仁愛に今、決別の歌を。
アステミ「…ボクたちの道具だったのに、お前らはさ」
神威「…道具…」
アステミ「[太字]勝手に文明を作って、都合のいいときだけ信仰して…それでいて、ボクたちを否定した![/太字]」
神威「…」
他人事なのに、他人事ではないように感じる。
アステミ「だから…
神や精霊は。お前らを滅ぼして、地球を作り替えようとしてんだ」
神威「…それを、俺に言って、どうするの」
アステミ「どうもしないよ…いずれお前も死ぬんだから」
アステミ「恨むなら、[漢字]ボクら[/漢字][ふりがな]神[/ふりがな]じゃなくて、
今までの人間を恨んでよ」
神威「…」
しゃべってるのは神そのものだ。
だから、俺一人がこんなこと言ったって、運命は変わらない。
俺たちは、このままじゃ滅びる。
でも…
神威「そんなこと、させてたまるか!」
神威「人間がみんなダメみたいに、勝手に括るけど…!」
神威「ダメじゃない人だって確実にいるのにさ!」
アステミ「知らねーよそんなの!神から見たらみんな一緒だ!!」
神威「…っ」
アステミ「…めんどくさい。このままだと、仲間もいずれこっちに来る…」
アステミ「作戦変更、…このまま、お前を処分する」
神威「…!」
アステミ「ボクの手を煩わせたこと、地獄で永劫後悔して」
アステミ「…[太字]命なき物よ、無機の神ミトラ・アステミ・ペルシアの盟約の元、武を宿し、主のために尽くせ![/太字]」
アステミ「[太字][漢字]人形踊[/漢字][ふりがな]しかばねのおどり[/ふりがな][/太字]!!」
[水平線]
身の回りにあったぬいぐるみが、一斉に怪しく光って、襲い掛かってくる。
神威「うわっ!?」
神威「能力の使いづらい場所だな…!」
ぬいぐるみ一つ一つの大きさは、ちょうど俺が撃ちやすい大きさだが…
部屋が狭く、動きづらい。
それに、ホログラムやぬいぐるみを撃ったところで、たぶん戦況はそこまで変わらない…
神威「…でも!」
神威「やるしかない!」
タートルネックにうまく隠した銃をすぐ取り出して、俺は赤黒い色の弾丸を放つ。
すぐに8体、ぬいぐるみが壊れる。
アステミ「…隠し武器」
神威「余裕さえできれば、こっちのもんだ!」
ぬいぐるみを片付けて開いた直線状の道の向こうまで、しゃがみながらすぐに移動。
そして、ブーツの中からもう一つの銃を取り出す。
神威「えいっ!!」
二丁同時に打てば、反動も来るが、ぬいぐるみはたくさんバラせる。
アステミ「…面倒な奴」
アステミ「でも、無駄だよ。ぬいぐるみは何体だって生み出せる。」
その言葉とともに、床から無数のぬいぐるみが湧き出てくる。
神威「ちっ…」
何か打開策は…?
神威「…!」
上の天井…レンガ張りになってる。
神威「あれなら…でも、照準なんか合わないよな…」
アステミ「血祭りにしてあげる、…[太字]生命狩り[/太字]!!」
ぬいぐるみの腹が裂け、鉛色の刃が現れる。
神威「うわ!?」
アステミ「行けっ!」
神威「…!」
俺に向かって集中的に飛び掛かって集まってくる…ということは、かならずどこかに隙間ができる!
神威「あそこだ!!」
スライディングで、わずかな隙間に着く。
神威「…今だ!」
ぬいぐるみの集まった、あそこなら…!
神威「解体っ!!」
投げたカプセルは、すぐに大きな銃と化して。
照準は天井のレンガ。
ぬいぐるみの山に背を預けるように飛び、
そして…
神威「発射ぁぁあ!!」
轟音が響いた。