「有咲！会いたかったよぅ...」
詩彩良は僕を強く抱きしめる。
「良かったよ。目が覚めて元気になって...」
今、僕は詩彩良が目を覚ましたと聞いて病院にきたのであった。後ろではおばさんが動画をとりながら微笑んでいた。なんか詩彩良が僕に久々にあったときの反応が面白いからおじさんに見せたいんだってさ。なんか恥ずかしい気はしたけど了承した。
「あぁそうだ。テストの結果が返ってきたよ。詩彩良のは家に先生が配送するってさ。」
「あ、お母さんが言ってた。ちなみに平均点はどうだった？」
「なんか今回高くてさぁ理系が全然平均点いってなかったよ。」
「えぇ？どのくらい高いの？」
「歴史が7５点で化学が70点だってさ。」
「えぇ？！私超えてるかなぁ？」
「多分大丈夫だよ」
最近の学校の話とかをして時間を過ごす。その後は絵しりとりとかをした。詩彩良は点滴をしているからあんまり手を使えないので僕も左手で絵を描くというハンデをつけたよ。絵が壊滅的で全然伝わらなかった。めちゃめちゃ面白かったよ。しばらくするとおばさんが戻ってきた。
「有咲ちゃん、そろそろ面会時間終わるから帰りましょうか。お家まで送っていくよ。」
「あ、もう時間か。じゃあね詩彩良」
「うん、バイバイ有咲。」
手を振って病室を出る。元気そうで良かった。