異世界転移して冒険者たちのパーティに入った結果、メンバー達に溺愛されてます!?
その日も、普段と何も変わらない一日...になるはずだった。
夜、少し肉が足りないとグレイが言うから、俺は森に入った。
一人で狩りをするのには慣れている。
魔物の気配がした。倒しに行くかどうか迷う。
たぶんあんまり美味くない種類だろう。だが、放っておくのもな...
そう思っていると、別の気配も感じた。
魔物ではない。人間だ。
逃げ回っているようだった。
俺は駆け足で、気配の方へと向かった。
一人と一匹。姿を確認して、魔物を真っ二つにした。
後ろを振り向いて、驚いた。
まさか、女?
どうしてここに。
木の根もとに座り込んでいる。こけたのか。
俺は手を差しのべた。
本当はあまり女には触れられたくない。
傲慢で、我儘で、高飛車で。気持ち悪い。
だが無視するわけにもいかない。
「大丈夫か」
「は、はい。ありがとうございます」
また驚いた。
一番は、礼を言ったこと。
そんな女がいるのかと疑った。
後は、すごく力が弱かった。
そっと俺の手に自分の手を乗せて立ち上がると、すぐに離された。
こう言うのもなんだが、俺は結構モテる。
顔もいいし、収入もいいし、そして強い。
女には囲まれ、ベタベタと触られる。
軽い女性恐怖症にもなりかけていた。
俺たちは歩きだした。
女はたぶん足を痛めたのだろう、少し引きずりながら歩いていた。
「...嫌でなければ、おぶろうか」
自分でも驚く。
だが、なぜか大丈夫だと思った。
「えっ...すみません、お願いします」
女はやっぱり礼を言った。
「名は何と言う」
知っておかないと何かと不便だと思って聞いた。
...いや、違う。知りたかった。
「私ですか?一之瀬瑠花です」
「?どちらが家名だ?」
「あ、一之瀬です」
不思議な名だ。
ルカ、と口を動かす。
なぜか心地よい。
俺の名も呼んでほしいな、と思った。
「俺はシドだ」
「シドさん...」
「シドでいい。敬語もいらん」
「シド、助けてくれてありがとう」
「いや、気にするな」
改めて礼を伝えてきた。
素直にシドと呼んでくる。
素直すぎて心配になった。
「どこに向かってるの?」
「俺の仲間のところだ。...嫌か?」
「えっ、そんなことないよ」
心外だとでもいうように声を上げられる。
早く町に降りたいとごねられるかと思った。
「シドは、いつもこの森にいるの」
「そんなことはない。いろんなところに行く」
「何のために?」
変なことを聞く。
この装備でここにいるものなど、冒険者以外にそうそういないだろう。
帰ってきた俺に一番に気づいたのはグレイだ。
近寄ってきて、目を見開いた。
まあそうだよな。
慌ててハンクを呼びに走っていった。
声がデカすぎる。俺には丸聞こえだ。
信じられないという顔をしたハンクが焚き火の側にルカを座らせて、何やら話している。
ルカがいつまでたっても飯を食べようとしないから、魚を差し出した。
ほっとしたように笑ってそれを受けとるルカ。可愛すぎる。
俺だけにこの顔を見せてくれたと思うと、顔が緩む。
アランはそんな俺をぎろりと睨んで、ルカに話しかけた。
どうやらルカはこことは全く別の世界から来たらしい。
だからこんなに可愛いのか。いや、元の世界でもルカは飛び抜けて可愛かっただろう。
アランが聞いた。
「...行くところはあるのか?」
あるわけない。ルカは立ち上がった。
皆がきょとんとする。
ルカはいきなり頭を下げた。
「私をパーティに入れてください!」
は?という声が聞こえたような気がした。
「り、料理とか...見張りとか、何でもします!だから...」
「ルカ!そんなことしちゃダメだ!」
ハンクが止めにかかった。
俺は本気でルカが心配になった。
見知らぬ男の前で頭を下げ、さらには「何でもする」だと?
ここにいるのが俺たちでなかったらと思うとぞっとする。
結局ルカは俺たちと一緒に行動することになった。
テントまでルカを連れて行くが、その顔と声は暗い。
やはりこんな男たちと一緒にいるのは嫌か?
そう思っていたら、ルカは突拍子もないことを言い出す。
「...私がいてもいいのかなって」
「...何故だ?」
「あの雰囲気じゃ、皆、嫌だとか言い出しにくいし」
それはない。
そんな理由で俺たちから離れていくな。
「そんなことはない。少なくとも俺は...その...嫌じゃない」
「そっか、ありがとう」
ルカはおかしそうに笑った。
よかった。
「...はやく寝ろよ」
「おやすみ」
夜、少し肉が足りないとグレイが言うから、俺は森に入った。
一人で狩りをするのには慣れている。
魔物の気配がした。倒しに行くかどうか迷う。
たぶんあんまり美味くない種類だろう。だが、放っておくのもな...
そう思っていると、別の気配も感じた。
魔物ではない。人間だ。
逃げ回っているようだった。
俺は駆け足で、気配の方へと向かった。
一人と一匹。姿を確認して、魔物を真っ二つにした。
後ろを振り向いて、驚いた。
まさか、女?
どうしてここに。
木の根もとに座り込んでいる。こけたのか。
俺は手を差しのべた。
本当はあまり女には触れられたくない。
傲慢で、我儘で、高飛車で。気持ち悪い。
だが無視するわけにもいかない。
「大丈夫か」
「は、はい。ありがとうございます」
また驚いた。
一番は、礼を言ったこと。
そんな女がいるのかと疑った。
後は、すごく力が弱かった。
そっと俺の手に自分の手を乗せて立ち上がると、すぐに離された。
こう言うのもなんだが、俺は結構モテる。
顔もいいし、収入もいいし、そして強い。
女には囲まれ、ベタベタと触られる。
軽い女性恐怖症にもなりかけていた。
俺たちは歩きだした。
女はたぶん足を痛めたのだろう、少し引きずりながら歩いていた。
「...嫌でなければ、おぶろうか」
自分でも驚く。
だが、なぜか大丈夫だと思った。
「えっ...すみません、お願いします」
女はやっぱり礼を言った。
「名は何と言う」
知っておかないと何かと不便だと思って聞いた。
...いや、違う。知りたかった。
「私ですか?一之瀬瑠花です」
「?どちらが家名だ?」
「あ、一之瀬です」
不思議な名だ。
ルカ、と口を動かす。
なぜか心地よい。
俺の名も呼んでほしいな、と思った。
「俺はシドだ」
「シドさん...」
「シドでいい。敬語もいらん」
「シド、助けてくれてありがとう」
「いや、気にするな」
改めて礼を伝えてきた。
素直にシドと呼んでくる。
素直すぎて心配になった。
「どこに向かってるの?」
「俺の仲間のところだ。...嫌か?」
「えっ、そんなことないよ」
心外だとでもいうように声を上げられる。
早く町に降りたいとごねられるかと思った。
「シドは、いつもこの森にいるの」
「そんなことはない。いろんなところに行く」
「何のために?」
変なことを聞く。
この装備でここにいるものなど、冒険者以外にそうそういないだろう。
帰ってきた俺に一番に気づいたのはグレイだ。
近寄ってきて、目を見開いた。
まあそうだよな。
慌ててハンクを呼びに走っていった。
声がデカすぎる。俺には丸聞こえだ。
信じられないという顔をしたハンクが焚き火の側にルカを座らせて、何やら話している。
ルカがいつまでたっても飯を食べようとしないから、魚を差し出した。
ほっとしたように笑ってそれを受けとるルカ。可愛すぎる。
俺だけにこの顔を見せてくれたと思うと、顔が緩む。
アランはそんな俺をぎろりと睨んで、ルカに話しかけた。
どうやらルカはこことは全く別の世界から来たらしい。
だからこんなに可愛いのか。いや、元の世界でもルカは飛び抜けて可愛かっただろう。
アランが聞いた。
「...行くところはあるのか?」
あるわけない。ルカは立ち上がった。
皆がきょとんとする。
ルカはいきなり頭を下げた。
「私をパーティに入れてください!」
は?という声が聞こえたような気がした。
「り、料理とか...見張りとか、何でもします!だから...」
「ルカ!そんなことしちゃダメだ!」
ハンクが止めにかかった。
俺は本気でルカが心配になった。
見知らぬ男の前で頭を下げ、さらには「何でもする」だと?
ここにいるのが俺たちでなかったらと思うとぞっとする。
結局ルカは俺たちと一緒に行動することになった。
テントまでルカを連れて行くが、その顔と声は暗い。
やはりこんな男たちと一緒にいるのは嫌か?
そう思っていたら、ルカは突拍子もないことを言い出す。
「...私がいてもいいのかなって」
「...何故だ?」
「あの雰囲気じゃ、皆、嫌だとか言い出しにくいし」
それはない。
そんな理由で俺たちから離れていくな。
「そんなことはない。少なくとも俺は...その...嫌じゃない」
「そっか、ありがとう」
ルカはおかしそうに笑った。
よかった。
「...はやく寝ろよ」
「おやすみ」