異世界転移して冒険者たちのパーティに入った結果、メンバー達に溺愛されてます!?
「俺が?」
「うん!シドなら適任だと思って」
「分かった、任せろ」
シドに頼んだのは、体力づくりの手伝い。
体も大きくて、筋肉もついているし、ぴったりだよね。
快く引き受けてくれたシドと共に、裏山に出かける。
「まずはストレッチだ」
「はいっ、先生!」
「何だ、それは」
シドが笑った。
普段から微笑むことはあるけど、声をあげて笑うことなんてなかった。
それが何だかとても嬉しくて、私もつられて笑った。
「どうした?」
「ううん。シドが笑ってくれたのが嬉しかったの」
「......そうか」
また笑った。ただし、軽く口角を上げただけ。
もしかしたらシドが笑ったのって、凄くレアだったのかも。
「いたたたたた!」
背中を押されて、情けない声をあげる。
だって痛いんだもん。硬いんだもん。
シドはありえないくらい体が柔らかかった。
それに比べて私はガチガチだ。
でも私が悲鳴をあげると、すぐに押す力が弱まる。
シドが優しすぎて、全然ストレッチにならない。
私はなるべく口を開かないように頑張った。
結局、私の体が想定外の硬さだったせいで、今日の練習はストレッチで終わった。
明日、体痛くなりそうだな...。
さあ帰ろう、と足を踏み出したが、シドが着いてくる気配がない。
私は後ろを振り返った。
シドがこちらを見つめている。
どくん、と心臓が音をたてた。
「俺は女性恐怖症だ」
「......えっ!?」
いきなり衝撃発言をぶっこまれて、私はすっとんきょうな声をあげた。
ちょっと待って、じゃあ私今までシドにすごく辛い思いをさせてたの...!?
「ご、ごめん。知らなくって...これくらい離れてたら大丈夫?」
「いや、ルカは嫌じゃない」
私が急いで距離をとると、シドはその分近づいてくる。
それどころかシドは段々歩幅が大きくなっていって、ついに私の目の前にまで来た。
「俺も、ルカが笑うと嬉しい」
「えっ」
「ルカのことが好きだ」
「な...!」
顔が熱くなる。
嬉しいと思っている自分がいる。
ごめんなさい、ハンク、グレイさん。
私...
「私も、シドのことが好き」
「!!ルカ...!」
がばりと、シドが抱きついてきた。
大きい体に、私はすっぽり包まれてしまう。
「嬉しい」
「私も」
仲良く手を繋いで帰った。
ハンクとグレイさんは複雑そうな顔をしながらも、少し嬉しそうだ。
二人は、皆は、本当にシドのことが好きなんだね。
「うん!シドなら適任だと思って」
「分かった、任せろ」
シドに頼んだのは、体力づくりの手伝い。
体も大きくて、筋肉もついているし、ぴったりだよね。
快く引き受けてくれたシドと共に、裏山に出かける。
「まずはストレッチだ」
「はいっ、先生!」
「何だ、それは」
シドが笑った。
普段から微笑むことはあるけど、声をあげて笑うことなんてなかった。
それが何だかとても嬉しくて、私もつられて笑った。
「どうした?」
「ううん。シドが笑ってくれたのが嬉しかったの」
「......そうか」
また笑った。ただし、軽く口角を上げただけ。
もしかしたらシドが笑ったのって、凄くレアだったのかも。
「いたたたたた!」
背中を押されて、情けない声をあげる。
だって痛いんだもん。硬いんだもん。
シドはありえないくらい体が柔らかかった。
それに比べて私はガチガチだ。
でも私が悲鳴をあげると、すぐに押す力が弱まる。
シドが優しすぎて、全然ストレッチにならない。
私はなるべく口を開かないように頑張った。
結局、私の体が想定外の硬さだったせいで、今日の練習はストレッチで終わった。
明日、体痛くなりそうだな...。
さあ帰ろう、と足を踏み出したが、シドが着いてくる気配がない。
私は後ろを振り返った。
シドがこちらを見つめている。
どくん、と心臓が音をたてた。
「俺は女性恐怖症だ」
「......えっ!?」
いきなり衝撃発言をぶっこまれて、私はすっとんきょうな声をあげた。
ちょっと待って、じゃあ私今までシドにすごく辛い思いをさせてたの...!?
「ご、ごめん。知らなくって...これくらい離れてたら大丈夫?」
「いや、ルカは嫌じゃない」
私が急いで距離をとると、シドはその分近づいてくる。
それどころかシドは段々歩幅が大きくなっていって、ついに私の目の前にまで来た。
「俺も、ルカが笑うと嬉しい」
「えっ」
「ルカのことが好きだ」
「な...!」
顔が熱くなる。
嬉しいと思っている自分がいる。
ごめんなさい、ハンク、グレイさん。
私...
「私も、シドのことが好き」
「!!ルカ...!」
がばりと、シドが抱きついてきた。
大きい体に、私はすっぽり包まれてしまう。
「嬉しい」
「私も」
仲良く手を繋いで帰った。
ハンクとグレイさんは複雑そうな顔をしながらも、少し嬉しそうだ。
二人は、皆は、本当にシドのことが好きなんだね。