辺りが暗くなってきた頃｡
僕たち"三人"は屋台でお好み焼きを買ってミライ&カランの家に向かっていた｡
どうやらユズルくんの好物がお好み焼きらしい｡
｢今日から四人でバンド共同生活だよ～!｣
｢テンションがお泊まりイベントのそれなんよな...｣
｢あれ、ユズルくんは？｣
｢家から荷物持ってくるって!｣
僕だけパシられてた(お好み焼き)から知らなかった｡
｢そういえば、僕...今日この街に来たばっかりなんだけど｣
｢え!?｣
｢あ、だから家ないんだ｣
｢うん、だから服とかどうしようかと...｣
｢それは大丈夫!ミライが買って結局着てないのが大量にあるから｣
｢お買い物楽しくてつい...｣

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

三人、家に到着｡
遅れてユズルくんも到着。
｢レイが二階のあの部屋で、ユズルはその隣!｣
部屋割り当ても決まったところで...
｢夜ご飯ターイム!｣
｢お好み焼き!俺のために!?｣
｢もっちろん!今日は新メンバー歓迎パーティーだよ！｣
｢あれ、僕は...？｣
｢あぁ、甘いもの好きだっけ｣
｢ミライが買った生クリーム冷蔵庫にあるから、飲んでいいよ！｣
｢やった!!｣
｢え!それ私が飲む用の!｣
｢え...生クリーム飲むの...｣
ユズルくんが絶句する｡
｢｢甘党なんで｣｣
綺麗にハモった｡

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

｢あ、そうだ｣
お好み焼きの３分の２ぐらいがなくなった頃｡僕は声をあげた｡
｢ん？｣ ｢何なに～｣ ｢どうしたの？｣
みんなの視線が僕に集まる。

[太字]｢バンド名どうする？｣[/太字]

｢あ～｣
｢たしかに...｣
バンド名は、ファンに愛着を持ってもらうためにとても重要｡
どうしようか、とても迷う｡
｢とりあえず、いれたい言葉出してこ～｣

数十分後...

｢かつおぶしが踊ってる～｣
｢ユズルくん話聞いてた？｣
｢出たの、『夢』だけか...｣
｢どんな夢にしたいかとかを考えたら？｣
どんな夢、か...

｢僕の夢は、音楽祭で優勝すること。このバンドで、この街一番になりたい｡｣
｢音楽祭!?｣
｢結構大きな夢...｣
｢でも俺たちなら、いけるんじゃない?｣
｢よく言った、ユズルくん!｣
｢えへへ...｣

｢あ、じゃあ...｣
ミライが何か紙に書き出した｡
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壮大→grand
夢→dream
あわせて、『grandream』（グランドリーム）!
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｢おぉ!｣
｢いいじゃん!グランドリーム!｣
｢いいね～｣
｢じゃあ、決まり!｣

壮大な夢、グランドリーム｡

[太字][中央寄せ]｢グランドリーム、結成だね!｣[/中央寄せ][/太字]