パート1 第五話　ヒーロー気取りとエレクトロもどき

「うおおおおおおおおおお！」
「マイティソーのパーカー！ウルヴァリンのもある！ちょっと待て、五千円！？高いな。」興奮しながらも、値段に躊躇しているマイケル。
悩みながらもへそくりを使い、五千円のウルヴァリンのパーカーを購入した。

カチ！ショッピングモールは突然停電した。
すると、キャァ！と悲鳴が聞こえた。
それは何度も続く。電気がつくと、人が倒れていた。中には死んでいる人や重症の人がいた。
そんな中、マイケルはショックを受けていた。
買ったパーカーが燃えていた。
虐殺を始めたニックを見て、マイケルは思った。
「ハッハッハ、あの野郎ふざけるなよマジで。
貯めてたへそくりで買ったパーカーを！！！雷を使ってるのか！いや、エレクトロか！つーの」
マイケルは声をかけようとするが、あることを思った。

「ヒーローはマスクを被ってる。バットマンもスパイダーマンも、でも今はない。あっ…」

「おい！そこの男」マイケルは似合わない、スパイダーマンのマスクを被ってニックの元へ行った。
「だれだ？お前。そうだ、お前も殺してやろうか」と人差し指を向けて、雷の力を使う、ニック。ニックはマイケルに向けて、雷を放った。しかし、マイケルは炎の力で防ぐ。
俺は…うーん…ファイヤーマンだ！」
「皆さん今すぐ逃げてください！」マイケルは自分が戦う代わりに客を逃した。

こいつのせいで、計画が壊れた。ニックは腹がたった。
「は？名前ださ。お前も能力者か、だったら生き残りか」
「俺のやることにケチつけんなよ、死ぬぞ」
バカにするようにマイケルは笑った。
「死ぬ？本気で言ってんのか？アメコミでもそうだけどよ、お前は悪役で、俺はヒーローだ。
ヒーローは死なないんだよーーー！」
と言って、手の炎でニックの雷を封じた。まるで、ファンタスティック4のヒューマン・トーチのように。
「チッ！ヒーロー気取りやがって！殺す！」

二人は互角だった。しかし、経験の差でマイケルは劣勢になる。マイケルは、負けるかも。と思った。すると、ニックは逃げ遅れた人に向かって雷の矢放った。グサッ！刺さったのはマイケルだった。雷の矢が横腹に刺さる。
「チッ庇ったのかヒーロー気取りめ』
はぁはぁ。と息が切れるマイケル。
「に…はぁ…逃げて…」
「一瞬焦った。おい！ヒーロー気取り。
俺の計画を壊した罰だ。死ね。」

ブォーン！と突然ニックの服に火がつく。
それは、全身に回った。
「くそ！なんだこれ！チクショウ！」
マイケルはあらかじめ、炎の玉を作っていた。
「このトリックに気づかないようじゃまだまだ、エレクトロもどきだな』

どんどん燃えるニック。しかし、下に人がギリギリ入れる水槽があることを思い出したニックは、マイケルを道連れにしようとする。
「お前を道連れにしてやる！」
マイケルの胸ぐらを掴み、二階から落ちようとするニック。「うああ！なんだよもう！」
マイケルは死を覚悟した。しかし。
マイケルは落ちていなかった。マイケルが落ちそうになる前に掴んでいた人物がいた。

それはダニエルだった。燃えるニックは水槽に落ちた。マイケルはダニエルに引っ張ってもらった。
「助かったー！ありがとう！」
呆れたような目でダニエルは言った。
「どうしてこんなこと、隠れてばいいのに。
バカじゃないの」
「フッ。僕を助けに、ダニエルも出てきたじゃないか」
「それとこれとは状況が違うじゃん」
「ハッ！あのエレクトロもどきは？」
ニックはもういなくなっていた。

マイケルは再びあの話を持ちかける。
「俺と二人で組めば必ずニックも倒せるし、この町の犯罪も減る。頼む！一緒に自警団やろう！」
マイケルの真剣な願いにダニエルは答えた。
「わかった。一緒に町を守ろう」
「や…やったあー！これで僕たちはバットマンとロビンだ！」
しかし、ダニエルは注文をつけた。
「成人するまでだよ！それに、友達との遊びとか、家族の用事を優先するからね！」
わかったわかった。と二つ返事で答えた。
これで、ダニエル&マイケルの結成だ。