若井「…………だめだ、何やっても…だめだ……」
いくらギターを弾いたって、実際、徳は顕れない。
何もできない出来損ない。……ああ、死にたいな。
若井「…こんなことする意味なんて無いのに…俺は、何やってんだろ……」


若井「…忌々しい……ねむい…」


こんなんなら、元貴達に迷惑かけるに決まってる。
そんなの嫌だ。心配なんてかけたく無い。
…俺が悪いっていうなら、俺が頑張らないと意味が無いだろ。
そう思うと、余計に自信が削り捨てられて、やる気が失せた。
……あの時、どうやってギターを弾いてたっけ。
スタッフさんに褒められたのって、いつが最後だっけ。

スタッフさん達に責められて、自信を失い、余計にやる気が無くなっていくさなか。
そんな中、俺はただひとり孤独に彷徨うのか。

若井「…そんなのッ、嫌……嫌だよ…！」





あの頃は、自分に自信をもって、活動をやっていけてた。
完璧な『若井滉斗』を演じられていた。
だけど、今はもうだめ。何も上手くできないし、何かをやる気力も無い。





……ああ、死にたいな。誰も俺の味方なんてしてくれない。
すると、脳の中でスタッフさん達の怒鳴り声が鳴り響いてきた。

そんな最悪な罵声を、夜中まで浴び続けて、体も頭もすっかり疲弊してしまった。

心にぽっかりと穴が開いたまま、何かをやる気力も無い状態で。

何も食べる気も無い、何も食べれない。寝れない。

辛い。苦しい。逃げたい。上手くやりたい。

………ホント、楽になりたいな。