僕らの学校生活!
ぼくは[漢字]作山亮太[/漢字][ふりがな]さくやまりょうた[/ふりがな]。朝風中学校三年生だ。
平凡な毎日を送っているが、一つ平凡ではない事をしている。
──[漢字]二次元[/漢字][ふりがな]アニメの世界[/ふりがな]に行く方法をためしている。
ぼくが所属している部活は“二次元研究部”とい部活だ。
活動内容は名前の通り、二次元に行く方法を考えたり、試したりしている。
部員はぼく一人。顧問は[漢字]鍵谷亜梨[/漢字][ふりがな]かぎたにあり[/ふりがな]先生という新任の先生だ。
鍵谷先生も嫌々この部活の顧問をしている。先生も、危ないことをするな、と思っているのだろう。
ぼくがこの部活に入ろうとした理由は、お母さんの影響だ。
ぼくの母は実際に二次元に行ったことがある。しかも二回。
一回目は意図せずに、二回目は“紙指輪”というトリップ方法で行けたらしい。それで、父に出会ったという。
嘘っぽいが、本当の事らしい。
──さあ、始めよう。
がちゃりと鍵を開け、ドアを開ける。きぃっと古そうな音がドアからした。
一人で淡々とトリップ方法を試す。何も面白くない。ぼくの大親友である[漢字]航[/漢字][ふりがな]こう[/ふりがな]も誘ったが、「馬鹿馬鹿しい」と言って入部を拒否した。
顧問の鍵谷先生も「一人で嫌にならない?」と毎回訊く。
面白くないけれど、辞めたくない。根拠は無いが、辞めたくないという気持ちがある。
だが、ぼくのつまらない日常は消えた。
ある日、転校生が来た。名前は[漢字]小野寺紗耶[/漢字][ふりがな]おのでらさや[/ふりがな]と言う。
女子かーと残念に思った。男子だったら気軽に話せたのに。
小野寺紗耶は部活に入りたいと言っていた。
見た目は運動部という感じがしたが、文化部に入りたいらしい。ちょっと意外だ。
この学校の部活の種類は二次元研究部を除いて平凡だ。どこにでもある部活がある。
すると「先生。二次元研究部ってどんな部活なんですか?」と担任の先生に質問した。
先生は「あ……」と気まずそうな顔をし「二次元に行く方法を考えたり、試したりする部活」と答えた。
それを聞いて小野寺紗耶は「え……」と引いた顔をするのかと思ったが、ぼくの予想とは全く違い「何それ⁈ 行きたい!」と目を輝かせながら言った。
数日後、小野寺紗耶は二次元研究部に入部した。
男子一名、女子一名。計二名。
鍵谷先生もドン引きだ。まさか、こんな部活に入るなんて。と思っただろう。
市から貸与されたパソコンでトリップ方法を探す。
かちかちとキーボードを打つ音が狭い生徒会室に響く。
すると、小野寺紗耶の手が止まり「あ! 作山くん! これ、どうかな?」とぼくの方に画面を向けた。
「あわせ……鏡?」ぼくは首をかしげた。
やり方はこうだ。
数字が揃っている時間に合わせ鏡をする。
「〇〇。〇〇。私をーの世界に行かせて」と反対になっている自分を見ながら一分間唱え続ける。
一分後に「分かった」と反対になっていない自分を見ながら自分で言う。
最後に反対になっている自分を見ながら「ありがとう。ありがとう」と言う。
一礼し、合わせ鏡をやめる。
やり方は単純だ。だが、合わせ鏡は良く無い。気が滞留して運気を損ねる恐れがあるためらしい。
だから試さない方がいい。
だけど、本当にやるのだろうか。下手をすると無の世界や、別世界に飛ばされる。そう、ネットに書いてあった。本当なのかは知らないが。
「本当にやるの……?」とぼくは恐る恐る訊いてみたが「うん!」とぼくとは真逆な元気な声が返ってきた。
平凡な毎日を送っているが、一つ平凡ではない事をしている。
──[漢字]二次元[/漢字][ふりがな]アニメの世界[/ふりがな]に行く方法をためしている。
ぼくが所属している部活は“二次元研究部”とい部活だ。
活動内容は名前の通り、二次元に行く方法を考えたり、試したりしている。
部員はぼく一人。顧問は[漢字]鍵谷亜梨[/漢字][ふりがな]かぎたにあり[/ふりがな]先生という新任の先生だ。
鍵谷先生も嫌々この部活の顧問をしている。先生も、危ないことをするな、と思っているのだろう。
ぼくがこの部活に入ろうとした理由は、お母さんの影響だ。
ぼくの母は実際に二次元に行ったことがある。しかも二回。
一回目は意図せずに、二回目は“紙指輪”というトリップ方法で行けたらしい。それで、父に出会ったという。
嘘っぽいが、本当の事らしい。
──さあ、始めよう。
がちゃりと鍵を開け、ドアを開ける。きぃっと古そうな音がドアからした。
一人で淡々とトリップ方法を試す。何も面白くない。ぼくの大親友である[漢字]航[/漢字][ふりがな]こう[/ふりがな]も誘ったが、「馬鹿馬鹿しい」と言って入部を拒否した。
顧問の鍵谷先生も「一人で嫌にならない?」と毎回訊く。
面白くないけれど、辞めたくない。根拠は無いが、辞めたくないという気持ちがある。
だが、ぼくのつまらない日常は消えた。
ある日、転校生が来た。名前は[漢字]小野寺紗耶[/漢字][ふりがな]おのでらさや[/ふりがな]と言う。
女子かーと残念に思った。男子だったら気軽に話せたのに。
小野寺紗耶は部活に入りたいと言っていた。
見た目は運動部という感じがしたが、文化部に入りたいらしい。ちょっと意外だ。
この学校の部活の種類は二次元研究部を除いて平凡だ。どこにでもある部活がある。
すると「先生。二次元研究部ってどんな部活なんですか?」と担任の先生に質問した。
先生は「あ……」と気まずそうな顔をし「二次元に行く方法を考えたり、試したりする部活」と答えた。
それを聞いて小野寺紗耶は「え……」と引いた顔をするのかと思ったが、ぼくの予想とは全く違い「何それ⁈ 行きたい!」と目を輝かせながら言った。
数日後、小野寺紗耶は二次元研究部に入部した。
男子一名、女子一名。計二名。
鍵谷先生もドン引きだ。まさか、こんな部活に入るなんて。と思っただろう。
市から貸与されたパソコンでトリップ方法を探す。
かちかちとキーボードを打つ音が狭い生徒会室に響く。
すると、小野寺紗耶の手が止まり「あ! 作山くん! これ、どうかな?」とぼくの方に画面を向けた。
「あわせ……鏡?」ぼくは首をかしげた。
やり方はこうだ。
数字が揃っている時間に合わせ鏡をする。
「〇〇。〇〇。私をーの世界に行かせて」と反対になっている自分を見ながら一分間唱え続ける。
一分後に「分かった」と反対になっていない自分を見ながら自分で言う。
最後に反対になっている自分を見ながら「ありがとう。ありがとう」と言う。
一礼し、合わせ鏡をやめる。
やり方は単純だ。だが、合わせ鏡は良く無い。気が滞留して運気を損ねる恐れがあるためらしい。
だから試さない方がいい。
だけど、本当にやるのだろうか。下手をすると無の世界や、別世界に飛ばされる。そう、ネットに書いてあった。本当なのかは知らないが。
「本当にやるの……?」とぼくは恐る恐る訊いてみたが「うん!」とぼくとは真逆な元気な声が返ってきた。