二次創作
居られない 【kne】
#1
葛葉の言う”残酷な魔族”と出会った
『ぼうっとするな!退け!』
たしかにやり方は乱暴という他ない。
葛葉と別れてからというもの
ずっとぼんやり歩いていて
周囲を警戒出来ていなくて。
あ。死ぬ。と思ったのが
魔獣を視界に映した3秒前。
どん、と自分の体が地面に叩きつけられる音と
僕を襲った魔獣があげる奇声。
それがついさっきのこと。
「...あ、ありがとうございます」
ハッとしてお礼をすると
大した事じゃない、と謙遜する
こわばったぶっきらぼうな声が返ってきた。
そもそも声をかけられると思わなかったんだろう。
だって、彼女はここらで有名な
呪われた魔王の子なのだから。
『それより...どうして人間がここにいる?』
決して顔を見せない背中。
それから発せられる質問内容にまた困惑しつつ
僕を見たことないなんて、と世界の広さを実感した。
「どうして、って...ラグーザ家直属の神父と言えば伝わるでしょうか」
名前は叶です、と
少し痛む打ち付けた腕をさすり
立ち上がって自己紹介を終える。
黒くツヤをもった髪が揺れて
顎に手を当てていることだけ確認できた。
『カナエ、か...初めて聞く名だな。ラグーザとやらも』
ふむふむ、と興味深そうにする
その声が嘘偽りないように聞こえたから。
思わず僕から声をあげてしまった。
「え!?...わりと有名だと思ってたんだけどな〜」
『....すまない』
じゃあ、ほんとにラグーザ家を知らない?
こっち側でだけ彼女は有名だけれど
彼女側ではラグーザ家などどうってことない?
でも、魔界を統べるのはラグーザ家で間違いないはず。
その名前は世界に浸透しているはず。
それで葛葉が言うには彼女とラグーザは”敵対関係”にある。
...なーんて、ぜんぜんそんなことなかった?
「...ふは、いいえ大丈夫です。僕は貴方を知ってるので」
『は?何を.......』
「はじめまして、ウィステリアさん」
くるり、と振り向く驚いた顔を最後
吸い込まれるような美しさに
激しく揺さぶられ暗転した。
『ぼうっとするな!退け!』
たしかにやり方は乱暴という他ない。
葛葉と別れてからというもの
ずっとぼんやり歩いていて
周囲を警戒出来ていなくて。
あ。死ぬ。と思ったのが
魔獣を視界に映した3秒前。
どん、と自分の体が地面に叩きつけられる音と
僕を襲った魔獣があげる奇声。
それがついさっきのこと。
「...あ、ありがとうございます」
ハッとしてお礼をすると
大した事じゃない、と謙遜する
こわばったぶっきらぼうな声が返ってきた。
そもそも声をかけられると思わなかったんだろう。
だって、彼女はここらで有名な
呪われた魔王の子なのだから。
『それより...どうして人間がここにいる?』
決して顔を見せない背中。
それから発せられる質問内容にまた困惑しつつ
僕を見たことないなんて、と世界の広さを実感した。
「どうして、って...ラグーザ家直属の神父と言えば伝わるでしょうか」
名前は叶です、と
少し痛む打ち付けた腕をさすり
立ち上がって自己紹介を終える。
黒くツヤをもった髪が揺れて
顎に手を当てていることだけ確認できた。
『カナエ、か...初めて聞く名だな。ラグーザとやらも』
ふむふむ、と興味深そうにする
その声が嘘偽りないように聞こえたから。
思わず僕から声をあげてしまった。
「え!?...わりと有名だと思ってたんだけどな〜」
『....すまない』
じゃあ、ほんとにラグーザ家を知らない?
こっち側でだけ彼女は有名だけれど
彼女側ではラグーザ家などどうってことない?
でも、魔界を統べるのはラグーザ家で間違いないはず。
その名前は世界に浸透しているはず。
それで葛葉が言うには彼女とラグーザは”敵対関係”にある。
...なーんて、ぜんぜんそんなことなかった?
「...ふは、いいえ大丈夫です。僕は貴方を知ってるので」
『は?何を.......』
「はじめまして、ウィステリアさん」
くるり、と振り向く驚いた顔を最後
吸い込まれるような美しさに
激しく揺さぶられ暗転した。
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