たけし 短編小説
自衛隊は九条に違反しているのかという議論は警察予備隊の発足から120年たった今でも解決していない。しかし、私はこれを解決する新しい仮説を持っている。まず、ものの見方を変えてみる。例えば銃はモデルガンであり、戦車はラジコンであり、戦闘機は紙飛行機であり、地雷はレゴブロックであり、ミサイルはペットボトルロケットである。これに従うと、自衛隊はただおもちゃで遊んでいるだけであり、軍隊ではない。もし自衛隊が戦闘機を飛ばしているとしたら、それは「空の紙飛行機大会」の一環に過ぎない。戦車が走り回っていたとしても、ただのラジコンで「デカいプラモデル展示会」を開催しているだけだ。そして、この仮説を証明するために、次のようなデータを収集した。例えば、戦車の車両番号を調べたところ、実はすべて「おもちゃ戦車協会認定」のシールが貼られていることが判明した。このシールが貼られている限り、それは戦車ではなく、ただの巨大なプラモデルに過ぎない。さらに、戦闘機の翼の形状を詳しく調査したところ、どう見ても「紙飛行機」であることが確認された。これにより、我々の仮説はより説得力を持つようになった。よって憲法九条には違反しない。