空色学園Sクラス!【参加型】
泰雅と別れた俺は混雑する校庭を歩いていく。
この学校、玄関出てすぐ門、じゃないんだよな。通路か校庭を通って門まで行かなきゃならない。通路のほうがもっと混んでる。
「あ」
前を歩いていた三つ編みの女子のリュックから、何かがコロンと落ちた。
俺はしゃがんで拾う。
濃い、濃い黒の……勾玉のキーホルダー?
勾玉らしきものの周りには……蛇が巻き付いていて、チェーンには何やら数字が刻まれてる。
女子が持ちそうなデザインじゃないけど……。
疑問はいいとして、俺は女子にキーホルダーを返す。
「あの、これ、落としましたよ」
「え? あっ」
振り向いた女子は慌てた顔になり、俺からキーホルダーを受け取って、深々と頭を下げる。
「本当にありがとうございま…………っ!?」
顔をあげて俺を見た女子が、息を呑んで……その顔がりんごのように赤く染まっていく。
……なんで?
まあいいや。
「なんかかっこいいデザインのですね」
「あ……はい、これ大事なもので……ほんとに感謝です」
脆いものを持つように両手で覆っているところをみると、本当に大切なものらしい。
それにしても、女子の顔はまだ赤いままだ。
「気を付けてくださいね。それじゃ、俺はこの辺で失礼します」
「は、はいっ! あ、あの名前だけ教えてくれませんか!?」
……なぜそんなことが気になるのかわからないが、俺は名乗る。
「たすくです。瀬川翼」
「瀬川さんですね……ありがとうございます!! じゃ、じゃあ、失礼しましたぁ!」
結局最初から最後まで赤いままだった女子は逃げるように立ち去っていった。
三つ編みがなびく。
最後にちらっと見えた勾玉の黒が……きらめいた。
うむ、なぜ赤くなったのか意味不明だが、人だすけはできたな。
俺はちょっといい気分になって、帰路についたのだった。
[水平線]
【The Hidden One】
どうしよう。
ドッ、ドッと心臓がうるさい。
自分の顔が赤くなっているのが見なくてもわかる。
[漢字]これ[/漢字][ふりがな]・・[/ふりがな]を見られただけで……十分まずいのに……こんな……。
まぶたの裏に焼きつく彼の笑顔。
かっこいい顔に優しい言葉。
ずっと……私はこんなふうに接されたことがなかった。
驚いて、でも嬉しくて、戸惑って逃げるように私は去ってしまった。
せがわたすく。
彼の名前を頭の中で反芻する。
たすく、くん。
私は。
自分の禁断の気持ちに、気づいてしまった。
『それがお前の役目だ。わかったか』
私に許されるはずがない。
こんな、想い。
[水平線]
この学校、玄関出てすぐ門、じゃないんだよな。通路か校庭を通って門まで行かなきゃならない。通路のほうがもっと混んでる。
「あ」
前を歩いていた三つ編みの女子のリュックから、何かがコロンと落ちた。
俺はしゃがんで拾う。
濃い、濃い黒の……勾玉のキーホルダー?
勾玉らしきものの周りには……蛇が巻き付いていて、チェーンには何やら数字が刻まれてる。
女子が持ちそうなデザインじゃないけど……。
疑問はいいとして、俺は女子にキーホルダーを返す。
「あの、これ、落としましたよ」
「え? あっ」
振り向いた女子は慌てた顔になり、俺からキーホルダーを受け取って、深々と頭を下げる。
「本当にありがとうございま…………っ!?」
顔をあげて俺を見た女子が、息を呑んで……その顔がりんごのように赤く染まっていく。
……なんで?
まあいいや。
「なんかかっこいいデザインのですね」
「あ……はい、これ大事なもので……ほんとに感謝です」
脆いものを持つように両手で覆っているところをみると、本当に大切なものらしい。
それにしても、女子の顔はまだ赤いままだ。
「気を付けてくださいね。それじゃ、俺はこの辺で失礼します」
「は、はいっ! あ、あの名前だけ教えてくれませんか!?」
……なぜそんなことが気になるのかわからないが、俺は名乗る。
「たすくです。瀬川翼」
「瀬川さんですね……ありがとうございます!! じゃ、じゃあ、失礼しましたぁ!」
結局最初から最後まで赤いままだった女子は逃げるように立ち去っていった。
三つ編みがなびく。
最後にちらっと見えた勾玉の黒が……きらめいた。
うむ、なぜ赤くなったのか意味不明だが、人だすけはできたな。
俺はちょっといい気分になって、帰路についたのだった。
[水平線]
【The Hidden One】
どうしよう。
ドッ、ドッと心臓がうるさい。
自分の顔が赤くなっているのが見なくてもわかる。
[漢字]これ[/漢字][ふりがな]・・[/ふりがな]を見られただけで……十分まずいのに……こんな……。
まぶたの裏に焼きつく彼の笑顔。
かっこいい顔に優しい言葉。
ずっと……私はこんなふうに接されたことがなかった。
驚いて、でも嬉しくて、戸惑って逃げるように私は去ってしまった。
せがわたすく。
彼の名前を頭の中で反芻する。
たすく、くん。
私は。
自分の禁断の気持ちに、気づいてしまった。
『それがお前の役目だ。わかったか』
私に許されるはずがない。
こんな、想い。
[水平線]