- 閲覧前にご確認ください -

今作は第1部「能力者たちの詩編歌」、第2部「希望に満てる知識欲」、第3部「誠と偽りの狂情曲」、第4部「真実、誠実の優等生」
の続編です。
まだそれらを見ていない人は、先にそちらをご覧いただけると話がわかりやすいと思います。
第1部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=1969&no=1
第2部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2089&no=1
第3部→novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2280#JumpTitle
第4部→novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2733&no=1
第5部→novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2975&no=1

文字サイズ変更

仁愛に今、決別の歌を。

#12

僕には今何ができるかな



アルト視点



ソプラノ「…どうする」



シエル「どうするって言われても…このままじゃ帰れないよ」


アルト「でも、それじゃあ黄夏さんを置いていって…勝手にオレらが
夢を取っていってしまうじゃないか!」



シエル「でもでも!!あたしたち、ここで帰ってもう一回来た時、また同じ迷路解けるかな!?
あれほぼ偶然だったでしょ!?」


アルト「痛いところを突くなよ!!」←逆切れ





レイル「…落ち着いて!




アルト「…」



シエル「…お姉ちゃん?」




レイル「…今からここに、黄夏ちゃんを連れてこよう





神威「…えぇ!?」


アルト「いくらなんでも非現実的すぎるでしょう!?第一、ハニーなんちゃらとかいう組織、どこにあるんだよ!?
それに、ここに連れてくるって普通___」





レイル「…私たちは、もう普通じゃないのよ




シエル「…」



ソプラノ「普通じゃない?」




レイル「だっておかしいじゃない、こんな砂漠のど真ん中にある神殿を誰も調査しない!
ギミックや宝がそのままで残っている!
…これは、ここだけじゃない、
梟実堂や凪蜘蛛神殿だってそう!」




レイル「…普通の人がいかないところへ、私たちは行っている。


もう、何かが狂ってるの、普通じゃないの!」




シエル「…普通じゃ、ない…」




レイル「…安心して、私に案がある。」




アルト「…案?」




そう言うとレイルさんは、カバンからナイフと小箱、そして手ぬぐいが二枚と…




一冊の童話を取り出した。





シエル「これは…?」




神威「…この童話…」



レイル「…先に言っておくわ。…ごめんなさい。皆さん」




アルト「…話が見えねーぞ…?」




レイル「…でも、これが最善なの。許してね」




シエル「…何、するの」





レイル「…メモリーストーリー…「幸福な王子」。





そういい放つと、レイルさんはナイフを取り出し…





キレイな黄色の目を突き刺した。





シエル「っ!?」


ソプラノ「レイル君!?」




レイル「ウ”ゥッ…はぁっ…代償、は…私の…右目…




レイル「ツバメ、君に…視力をあげよう




呻きとともに発せられた声と、レイルさんの目から流れる血が、一羽のツバメを作り上げた。




レイル「私のために、黄夏ちゃんを探してきて




そして、一枚の手ぬぐいを細くしてツバメに巻き、小箱から取り出したブローチで固定した。





レイル「行って…」





それだけ言い残し、レイルさんはその場に倒れこんでしまった。




赤黒いツバメは、悠々と空を飛び、どこかへ消えてしまったが。








シエル視点



抱え込んだ想いが、消えてくれなかった。




目の前で血を流す姉を見て、見栄なんか張れなくなった。


シエル「…お姉ちゃんの、バカ!!」




シエル「ねえ、どういうことなの!?」




アルト「…」




シエル「あたし、そんなに頼りなかった!?どうして言ってくれなかったの!!




シエル「なんでまた、一人で抱え込んだのぉっ・・・!?




レイル「…」




レイル「シエル。聞いて。」




レイル「…あなたは少し前、迷い戸惑い、堕ちていく私にこう言ってくれた」





レイル「…今だけでもいい。…優等生じゃなくて、バカになろうよ。って」





シエル「!」




レイル「私、バカでしょう?」





レイル「…でも、いいの。…私が今、一番したいことをしただけだから。



ありのままで




シエル「…っお姉ちゃん…」


レイル「だから許して?おあいこじゃない?…あなたも、バカでしょ?」




シエル「…うんっ、…うん、お姉ちゃん…」


お姉ちゃん、おぼえててくれてありがとう。




…あたし、今、幸せだよ。










暗くて





寒くて





白くて




黒くて。








「…」





「おはよう。072番」





「おはよう、ございます。」






「よく眠れた?」





「ええ。とても」






「さあ、行くわよ。」






「____はい。」

作者メッセージ

うおおおおおおお6章完結キターーー!!!

2025/03/24 23:33

おとうふ ID:≫ 3aqFVNFsPVo.c
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
/ 12

コメント
[1]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL