「詩彩良大丈夫かなぁ...？」
そんな言葉が口から出てくる。詩彩良の手術は無事成功したらしい。僕は詩彩良が手術をしてから一度もあってない。でも連絡はしている。でも最近調子がすぐれないらしい。詩彩良は今、クリーンルームっていう特別な病室にいるらしい。今すぐにでも会いたいが詩彩良の体調も考えると行けなかった。そして外の窓からしか会えないということも考えたのだ。でも何かはしたかったからプレゼントをおばさん経由で渡すことにした。それは喜んでくれたらしい。でも僕もそうだけど詩彩良に悲しい出来事があった。僕達が大好きな先生が不慮の事故でなくなってしまったのだった。ただでさえ副作用で苦しんでる詩彩良はずっと泣きじゃくっていたらしい。そんな事を聞くと親友として何もできないのがもどかしい。なんとかして詩彩良を元気づけたいのに何もできない。そんなことが心の悔いだった。すると詩彩良から電話がかかってきた。
「もしもし」
「有咲！詩彩良だよ！急にごめんね」
「大丈夫。どうしたの？」
「あのね！久しぶりに飴を舐めたの！」
「そうなんだ。良かったね。美味しかった？」
「うん！久しぶりにぶどうの味を感じた。」
「そっか。本当に良かったね。今はだいじょうぶなの？」
「うん！飴食べて元気出た！」
「良かった！元気で良かったよ」
「あのね。もうすぐでクリーンルームを出れるかもしれないの！」
「そうなの！良かったね」
「出たら会いに来てね」
「もちろん！」
「じゃあね」
「うんまたね」
そう言って電話を切った。本当に良かった。