ変更

後宮の女術師、怪事件を解決する。

#2

噂の正体

その日から、紗桜が姿を消した。
いつもなら3日と開けずやって来るのに、もう4日は経っている。
噂は、本当だったのだろうか........。


休憩時間になってから、雑木林の方に行くことにした。

念のため、顔を見られないよう布をかぶる。
結構、奥まで行くと池に出た。
そして、腰にぶら下げていた巾着袋から、紗桜の髪と呪文を書いた紙を出した。
紙を、髪で結んで息を吹きかけた。
すると、紙と髪は、姿を変え淡い光を纏った綺麗な蝶になり空へ飛んでいった。
今やったのは人探し用の術で、別に見られてもいいのだが、怪しいと疑われて、処刑されたら元も子もない。
紗桜..........無事だといいんだが........。


香春が、池を離れたあと一人の青年が池の反対側から出てきていた。
ちょうど、香春がいたところがよく見える位置だった。
青年は、この世の者かと疑うほど、綺麗な人間だった。
着ている服も上等の物で、平民では到底買えないような値段をしているだろう。
青年は、しきりに何かを考えたあとその場を去った。

ー数日後ー
人探しの蝶が戻ってきた。
蝶が案内した場所は、意外にも人通りの多い妃の宮のある、細い道だった。
その、細い道の脇に小さな小屋があった。
小屋を開けると、中はホコリが溜まっていて何十年も開けていないような物置部屋だった。
「[小文字]開けてー[/小文字]」
「[小文字]出してよぅー[/小文字]」
そんな声がした。
声がした方を探ってみると、壺があった。
これは、、、、、、、、

壺を、外に持っていってから壺の蓋を開けた。
思った通り、壺からいなくなっていた女官や下女がたくさん出てきた。
「戻ってこれた。」
「何なのよー。もう」
「あっ 香春ーー。怖かったよ〜。」
紗桜も、無事に戻り私に抱きついてきた。

この壺は、封印の壺。
術師が強い妖怪や幽鬼などを封印するために使われる。
おそらく、古いものだろうしどこか壊れたのだろう。
蓋が空いてしまい、無関係な人間まで吸う威力になってしまったため女官が、閉じ込められる事になってしまったんだろう。
何にせよ、幽鬼とかじゃなくてよかった。
幽鬼や妖怪の方が、よっぽど厄介だ。
この壺は、危険だから私が持っていよう。



※ダブルクリック(2回タップ)してください

2024/01/19 20:57

魔王女 ID:≫4ts1eXqzRKtXw
続きを執筆
小説を編集
/ 4

コメント
[2]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL