ずっとあまり泣くことがなかった。
学校で泣くと先生達が心配するから､友達に迷惑をかけてしまうから､
家でも泣くと叱られるから､1人の時にしか泣けなかった。

友達も家族も先生も､誰も自分の事を知ってはくれない。
幸せそうに笑って仲良く居る皆んなが羨ましかった。
自分は[漢字]偽[/漢字][ふりがな]ツク[/ふりがな]った自分を前面に出して動いているだけで､
本当の自分は生まれた時から未だ心の奥底に閉じ込め込んでいる。
だって出すと嫌われてしまうのだから。

先輩に相談､といっても先輩に迷惑はかけたくないし勇気がない。
先生に相談､といっても先生にも迷惑をかけたくない。
だから､ぬいぐるみに全てを話すんだ。今日あった事､やりたかった事､明日の事､
全部をぬいぐるみに聴いてもらうんだ。それだけで安定するから。

大好きな先輩の力には､未だなれていない。
あの時相談してくださいって言ったのに､自分の覚悟が足りていないんだ。
けどそれだからこそ､待ってみるのも必要なのかもしれない。
自分から行動を起こすのも大切なのかもしれない､
もっと先輩に信じてもらえるような事をするのも大切なのかもしれない。

だから､言うんだ。