二次創作
いつか、海の見える部屋で
僕の名前は[漢字]渡鳥 繫[/漢字][ふりがな]わたりどり けい[/ふりがな]。少し特殊な前職持ちの武装探偵社社員だ。
前職だったら経験することが出来なかったであろう仕事をやっているから毎日が楽しい。
今日の空模様は雲何一つ無い快晴。
けど、僕は一寸だけ頭痛がしていた。
「おや、どうかしたのかい、繫さァ〜ん?体調悪ィンだったら[漢字]妾[/漢字][ふりがな]アタシ[/ふりがな]が治してあげようか」
「い、いえ…大丈夫です……頭痛持ちなんで……」
与謝野さんの「治してあげようか」は本当に恐ろしく感じる。
因みに、今社内には誰も居ない。
乱歩も社長も。
もとより事務員は今日が休勤日なこともあり、社に来ていない。
僕と与謝野さんは暇だから此処に居るだけ。乱歩はどうやら社長と、出掛けに行っているみたいだった。
[漢字]慥[/漢字][ふりがな]たし[/ふりがな]か、「社長に探偵道具[漢字]購[/漢字][ふりがな]か[/ふりがな]ってもらうんだ〜!」…とか云ってたような。
良いな〜、僕もそういうの欲しいな〜って思ったけどもう間に合ってるんだよな~仕込みナイフとか。
だからこうして暇を持て余しているんだよな~………………
………………暇と云えば。
「与謝野さん、与謝野さん」
「どうしたンだい」
「僕らって今暇じゃない?」
「まァそうなるねェ」
「…だったら今から行こうと思った場所があるのだけど、与謝野さんも一緒に行かない?洋食屋だから、昼食も食べれると思うよ!」
「…珍しいね、繫さんから打診してくるなンて。[漢字]妾[/漢字][ふりがな]アタシ[/ふりがな]を昼食で釣ろうとしてるのかィ?」
「ち、違うよ!ただ単に僕の用事に付き合ってほしくて…!」
「フッ、冗談だよ。…善いさ、付き合ッてやるよ」
「有り難う!」
僕たちは一階の入口まで降りて、ある場所へと歩き始めた。