たけし 短編小説
イタリアパンとはフランスパンを圧縮して岩のような硬さにしたパンである。戦後間もない日本で学校給食の支援をすることになったアメリカは当初フランスパンを提供する予定だったが、かさばるため、これを固めてイタリアパンとして提供することにした。当然固すぎて食べられたものではなかったが、当時の学校は「給食は残してはいけない」というルールがあったため、児童も教師も泣きながらこれを食べた。さらに、硬すぎて消化できず、そのままの形で排出された。これに日本政府は抗議し、当時の首相が米軍基地にイタリアパンを投げつけ、窓ガラスを割ってしまい、捕まった事件が起こった。