フローレンズ〈第一話学校爆破事件〉

2024年アメリカ・インディアナ州・フローレンス
町の人口は3万5000人。この町の外観は1970年代から変わらず、スティーブン・キングの小説に出てくるような町で、とても少子化が進み古い町だった
生徒や先生は今日も変わらない日々だと思っていた。楽しく和気あいあいと、学校生活を送るはずだった。

しかし、それは突然だった。学校が爆破した。爆発音が響く暇もなく、生徒たちが逃げる暇もなく、学校は跡形もなくなった。

警察が到着して、救急車も到着した。
そこには、ベテラン刑事のジョージも到着した。ジョージはよく俳優の「トム・ハンクス」に間違われるほど似ている。そんなジョージは若手刑事に聞いた。

「何があったんだ？学校が爆破だなんて」

「分かりません。これほどの爆発は、テロリスとの仕業でしょうか？」

ジョージは冗談半分で生存者がいるかを聞いた
「生存者はいるのか？まあいないだろうがな」

「います。六人いました」
ジョージは驚いた。すかさず、容態を聞いた。
「容態は？無傷じゃすまないだろが」

「無傷です。しかも全員全く怪我がないんですよ。神様が助けてくれたんですね」　　　　　
ジョージは若手刑事の言葉に噛み付く。

「神様だと？いいか、神様がいたらこんな残酷なことは起きないし、戦争も起きやしない、
俺たち警察だって、出番はないさ」

若手刑事は、「すいません」と謝った。
その後、ジョージは記者の取材を受けた。
この時のジョージは思いもしなかった。六人を巡って、平和なフローレンスに悪がやってくる事を。